クオリティの高い動画制作に欠かせないのが性能の良いパソコンです。
パソコンはタワー型・モニター一体型・省スペース型などさまざまですが、持ち運びが可能なノートパソコンで動画編集を行いたいというユーザーもいることでしょう。
ここでは、動画編集用パソコンをノートパソコンで選ぶときの注意してほしい5つのポイントを解説します。
>>最新の動画編集におすすめのノートパソコン厳選4台をすぐに確認する
2018年からBTOパソコンを使った動画編集の検証を実施し、これまで年間20台以上 累計100台以上のパソコンレビュー記事を執筆しました。PC通販サイトとコラボで動画編集用のパソコンの企画・販売や当サイト限定クーポンの配布を行っています
動画編集用途でノートパソコンの購入を検討している方向けに、ノートパソコンの選び方を動画で解説しました。ぜひ視聴してみてください。
動画編集用としてノートパソコンを使うときに、重視したい事柄はいくつか挙げられます。
1. 画面サイズ
2. CPU
3. ストレージ
4. メモリ
5. グラフィックボード
各パーツの性能を考えることが大切ですが、まず大事なのは画面サイズです。
ノートパソコンはデスクトップよりも画面サイズに選ぶ幅がないので、適当に考えてしまいがちですが、ここも重点を置きたいところです。
液晶画面が大きいほど動画編集はやりやすくなりますよ!
その上、画面が大きい(=本体サイズが大きい)とグラフィックボードの上位モデルや複数のストレージを搭載することが可能になります。
一般的に各PCパーツは上位モデルほどサイズが大きいので、性能重視で考えると画面(本体)サイズが大きいものが望ましいです。
しかしサイズが大きくなると重量も増え、持ち運びが不便になるので本来のノートPCの持ち味を損ねてしまいます。
持ち運びができないとなると、後々「デスクトップを購入したほうが良かった…」ということになってしまいがちです。
ノートパソコンにおいて、画面サイズはデスクトップと同じものを求めることはできません。
持ち運びができる利点なども考えると14.0~15.6インチほどが、使い勝手の良いサイズともいわれています。
ただ、動画編集を手掛けるとなると、大画面で行いたい時もあるでしょう。
そういった場合は、デュアルモニタで構成して拡張する方法もあります。
同じ画面をモニタでリンクさせたりデスクトップ上を拡張して広げるなどして、作業効率をあげることもできるので覚えておくと良いでしょう。
もちろんこれには、ノートパソコンに外部出力端子を備えていることが一般的な条件となりますので注意してください。
ノートパソコンの選択では映像出力端子の数も必ずチェックしましょう。
そして画面サイズを決定することは、ノートパソコンでどの程度の動画編集をするのかが決まるので、まずは慎重に検討しましょう。
次に重要なのはCPUです。
パソコンの性能はCPUで8割方決まることから、このパーツは最優先なのは例外ではありません。
Core i7などハイエンドモデルでパワーのあるものが第一条件としてあげられます。
デスクトップと違い、ノートPCの場合はCPUを後々交換することができません。
なので予算が厳しい場合でも、まずはCPUに妥協をしないほうが後々後悔が少なくなると言えます。
2023年はCore i7-13700H搭載のノートパソコンが動画編集者に人気です。
第13世代のインテルCPUでコア数は14コア、スレッド数は20スレッドです。
動画編集はインテル Core i7が良いと誰もがおススメしますが、ではCore i5は動画編集するのにスペック不足を感じるのでしょうか?
インテル Core i5は第12世代以降性能が飛躍的に向上しており、最新世代のCore i5であれば、古い世代のCore i7よりも性能が良くなってきています。
中でも第13世代のデスクトップCPU Core i5-13400では10コア16スレッドの仕様で、Core i7のコア数・スレッド数とあまり変わらないCPUもあるのです。
CPUをCore i5にすれば10万円以内の価格帯でも見つけることができるため、予算が厳しい方はCore i5を選びたいところでしょう。
デスクトップパソコン用のCore i5は確かに旧世代(しかも直近の)のCore i7を凌ぐこともあるため、シンプルな動画編集しかしない場合は非常に良い選択と言えます。
しかし、ノートパソコンのCPUはそもそもデスクトップ用のCPUよりも劣るので、ノートパソコンで選ぶならCore i5をあまり過信しないほうが良いです。
また、低価格帯のノートパソコンに採用されているCPUでRyzen 5もありますが、Ryzen 5には内蔵GPUを搭載していないものがあるので注意してください。
例えば動画編集ソフトにPowerDirectorがありますが、PowerDirectorは内蔵GPU依存の強い編集ソフトなので、内蔵GPUを搭載したCPUを選んだほうが良いです。
編集ソフトとCPUの相性があるので動画編集用のノートパソコン選びは難しいですが、心配な方は最新世代のCore i7で選べば快適に動画編集できるでしょう。
Ryzen 7XXXシリーズから内蔵GPU搭載CPUになっています。ただしインテルCPUの内蔵GPUより性能が劣ります。
動画編集にMacを強く推す方もおられます。(ちなみに私はMacとWinどちらでもイイ派です。)
MacにはM1・M2チップという新しいCPUが開発され、当時のCore i7やRyzen 7を超える性能として話題となりました。
M1・M2チップは電力効率が高いため、ノートパソコンにおいて有望なCPUです。
しかもグラフィック性能も向上しているので、動画編集や画像編集といった作業にも貢献しそうです。
一方でデメリットがないわけではありません。
M1チップはAppleの独自開発したチップのため、Macが開発しているソフトウェアについてはパフォーマンスが向上することが予想できます。
しかし、Adobeや他社のソフトウェアがMacの新しいチップの仕様変更に即座に対応できるかどうかは分かりません。
もちろん期待できるCPUですが、今のところは様子見といったところです。
特にグラフィックカードを搭載した性能の良い動画編集用のノートパソコンを選ぶなら、Appleに比べて値段が安いWindowsのノートパソコンのほうがコスパの面で優位です。
特にカメラやレンズなど他にも機材を買う予定のある方はWindowsのほうがおススメです。
そして大きなデータの読み書きを高速化するためにも、ストレージにはHDDの他にSSDを導入することをオススメします。
メモリは最低でも8GBは欲しいところですが、もし解像度の高い4K動画を扱うとなれば16~32GBはあったほうが良いですね。
グラフィックボードは、決して入れなければいけないものではありませんが、もし購入するノートパソコンに組み込まれているなら、CUDAやOpenGLなど、GPUの機能に最適化された動画編集用ソフトを選びましょう。
BTOショップには、それぞれに特徴を持ったパソコンがラインアップされています。
例えば、ドスパラで販売されている「GALLERIA XL7C-R45-5」をみていきましょう。
GALLERIA XL7C-R45-5
CPU:インテル Core i7-13700H179980円(税込)
※12月4日時点の価格です。最新の価格は公式ページをご確認下さい。
このマシンは、15.6インチの液晶ディスプレイを採用しています。
ノングレア液晶となっており、コントラストを重視するユーザーにはやや不向きかもしれませんが、長時間作業していても目が疲れにくいのが特徴です。
CPUは、Core i7-13700Hを搭載。
14コア20スレッド、動作クロックは3.70GHz、ターボブースト時でも5.00GHz。
グラフィック性能に特化し、パワーに関しても文句ない性能を持ち合わせています。
グラフィックカードはGeForce RTX 4050 Laptop GPUとIntel Iris Xe グラフィックスを搭載し、グラフィックにかかる負荷を自動的に切り替えます。
ストレージはSSD(1TB)の大容量ストレージを装備しています。
メモリは16GBで動画編集に十分です。
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ノートパソコンは購入後のカスタマイズ性や拡張性は低く、BTOパソコンでも購入時にメモリの増設やストレージ(起動ディスク)の交換程度しかできません。
性能の良さもさることながら、コストパフォーマンスにも優れているこの機種をさらに動画編集用にカスタマイズするとなったら、まず考えるのがストレージやメモリの構成を変えることでしょう。
パーツの取り付けには工賃も含まれていますので金銭的には高くなりますが、ノートパソコンの場合、自分でパーツの交換作業を行うのは一般論としては無理なレベルです。
ドスパラやマウスコンピューター、レノボのようなBTOパソコンショップでは通販サイトで購入時にメモリ容量や起動ディスクのアップグレードのオーダーがカンタンにできるようになっています。
起動ディスクのように交換が必要なパーツは購入時にアップグレードの申込が必要です
また、最新のノートパソコンのマザーボードにはM.2 SSDの空きスロットが用意されているものがあります。
このようなノートパソコンはM.2 SSDを追加搭載することでキャッシュデータと撮影データの保存場所を分け、編集ソフトのパフォーマンスを最大限に高めることができます。
空きスロットにディスクを追加するのはそんなに難しくありません。
M.2 SSDを購入し、スロットに挿してフォーマットすれば使うことができるようになります。
メモリについてはもしパソコンに知識があるユーザーなら、自分で増設を行うと費用を抑えることができるでしょう。
また、どのパソコンにおいても共通していえることですが、大きなパフォーマンスを求める作業を行うときに、発熱の問題も視野に入れなければいけません。
外付けの冷却台で対処する方法もありますが、このマシンは2基の冷却ファンにより内部温度を下げて処理速度の低下を防ぐので、動画編集において大きな役割を果たすといえます。
DAIV Z6-I7G60SR-A
CPU:Core i7-13700H279800円(税込)
DAIV S4-I7G60SR-D
CPU:インテル Core Ultra 7 プロセッサー 155H269800円(税込)
GALLERIA RL7C-R46-C5N
CPU:インテル Core i7-13620H204980円(税込)
※12月4日時点の価格です。最新の価格は公式ページをご確認下さい。
Lenovo Yoga Pro 7i Gen 9 - タイダルティール
CPU:インテル Core Ultra 7 プロセッサー 155H199870円(税込)