これからハイスペックPC買うなら
CPUは何がイイんでしょうねえ?
2024年もカメラメーカー各社から次々と新しいカメラの情報がリーク・発表されています。
✅Canon EOS R5 MarkII
-8K/60Pの内部記録対応 新型6100万画素 裏面照射型CMOSセンサー 2024年2月発売予定?
✅LUMIX G9 PRO II
-G9の後継モデル 4K60P 10bit記録対応 収録時間の制限有
✅SONYα9 III
-静止画専用一眼 IIの後継機 グロバルシャッター方式 クロップなしの4K120P内部収録対応
✅Nikon Z6 III
-6K ProRes RAW収録 4K60Pに対応
どのカメラも共通して言えることは、422 10bitと呼ばれる、4Kのような解像度とは違った意味での高画質な映像を標準的に内部収録できるようになったことです。
動画編集者にとって悩ましいのは、高画質な映像に合わせて編集マシンも更新する必要性が出てくることでしょう。
動画編集用パソコンの選択で最重要のテーマとなるのがCPUです。
CPUはここ数年でも飛躍的に性能アップしており、4Kの動画編集でも比較的手に入りやすい価格のパソコンで対応できるようになってきました。
だけど、4K60Pや4K120P、422 10bitデータの4Kとなる話はちょっと違います。
そこでこのエントリーでは2024年以降で、ちょっとガチめのカメラを買ってしまったばっかりにハイスペックなパソコンが必要になってしまった方向けに、パソコンのCPU選びで失敗しないための知識について解説していこうと思います。
あと言わなくてもわかると思いますが、ワタシはインテルやAMDに勤務した経験はございません。
なのですべてネットで知り得た知識となりますが、信頼性の高いソース(情報源)を選び、すべて情報元のURLを用意しています。
この記事を読むことで動画編集用のCPU選びについて、ある程度詳しくなれるよう分かりやすく解説します。
そして定期的に更新し、このページを訪れた方がCPUについて最新の情報に触れられるようにいたしますので、ぜひ読んでみてください!
それでは行ってみましょう! Go to CPU!!(←言いたいだけ)
2018年からBTOパソコンを使った動画編集の検証を実施し、これまで年間20台以上 累計100台以上のパソコンレビュー記事を執筆しました。PC通販サイトとコラボで動画編集用のパソコンの企画・販売や当サイト限定クーポンの配布を行っています
この動画では動画編集向けのパソコンを買う上で重要なCPUの選び方について4K 4:2:2に焦点を当てて解説しています。
ぜひ合わせてご視聴ください。
CPUとは、Central Processing Unitの頭文字を取った略称です。
パソコンの中央処理装置と呼ばれるもので、パソコンで作業をする際のさまざまなデータ処理を行ってくれるパーツです。
CPUをパソコン初心者の方にもわかりやすく説明すると、簡単に言えばパソコンの頭脳にあたるもの。
動画編集はもちろん、パソコンでするどんな作業においてもとても重要なパーツなのです。
現在、CPUはインテルとAMDの2社の半導体素子メーカーが開発競争を繰り広げており、2024年時点で動画クリエイターに人気が高いのはAMDのRyzen CPUです。
ちなみにAMDの読み方はエーエムディーです。「あむど」と呼ぶと警察が来るのでご注意ください(嘘)
全体的なシェアで考えるとインテルのほうが上になりますが、AMDも負けておらず今後どうなるか分かりません。
特にデスクトップパソコンに搭載されているCPUでの両社のシェアではAMDが追い上げており、インテルの落ち込みが目立ちます。シェアの差はほとんどないと言ってよいでしょう。
ゲーミングパソコンやクリエイター向けパソコンにAMD Ryzen搭載パソコンが増加しているため、上のPassMarkによるグラフは納得できます。
これに対してノート型パソコンやサーバー用パソコンに使用されているCPUにおいては依然インテルのほうがシェアが高くなっています。
この理由は
✅ノートPC向けのCPUをAMDがまだ充実させることができていない
✅ノートPCを使う人でCPUのスペックを求める人は少数派。無難なインテルが選ばれている
ことが考えられます。
また、サーバー向けのパソコンにおいてはインテルのほうが信頼性が高く、サーバーを運用する側のノウハウがインテルに偏っていることが考えられます。
長年インテルが圧倒的なシェアを誇ってきたのはダテではありません。
ではここでインテルとAMDの違いについて解説してみます。
IT系ニュースメディアでCPUのニュースを見ると、ココ最近「●nmプロセス」という言葉がよく出てきます。
自作PC好きな人なら聞いたことがありますよね
CPUチップにはnm(ナノメートル)という非常に小さな回路パターン(プロセス)が描かれています。
ナノメートルは10億分の1メートルという単位で、目で確認できるサイズではありません。
この回路パターンの太さのことをプロセスルール・プロセスサイズと呼び、プロセスルール(プロセスサイズ)が小さいほどCPUの性能アップと省電力が実現できるようです。
そのためインテルとAMDの間で、プロセスルールの開発競争が何年も前から繰り広げられており、ついにインテルは7nmを実現できず、AMDが最先端のプロセス技術を持つTSMCと協業して7nmプロセスを実現しました。
AMDは7nmプロセスルールを消費者向けCPUのRyzen Zen2(第三世代 3000番台)から適用し、「インテルCPUを超える性能と省電力」と評価されて一気に注目されるようになったのです。
AMDは2022年9月末にZen4(Ryzen 7XXXシリーズ)で5nmプロセスを実現し、さらに高い演算処理能力を持ったCPUをリリースしています。
AMD Ryzen 9 7950X | Intel Core i9-14900K |
プロセスルール:5nm | プロセスルール:10nm |
定格クロック:4.50GHz |
定格クロック:2.40GHz(Eコア)/ 4.40GHz(Pコア) |
TDP:170W | TDP:125-253W |
販売価格:10.8~13.0万円 | 販売価格:9.8~11.5万円 |
映像クリエイターに人気のハイエンドCPU AMD Ryzen 9とIntel Core i9の最新製品を比較してみると、TDP(熱設計電力)が高いのが分かります。
TDPが高いと放熱量が上がり、相応の電源ユニットと冷却性能の高いCPUファンが必要となるため、パソコンパーツのコストが上昇します。
また、消費電力も上がるので電気代が余計にかかるようになります(苦)
第四世代(Zen3)Ryzen 9はCore i9を超える性能を、低いTDP値で実現した点で高い評価を得ています。
さらにAMDは2022年秋にZen 4(Ryzen 7XXX)のリリースを発表。
イベントで披露された「Ryzen 7000」シリーズの最上位モデル「Ryzen 9 7950X」と前世代の最上位モデル「Ryzen 9 5950X」との比較では、ゲーミングパフォーマンスで6~35%、クリエイター向けパフォーマンスで32~48%ほど向上。3Dレンダリングベンチマーク「V-Ray 5 Benchmark」では、ライバルのインテルの「Core i9 12900K」を62%も上回るパフォーマンスを達成し、消費電力あたりの性能も47%上回るという。
引用元:Zen 4アーキテクチャー採用のAMD最新CPU「Ryzen 7000」シリーズは9月27日発売|価格コムマガジン
Ryzen 9 7950Xにいたっては5nmプロセス使用でCore i9-12900Kの60%超えのCPU性能という驚異的なパフォーマンスを出しており、最新の第14世代Core i9でもRyzen 9 7950Xのベンチマークスコアを超えることが出来ていません。
ベンチマークスコアやプロセスルールだけでCPUの性能をジャッジするのは少々乱暴かもしれませんが、インテルのシェアを揺るがす要因となっているのは間違いないでしょう。
インテルCPUはAMDを意識して、第10世代のCPU以降かなり値下げしており、低価格化が進んでいます。
例えばCore i7-14700KはCore i7-13700Kを15%超える性能になりましたが、値段はほとんど据え置きです。
またインテルのほうが対応するマザーボードの種類も多いため、パソコン全体で考えると必ずしもAMD Ryzenのほうが価格が抑えられるわけでもないです。
編集ソフトとの相性を考えると、まだまだインテルCPUも捨てがたいですね。
動画編集で「重い」と感じた場合の対策方法はいろいろありますが、手っ取り早く動画編集を快適にするにはCPUの性能アップで実現できます。
グラボ(ビデオカード)・メモリ・SSDといった他の部品は、誤解を恐れずに言うとCPUの補助をするためのものです。
そのため、CPUを妥協してグラフィックカードを超ハイエンドにするといったパソコンの選び方は、動画編集において正しい選択とは言えません。
ここ最近の傾向では映像のハイフレームレート化が進んでいます。
例えば4K60P(1秒間に4Kサイズの静止画が60枚)や4K120Pといった映像素材を使って編集する場合は、ハイエンドCPUとそれに合わせたPCパーツが必要です。
一方で、4Kでも30Pといった従来のフレームレートの場合はミドルクラスのパソコンでも十分対応できるようになっています。
参考までに私が考える解像度・フレームレート別のオススメCPU(デスクトップ版)を最新CPUで表にしてみました。
ProRes RAW動画の編集・4Kのマルチカメラ編集(3トラック以上) |
Intel Core i9-13900K または Core i9-14900KF |
4:2:2 10bitや複雑な4K動画編集 |
Intel Core i7-13700 または Core i7-14700 |
シンプルな4K動画編集(1トラック) |
Intel Core i5-13400 |
フルHD動画編集・YouTube動画向け |
Intel Core i5-12400 |
4K60Pの動画編集を考えている方は、これに合わせてメモリは16GBから64GB、ビデオカードはNVIDIA RTX 3060からRTX 3080を選んでいくと良さそうです。
フルHD動画編集ならゲーミングPCで人気のNVIDIA GTXシリーズ(GTX 1660 SUPER)で十分対応できるでしょう。
一部のハイエンド一眼カメラで記録できる、10bit 422のような色域の広い動画を編集するときもCPU性能が求められます。
これについてはα7SⅢやLUMIX GH6で対応しているので今後じっくり検証していく予定です。
10bit 422の映像を編集する場合に検討したいのが、圧縮率が低い記録方式を選ぶことでしょう。
ソニーα7SⅢでは従来の記録方式XAVC-Sの他にXAVC-HS・XAVC S-I(Intra圧縮方式)といった圧縮率の低い記録方式を用意してくれています。
編集ソフトに動画ファイルを取り込んで再生してみると、圧縮率の高いXAVC-Sではカクツキが生じるパソコンでも、Intra圧縮方式のXAVC S-Iを選ぶとスムーズに再生できます。
汎用性の高いMPEG-4 AVC/H.264コーデック、高い階調性のある4:2:2 10bitサンプリングのXAVC S-I 4K/XAVC S-I HDは、動画編集に適しています。映像の圧縮を1フレーム毎に行っているIntra圧縮方式のため、動画編集する際のパソコンへの負担がLong GOP圧縮方式に比べて小さくなります。ただし、記録されるファイル容量はLong GOP圧縮方式に比べて大きくなります。
撮影した動画をそのままテレビ鑑賞する場合は、XAVC S 4K/XAVC S HD 4:2:0 8bitやXAVC HS 4K 4:2:0 10bitでの撮影をおすすめします。
SONYαシリーズの記録方式で用いられているXAVC S(MP4)はH.264コーデックになっています。
ファイルサイズが小さく、32~64GBのSDカードにも十分にデータを記録できるというメリットがあります。
しかしその反面、フレーム間圧縮という高圧縮なファイルなので、パソコンに対する負荷が大きいのがデメリットです。
それに対してα7SIIIから実装したIntra圧縮方式(XAVC S-I)はすべてのフレームを圧縮しているためパソコンへの負荷が小さくなっています。
データ容量が大きくなるというデメリットがありますが、ハイエンドCPUでなくても編集しやすいのは大きなメリットです。
そのため「XAVC S-I」はXAVC Sのファイルで編集するときよりも編集ソフトは軽快に動いてプレビューも滑らかになります。
また10bit422の映像をカラーグレーディングする際は、圧縮率の低いファイルのほうがノイズを抑えて画質劣化しにくくなります。
PanasonicやCanonのカメラにもIntra圧縮方式は備わっているので、CPU性能が低い場合は積極的に活用するのがおススメと言えます。
映像ファイルは4K・フルHDの違い以外に記録方式によってもパソコンへの負荷は変わるため、動画編集用パソコンのCPU選びはますます困難になっています。
ここで解説した、フレームレート別のおススメCPUやカメラの記録方式の違いを参考に、予算内で最適なパソコンを選んでみてください。
ここでは4K60Pの動画編集にオススメのBTOパソコンをピックアップしてみました。
スペックを参考にしてみてください。
G-Tune DG-I7G7S
CPU:Core i7-14700Fシークレット価格 ⇒279800円(税込)
※当サイトはMouse様より特別に許可を頂いてシークレット価格のページを紹介しています
DAIV FX-I7G7S
CPU:インテル Core i7-14700F338800円(税込)
>>販売終了しました
Legion Tower 7i Gen 8
CPU:Core i7-14700KF467500円(税込)
GALLERIA ZA9C-R47
CPU:Core i9-14900KF327980円(税込)
※10月14日時点の価格です。最新の価格は公式ページをご確認下さい