最高峰のマザーボードでパソコン組みたい!
ASUS X570-Creator WiFiはどうよ?
思い切って最高峰クラスのマザーボードで自作パソコンをパワーアップします!
どのマザーボードにするか悩んだ末に購入したのがASUS X570-Creator WiFiです。
マザーボードを交換することでパソコンの使い勝手が格段に向上しました。
入手価格は5.7万円。
やや高価なだけあって、パソコンの性能アップを十分実感できましたよ。(スコアはこちら)
ここではASUS X570-Creator WiFiを購入した理由とメリット・デメリットを解説します。
2018年からBTOパソコンを使った動画編集の検証を実施し、これまで年間20台以上 累計100台以上のパソコンレビュー記事を執筆しました。PC通販サイトとコラボで動画編集用のパソコンの企画・販売や当サイト限定クーポンの配布を行っています
これまで使ってきたデスクトップパソコンのマザーボードはASRock B550 Pro4です。
1万円台で購入できる安価なマザーボードで、CPUの交換をする際に一緒に交換しています。
今回も新しいCPU Ryzen 9 5950Xを手に入れましたので、同時にASRock B550 Pro4もASUS ProArt X570-Creator WiFiへ交換することにしました。
スペックアップ前 | スペックアップ後 |
CPU:AMD Ryzen 7 3800XT | CPU:AMD Ryzen 9 5950X |
マザーボード:ASRock B550 Pro4 | マザーボード:ASUS ProArt X570-Creator WiFi |
メモリ:32GB(DDR4-2400 16GB×2) | メモリ:旧パソコンからそのまま移行 |
ビデオカード:GeForce GTX 1080 Ti | ビデオカード:旧パソコンからそのまま移行 |
ストレージ:Seagate FireCuda 530 500GB | ストレージ:Seagate FireCuda 530 2TB 旧ディスクは保存用に搭載 |
CPUクーラー:Noctua NH-U12A | CPUクーラー:旧パソコンからそのまま移行 |
電源:700W 80PLUS BRONZE | 電源:旧パソコンからそのまま移行 |
PCケース:フラクタルデザイン Define 7 Compact | PCケース:旧パソコンからそのまま移行 |
ASUS ProArt X570-Creator WiFiを選んだポイントは以下の3点です。
✅3つのM.2 SSDのスロット搭載。すべてGen4
✅Thunderbolt 4ポート標準装備。しかも×2
✅Ryzen 9 5950Xの能力を最大に生かす
Ryzen 9 5950Xに対応できるマザーボードでM.2 SSDスロットの数やThunderbolt 4ポートの有無までこだわり始めると選択肢がかなり少ないことが分かりました。
ASUS ROG STRIX X570-E GAMING WIFI II | 5.8万円 |
ASRock X570 Taichi(ただしThunderbolt 3) | 4.4万円 |
ASUS ROG Crosshair VIII Extreme | - |
ASUS ProArt B550-Creator WiFi | 3.5~4.2万円 |
※価格は2024年1月価格コム調べ
ASUS ProArt X570-Creator WiFiを購入したのはAMDの最新CPU Ryzen 7XXXシリーズ(Zen4)が発表された直後です。
新しいCPUが発売開始すると、前世代のCPUに対応するマザーボード(特にハイエンドマザーボード)は順次販売終焉して入手困難になります。
現在ASUSでは最新CPU Ryzen 7XXXシリーズに対応するマザーボード(X670・X670E)で3つのM.2 SSDスロットとThunderbolt 4ポートを備えた製品はROG CROSSHAIR X670E GENEのみ。しかもかなりお高め。
Thunderbolt 4ポートを標準装備したマザーボードがいかに少ないかがよく分かります。
Thunderbolt 4 拡張カードを別途購入することで搭載することも出来なくはないのですが、Ryzen CPU用マザーボードに対応するThunderbolt 4 拡張カードもこれまた数が少ないのですよ..
また、いろんなBTOパソコンの検証をする中で、マザーボードの良し悪しがベンチマークスコアや実際に動画編集をした時のパフォーマンスにも影響することが分かってきました。
マザーボードにはCPUの動きに合わせて電圧をコントロールする役割を担うVRM(フェーズ)があります。
CPUの性能を活かすも殺すもVRMの性能次第だそうで、高級なマザーボードはVRM周りの回路にハイグレードな部品が使われているそうです。
CPUの動きが大きく変動する動画編集では、VRMにしっかりとコストをかけているマザーボードを選ぶのが良いのは間違いないでしょう。
ASUS ProArt X570-Creator WiFiは16個のチョークコイルと7つのコンデンサーがずらりと並び、大型のVRMヒートシンクが覆っています。
そのせいかB550 Pro 4(前のマザーボード)よりも随分重量があります(汗)
VRMの性能については私のような素人には見た目でさっぱり分かりませんので、製品価格や上位モデルかどうかで判断するしかありません。
なおThunderbolt 4ポートとM.2 SSDスロットを2つ備えたマザーボードに、X570-Creator WiFiの下位モデル「ProArt B550-CREATOR」がありますが、せっかくRyzen 9 5950Xを搭載するのだからX570-Creator WiFiを採用しました。
Ryzen 5XXXシリーズ用マザーボードはX570とB550があり、X570が上位となります。
ASUS ProArt X570-Creator WiFiのインターフェースパネルにはところ狭しとポートが並んでおり、イーサーネット(LAN)ポートはなんと2種類(10G/2.5G)もあります。
待望のThunderbolt 4(USB Type-C と同形状)も2ポートで、見るからにプロ仕様のマザーボードって感じ。
メモリはDDR4規格で、(最新のDDR5ではありませんが)これまで使ってきたメモリをひとまず利用できるのがありがたいです。
マザーボードに装着したCPUクーラーは大型の空冷クーラー Noctua NH-U12Aです。
CPUクーラーがVRMヒートシンクに干渉しなかったのでひと安心です。
そのかわり、ビデオカードの取り付け時にロックまで指が届きにくいので困りました。
本体を寝かせてメモリ装着前にビデオカードを装着するとやりやすいですね。
ASUS ProArt X570-Creator WiFiを使用した私個人的な感想です。
2点ビミョーだなと思った点がありました。
最近BTOパソコンでWiFi搭載のパソコンが増えているので、WiFiがあると便利なのかなぁ?とX570-Creator WiFiのWiFi機能に少し期待しました。
コレ私の環境では全く不要でした。
マザーボードのWiFiって無線LANの用途しかないのでしょうか?
カメラとネットワーク接続してデータのやり取りできるかな?と思ったのですが、全く無反応です。
またBluetoothに至っては所有しているワイヤレスイヤホン(SONY WF-1000XM3)を認識せず、いまだに使用できません。
マウスコンピューターやドスパラのデスクパソコン検証時にBluetoothが認識したので、ワイヤレスイヤホンの問題ではないはずです。うーん..無念。
LAN端子が二つもあるので、早速インターネット接続時に10ギガのLANポートに接続しましたがこちらも無反応(ネット未接続)。
そこで2.5ギガのLANポートに接続してみるとネットがつながりました。
調べてみると10ギガのLANポートはNAS(ネットワーク接続のHDD)用らしいです。そんなの持っていないので活用できません。無念。
とはいえASUS ProArt X570-Creator WiFiの性能はピカイチです。
マザーボードを交換することでThunderbolt 4ポートが追加され、利便性もアップ。
Thunderbolt 4ドックステーションがようやく利用でき大満足です。
もちろんCPU(Ryzen 9 5950X)性能が高いのもありますが、ベンチマークスコアも大きく向上。
PCMARK10の総合スコアは8070になりました。
その他のスコアは以下になります。
Digital Content Creation:11913
Photo Editing Score:15659
Rendering and Visualization Score:17334
Video Editing Score:6229
Blackmagic RAWSpeedTestの結果ではCPUが8K30Pまで、ビデオカードが8K50PまでのRAW動画編集に対応できるとのことです。
マザーボードの交換時にM.2 SSDもSeagate FireCuda 530 2TBに変更しました。
新しい起動ディスクの読み書き速度をCrystalDiskMarkで計測した結果が上の画像です。
シーケンシャルリードが7,363MB/s、シーケンシャルライトが6,879MB/s、ランダムリードが4,219MB/sでランダムライトが3,365MB/sです。
また、ASUS ProArt X570-Creator WiFiのM.2 SSDのスロットはすべてGen4(PCIe 4.0)対応なので、PCパーツの中で唯一、低価格化が進むSSDを思う存分スペックアップできるというのは大きなメリットでしょう。
起動ディスクの交換に興味ある方は以下の記事もおススメです。
ちなみに、もう一台のパソコンからDDR4-3400のメモリとビデオカード GeForce RTX 3070を外して、ASUS ProArt X570-Creator WiFiに取り付けてスコアを見てみました。
それほどスコアが向上しなかったので、元のメモリとビデオカード(GeForce GTX 1080 Ti)に戻しましたよ。
ASUS ProArt X570-Creator WiFiのM.2 スロット③とSATAポート(写真の赤枠部分)の5番と6番は、帯域を共有しているので排他仕様となっています。
なのでM.2 スロット③を使うとSATAポートの5番と6番は使えなくなります。
M.2 SSDはヒートシンクを取り外してスロットに挿し込みます。
ヒートシンクには裏面(M.2 SSDに接着する面)に保護フィルムが付いているので、装着する前に必ず剥がします。
Thunderbolt4対応の液晶ディスプレイを使う場合は、グラフィックカードのDisplayPortからマザーボードのDisplayPort(DP IN)へ付属のケーブルを差し込みます。
このようにして接続しないとディスプレイに画面が映らないので注意が必要です。
(Thunderbolt4で映像を出力しない場合、DisplayPort接続は不要です。)
ASRock B550 Pro4からASUS ProArt X570-Creator WiFiに乗り換え、CPUをRyzen 9 5950Xに乗せ換えが完了。
起動ディスクも無事に2TB容量のM.2 SSD Gen4に入れ替えることができました。
ここまでモリモリにしておけば(完全に自己満足ですが)当分パソコンパーツを買い替えることなく使えそうです。
動画編集の待ち時間を少しでも短縮して捗らせたい方は強力なマザーボードの入替えをおススメいたします。
今ならRyzen 5XXXシリーズが型落ちで安く買えるのでASUS ProArt X570-Creator WiFiもイイですよ。