一新されたDAIV 5Nを借りてライブ配信に使ってみましたよ!
マウスコンピューターのクリエイター用ノートパソコン「DAIV 5N」が更新されました。
RTX 3060 Laptop GPUを搭載したハイスペックノートに生まれ変わったようです。
軽量化が進むDAIV 5Nは屋外でのライブ配信用途や動画編集に最適です。
ここではDAIV 5Nのライブ配信で使ったときの快適性や使用感を確認してみました。
DaVinci Resolveのベンチマークも掲載して解説します。
DAIV 5Nの購入を検討している映像クリエイターの方はぜひ読んで参考にしてください。
※DAIV 5Nは販売終了し、新モデルとしてDAIV S4シリーズがリリースしました。
DAIV S4-I7G60SR-C
CPU:インテル Core Ultra 7 プロセッサー 155H269800円(税込)
動画編集用途でノートパソコンの購入を検討している方向けに、ノートパソコンの選び方を動画で解説しました。ぜひ視聴してみてください。
DAIVはマウスコンピューターのクリエイター向けパソコンの商品ブランドで、DAIV 5Nはその中でも最新のグラフィックカードを搭載したミドル~ハイエンドクラスのノートパソコンです。
マウスコンピューターにはゲームユーザー向けのブランド G-Tuneもあり、例えばG-TuneノートPCのハイエンドモデル G-Tune E5-165はDAIV 5Nと一見同じスペックに見えます。
マウスコンピューターはDAIVとG-Tuneのノートパソコンの差別化を液晶モニターの性能で分けています。
DAIV 5N | G-Tune E5-165 |
15.6インチノングレア(非光沢)フルHD液晶 |
15.6インチノングレア(非光沢)WQHD液晶 |
G-Tuneの液晶モニターはフレームレートが165HzのWQHD(2560×1440)です。
一方、DAIV 5Nの液晶モニターは解像度はFHD(1920×1080)で、リフレッシュレートは60Hzと控えめです。
ハイフレームレートでゲームをプレイしたい方はこの場合G-Tuneを選んだほうが良いです。
DAIV 5NのモニターはsRGBのカバー率が100%となっているので、色の再現性が高い液晶ディスプレイです。クリエイティブ用途がメインならDAIV 5Nのほうが使い勝手が良いでしょう。
CPU | Intel Core i7-12700H |
メモリ | 32GB DDR4-3200(PC4-25600) |
グラフィックス | インテル Iris Xe グラフィックス + Geforce RTX 3060 Laptop GPU |
SSD | M.2 SSD NVMe 512GB |
重量 | 重量:2.07kg |
価格 | 価格:269,800円(税込)2023年1月調べ |
DAIV 5Nの税込価格は約27万円で一般的なビジネス用のパソコンと比べるともちろん高いですが、動画編集用途なら中程度の価格です。
32GBのメモリとGeForce RTX 3060 Laptop GPUを搭載してこの価格ならむしろ妥当といったところです。
DAIV 5NのCPUはインテルの第12世代CPU Core i7-12700Hでベースクロックが2.30GHz、最大ブーストクロック時が4.70GHzです。
Core i7-12700Hはノートパソコン用のCPUではありますが、14コア20スレッドで一つ前のデスクトップCPU並みの性能を持っているのが特徴です。
前モデルのDAIV 5Nに搭載していたCore i7-11800Hや、ここ最近話題のApple M2 8コア、AMDのデスクトップCPU Ryzen 7 5800Xを並べて比較してみました。
PassMark Softwareによるベンチマークでは、Core i7-12700Hは総合スコアでRyzen 7 5800Xに次ぐ性能で、Apple M2 8コアとの差はかなり大きくなっています。
一方でシングルスレッド性能においてはApple M2のほうが大きく上回っています。
またシングルスレッドではRyzen 7 5800Xよりもやや優れており、Core i7-12700HはデスクトップPC並みのCPU性能が期待できるでしょう。
DAIV 5NのグラフィックカードはGeForce RTX 3060 Laptop GPUです。
Laptop GPUはRTX 20シリーズで定評のあるMax Queen Designと同じコンセプトの製品で、軽量コンパクトなGPUです。
PassMarkによるベンチマーク比較では確認したベンチマークではGeForce RTX 3060 Laptop GPUと同等の性能となるGPUがGeForce GTX 1660 Ti(デスクトップ用)であるのが分かります。
同じくノートパソコン用のグラフィックカードRTX 2070 Max-Qデザイン(薄型軽量で消費電力を抑えたモデル)とほぼ同等の性能となるようです。
デスクトップ用のRTX 3060 はビデオメモリが12GBありますが、GeForce RTX 3060 Laptop GPUは6GBとなっています。
PCMARK10でベンチマークを計測してると総合スコアは6451、写真編集のスコアは12283、レンダリングスコアは12286、ビデオ編集スコアは4165となっています。
DaVinci Resolveのベンチマークソフト「Blackmagic RAW Speed Test」ではCPUが6K30Pまで対応でき、GPUについては8K30Pにも対応できるようです。
Blackmagic RAW Speed Testは少し甘い判定になる傾向がありますが、少なくともBlackmagic RAWの8K30P動画編集は問題なくできそうな感じがします。
DAIV 5Nのメモリは32GBでPremiere Pro・DaVinci Resolveの推奨環境はクリアしています。
購入時に最大64GBまで増築できますが、32GBあれば4K動画編集にも対応できるので十分でしょう。
あともう一つ注目しておきたいのはDAIV 5NはデュアルM.2 SSDにできることです。
マウスコンピューター通販サイトの購入画面の【SSD】の項目で「SSDなし」からいずれかの容量へ変更することでデュアルSSDになります。
高速なM.2 SSDが2基あれば、メインディスクにも余裕ができるためSSDの読み書き速度が落ちません。
容量不足になるとパフォーマンスが落ちやすいM.2 SSDなので、大容量ファイルを扱う可能性があればアップグレードがおススメです。
CrystalDiskMarkでDAIV 5NのM.2 SSDの読み書き速度を調べてみました。
Cドライブに搭載のM.2 SSD NVMe の読み込み速度は2,537MB/s、書き出し速度は1,216MB/sという結果となりました。
標準搭載のM.2 SSDは中程度の性能です。
DAIV 5Nの外観と端子をチェックします。
DAIV 5Nは右側面を見ると左からマイクロSDカードスロット、Thunderbolt 4.0の端子が1つとLAN端子が備わっています。
左側面にはUSB端子が2つ(USB3.0×1 USB2.0×1)とヘッドホン出力端子、マイク入力端子をそれぞれ一つずつ装備。
DAIV 5Nの背面にはUSB Type-C(USB3.1 10Gbps)端子、HDMI(2.1)端子、Mini DisplayPortがそれぞれ1本ずつと電源アダプターの差込口が備わっています。
USB Type-Cは、ライブ配信スイッチャーの接続でも使うので、とても重要な接続端子です。
またDAIV 4Nは右側面のThunderbolt 4.0の端子とHDMI、Mini DisplayPortを利用して最大3画面の4Kモニターに映像を出力できます。
DAIV 5Nの厚さは24.5mmです。
パソコン本体は2.07kgで15.6インチのノートパソコンの中では標準~やや重めです。
DAIV 5Nは液晶ディスプレイのベゼルがかなり狭く、端まで画面が広がっています。
広い部分でも1cmほどで、ベゼルが狭い分本体のサイズが小さく見えるかもしれません。
画面下のほうのベゼル幅は3.5cmほどでかなり広々とした画面と言えます。
DAIV 5Nのキーボードはテンキー付きのタイプ。キー一つ一つが小さいのが特長です。
LED LEDのバックライトが搭載しているので暗がりでもキーボード入力に困りません。
キーピッチは18.2mmです。
テンキー周りがちょっと特殊な配列でNUMロックキーや+-キーが不思議な位置にあります。
キーストロークは約1.8mmとやや深い。キーの重さは軽くもなく、重くもなく。良い感じです。
次にDAIV 5NにStreamlabsをインストールしてライブ配信を実施してみます。
リモート会議の需要増で人気となったライブ配信用スイッチャー ATEM MiniをUSB Type-Cケーブルで接続し、webカメラとして認識させます。
利用したカメラはLUMIX GH6でATEM MiniとHDMIケーブルで接続します。
ATEM Miniは最大解像度フルHD(1920×1080)でライブ配信できるので、今回の検証でもフルHD配信に設定してみます。
StreamlabsもOBSと同様、操作方法は比較的簡単で、解像度やフレームレートは設定画面の「ビデオ」から変更できます。
ここではATEM Miniの最高画質であるフルHD(1920×1080)でフレームレートは60FPSを選んで設定してみます。
次に配信の設定を実施してみましょう。
まずは「出力」のタブを選んで「出力モード」を「Advanced」を選択します。
するとタブが増えるので「Streaming」を選び、エンコーダーを「Hardware (NVENC)(new) 」を選びます。
またライブ配信と同時に録画もしてみましょう。
「Recording」を選び、フォーマットを「mp4」、レコーディングを「Hardware (NVENC)(new) 」を選択します。
こうすることでDAIV 5Nでは録画エンコーダーにハードウェアエンコーダー(NVENC)が選べます。
配信中の録画はグラフィックカードの機能を多分に活用し、CPUの負荷を減らします。
DAIV 5Nは問題なく最新のハードウェアエンコーディングを選べますよ。
フルHD配信(1920×1080 60fps)を実施してみました。
タスクマネージャーのCPU使用率は11%前後を推移し、GPU0(Intel Iris Xe Graphics)は11%、GPU1(RTX 3060 Laptop GPU)は46%前後を推移します。
5分程ライブ配信を実施してみてドロップフレームは発生せずストリーム品質は「良好」となりました。
DAIV 5Nは動画編集・ライブ配信に最適なノート型パソコンです。
GeForce RTX 3060 Laptop GPUの性能はさすがで動画編集時のデコードも軽快。
GH6の動画編集が快適です。
ライブ配信ではハードウェアエンコーディングを選ぶことでCPUの負荷を抑えつつ同時録画も悠々にこなせます。
シェアオフィスでも重めの動画編集やクリエイティブに十分役立つハイエンドノートパソコンですね。スバラシイ。
DAIV 5Nを使って動画編集とライブ配信で使ってみることで、その性能の良さを十分実感することができました。
✅シェアオフィスで集中して動画編集したい方
✅スペックの高いPCが欲しいけどデスクトップは置き場に困る方
✅ライブ配信に安心して使えるノートパソコンが欲しい方
外でのライブ配信は持ち出す機材が他にもたくさんあるので、DAIV 5Nのように比較的軽めで端子類もしっかり備わったノートパソコンが重宝します。
コロナ中のリモートワークを少しでも快適にしたい方はDAIV 5Nがおススメです!
※DAIV 5Nは販売終了し、新モデルとしてDAIV S4シリーズがリリースしました。
DAIV S4-I7G60SR-C
CPU:インテル Core Ultra 7 プロセッサー 155H269800円(税込)