SCORM・Eラーニング

LMSとCMSの違いを解説します

※2022年1月に更新しました。

「LMSとCMSは同じようなシステムなのか?」

という質問を度々頂戴することがあるので、このエントリーではLMSとCMSそれぞれの説明とお互いに代替えできるのかどうかを解説していきます。

LMSとCMSは同じようなシステムなのか?LMSとCMSの違い

LMSとCMSはそれぞれ、ラーニングマネジメントシステムとコンテンツマネジメントシステムの略です。

LMSとは

LMSは学習管理システムであり、eラーニングの実施に必要な学習教材の配信や成績等を統合して管理するシステムです。

eラーニングとはオンラインでの教育のことです。

教材をインターネット上のサーバーに保管しておくことになるため、CD-ROM等と違い、配布する手間やコストを削減することができます。

また、新しい情報を配信する際のスピードが早い等のメリットがあります。

しかし、無関係のユーザーが使わないように管理しなければならない点や、対象の教材がどれなのか指示をしなければないない点などデメリットもあります。

このデメリットを改善するために考案されたのがLMSです。
パソコンのOSのように必要な機能をあらかじめ搭載し、簡単な操作で処理が出来るようなプラットフォームを用意することで、教材の作成や学習指導に集中することが出来ます。

また、学習者の成績・進捗管理もデータで管理することが出来るのも大きなメリットです。

CMSとは

CMSはWebコンテンツを構成するテキストや画像、レイアウト情報等を一元的に保存・管理し、サイトを構築したり編集したりするソフトウェアのことです。

Webサイトを構築する場合には、文章や画像、素材等を用意するだけでなくHTMLやCSSでの装飾も必須です。

これらの異なる種類の要素を分離してそれぞれをサーバー上のデータベースやフォルダに保存し、サイト構築をソフトウェアで自動的に行うようにしたものがCMSです。

CMSを導入することで、文章を書く人はHTML等の言語を習得しなくてもサイトを構築することが出来るのです。

例えば、ブログテンプレートが用意してあるCMSを用いれば、利用者はブログの記事を投稿するだけでブログサイトを構築することができます。

CMSのメリットは、運営者がコンテンツを作っていくことだけに集中することができることでしょう。

そのため一般の人でも簡単にブログを始めることができたり、WEBについての専門職がいない企業であってもサイトを構築することが可能になるのです。

これらによりLMSとCMSの違いは一目瞭然です。使用される場所環境が異なります。

LMSは教育現場で使われ、CMSはWebサイト等を使用する企業や一般人向けのものです。

どちらも、ウェブ上にデータを保持する点やサーバーにデータベースを必要とする点では似ているが、できることはかなり違いがあります。

CMSをLMSで代用可能か?

LMSは前述のとおり、大前提としてアクセス制限がなされたプラットフォームです。

会員制サイトを制作するのであればLMSでも可能ですが、LMSは教育事業に特化したシステムなのでビジネス目的で用意する会員制サイトにははっきり言って適していません。

学習進捗管理などLMS独自の機能もその多くは無駄になるでしょう。
しかし、ビジネス目的ですが、会員に定期的に教育コンテンツを提供するようなサービス事業者の場合はLMSを検討したほうが良い場合もあるかもしれません。

LMSをCMSで代用可能か?

CMSを利用してLMSのような仕組みを構築するのは可能です。しかしそれを構築するには多くの技術が必要になるでしょう。

CMSは代表的なものでWordPressが挙げられますが、CMSの多くはオープンソースとして無料で配布されています。

LMSよりもCMSで構築するほうがコストはかかりませんが、CMSにLMSの機能を追加するためにコストがかかることは避けられません。

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