OBSのモニターに映像が映らないのを解決する方法まとめ
※2024年12月に更新しました。
OBSはゲームの実況中継や音楽ライブ配信など、インターネットライブ配信で広く使われているソフトです。
実は使い慣れないうちはうまく行かないことも多いソフトで、その中でも特によくあるのが映像が映らない、画面が真っ黒になるという現象です。
しかしトラブル対処法そのものには、それほど難しいものはありません。
多くの場合はOBSの再起動で解決できます。
しかしそれでも解決できない場合もあるので、ここではOBSでよくある画面トラブルの解消方法について解説しましょう。
オススメ記事:OBSのライブ配信でおすすめのパソコンスペックを解説
録画モード別モニタートラブル対処法
OBSでは配信する目的によって適切なデータ取り込みの手段があります。
これをキャプチャと呼び、主に以下の4種類に分類されます。
4種類のキャプチャ
★ゲームキャプチャ
★映像キャプチャ
★画面キャプチャ
★ウインドウキャプチャ
トラブルのチェック項目と対処法は、キャプチャ別で少し異なりますが、基本的には以下のように考えることができます。
✅キャプチャを削除し、再起動した後に追加する
✅各種設定を変える
この他にも画面トラブル解消法はありますが、その場合はキャプチャごとで個別のやり方があるので、以下紹介しましょう。
ゲームキャプチャ
ゲームキャプチャはPCゲームの映像を取り込むためのソースです。
注意点はOBSの用語でゲームというのは、概ねPCゲームを意味することです。
Playstationのようなテレビゲームやスマホアプリのゲームとは違うので、間違えないようにしてください。
また全てのPCゲームに対応しているわけでなく、さらに仕様変更で以前は使えたのが突然使えなくなるというケースもあります。
その場合、ゲームキャプチャを選ぶと映像は映らないので、映像キャプチャを使うとよいでしょう。
しかし、それにも関わらず画面が映らない時、以下の手順で再起動を試してください。
再起動の手順
1.一度追加したゲームキャプチャ(ソース)を削除する
ソースの「ゲームキャプチャ」を右クリックで削除を選びます。
2.OBSを終了させる
3.ゲームも終了する
4.OBS、ゲームの順に再起動する
設定変更の手順
次に以下の手順でゲームキャプチャを追加します。
1.ゲームキャプチャを追加⇒「新規作成」⇒OKを選ぶ
2.プロパティ上段の「モード」を選んで、「特定のウィンドウをキャプチャ」を選択する
3.その下にあるウィンドウでPCゲームを選ぶ
起動しているゲームのタイトルが表示されているので選びます。
この時点でゲームの画面がOBSのモニター画面に表示されているはずです。
4.OKをクリックし、ゲーム画面に移る
適切なサイズに調節してゲーム配信を行います。
その他の方法
PCゲームの中には不正防止策(チート対策)のプログラムが組み込まれています。
これはゲームデータを違法コピーや不正使用から守る目的ですが、このプログラムが働くことでキャプチャできないこともあります。
その場合、以下の手順でプログラムを無効にします。
1.ゲームキャプチャのプロパティを開く(ソースの「ゲームキャプチャ」をダブルクリックする)
2.アンチチート互換性フックを使用するという項目があるのでチェックを外す
以上でも表示できない場合は管理者権限で再起動してみる方法もあります。
やや重要度の高い変更なので、少し注意しましょう。
1.OBSをいったん終了する
2.デスクトップ上のアイコンを右クリックし、プロパティを選ぶ
3.「互換性」タブの設定項目にある「管理者としてこのプログラムを実行する」にチェックする
4.OKをクリックし再び起動した後、ゲームキャプチャを追加する。
以上の方法のいずれかでゲームキャプチャの映像が映るはずです。
映像キャプチャ
映像キャプチャはPlaystationなどテレビゲームの他ゲームキャプチャが対象外のPCゲーム、スマートフォンアプリで使えます。
また音楽ライブの配信、オンラインセミナーなど大変幅広いジャンルに適しています。
映像キャプチャを追加するためにはキャプチャボードという、外部機器やマイクと接続するデバイスが必須です。
これが正しく接続されていない、またはドライバがインストールされていないことが最もよくある原因です。
キャプチャボードの接続の仕方や、その他の方法についても解説しましょう。
映像デバイス接続の手順
ここではキャプチャボードを内蔵したライブ配信スイッチャー ATEM Miniを例に映像デバイスの接続手順を解説します。
1.キャプチャボードをUSBなどで適切に接続する
2.必要に応じてデバイスのドライバをパソコンにインストールする
ATEM Miniの場合、Blackmagic Design公式サイトのサポートセンターで、専用ソフト「ATEM Software Control」をダウンロード・インストールします。
まずATEMライブプロダクションスイッチャーを選択します。
次に最新のダウンロード情報に「ATEMスイッチャー」のアップデート情報があります。
すぐ下にMac/Windowsのリンクボタンがあるので該当するOSを選んでダウンロードできます。
支持に従ってインストールすると再起動を求められるので、再起動を行います。
3.手順2.でインストールした専用ソフトを使って、正しく接続できているかどうかを確認する
キャプチャボードによっては専用ソフトで画面を確認できます。
ATEM Miniの場合、インストールしたATEM Software Controlで接続状況を確認できます。
4.接続が確認できたら付属ソフトやその他全てのソフトを閉じ、OBSの設定に移ります。
ドライバの必要性やソフトのインストール方法、OBSの起動時にも必要かどうかは、使用するデバイスによって部分的に異なります。
その場合はデバイスの説明書に従って接続しましょう。
(ATEM Miniの場合、OBSだけでもライブ配信可能です)
再起動の手順
正しい接続が出来ているにも関わらずOBSに映像が入力できない場合は以下の手順で再起動を試してみてください。
1.一度追加した映像キャプチャデバイスを削除する
2.OBSを終了させる
3.再び映像キャプチャデバイスを追加する
その他には、解像度とFPSをデバイスのスペックに合わせた設定に変更する方法もあります。
デバイスの設定変更の手順
1.映像キャプチャデバイスのプロパティを開く
2.デバイスの欄に使用しているデバイス名が入っていることを確認し選択
ここからはデバイスで必要な場合のみ行う作業です。
3.解像度/FPSタイプをカスタムに変更する
4.デバイスに適した解像度の数値にする
5.FPSを出力にあわせるに設定する
画面キャプチャ
画面キャプチャは液晶ディスプレイに表示している画像・映像を映し出すために使います。
画面キャプチャの映像トラブル原因ではGPUの設定に由来するものが多く、ハイスペックのパソコンを使っている場合に発生しやすいです。
高性能なPCを使っている方の中にはCPU内蔵のGPUの他にグラフィックカードを搭載している場合があります。
このような場合デスクトップ画面とOBS画面で異なると、画像が映らないので注意しましょう。
Windows10の設定画面から変更し、その後以下の流れで再起動します。
設定変更と再起動の手順
1.デスクトップ上で右クリックし、ディスプレイ設定を選ぶ
2.最下部までスクロールし、「グラフィックの設定」をクリックする
3.デスクトップアプリ、またはクラシックアプリになっていることを確認する
4.すぐ下の参照より
C:\Program Files\obs-studio\bin\64bit
に格納されているobs64ファイルを選択。
5.OBS studio枠内のオプションをクリックする
6.グラフィックの基本設定を省電力にすると、自動的に内蔵GPUの設定に切り替わる
7.OBSを再起動する
この方法で表示できます。OBSの使用が終了したら忘れずに設定を元に戻しておきましょう。
ウインドウキャプチャ
ウィンドウキャプチャはPCデスクトップ上に表示された作業中の画面を映し出します。
ソースを追加すると通常はパソコンに表示している何らかのウィンドウが表示されるはずです。
ダブルクリックで「ウィンドウキャプチャのプロパティ」を表示させるとウィンドウの項目から複数の選択肢があります。
それを全て試しても映らない場合は、再起動と設定変更を以下の手順で行ってみましょう。
再起動の手順
1.ウィンドウキャプチャをいったん削除する。
2.OBS、アプリの順に再起動し、ウィンドウキャプチャを再追加する。
設定変更の方法
ウィンドウキャプチャでは、ウィンドウ画面の大きさに注目する必要があります。
OBSに入力したいウィンドウが最小化されていると映し出されないので注意しましょう。
上記の対処法でも改善しない場合
キャプチャ別の改善方法を紹介してきましたが、これらの手順を試しても映らない時もあります。
そんな時は、他のキャプチャ方法も試してみましょう。
OBSにはキャプチャ方法が多く、他の方法でやってみたら上手くいったという例も少なくありません。
まとめ
OBSで起こりやすい映像トラブルは、各キャプチャによって原因と対処方法が異なっています。
トラブル解決の基本姿勢はキャプチャを削除し再起動する、または設定の方法を変えることが主です。
その他キャプチャごとに個別の方法もあるので、基本的なやり方で上手くいかないときはそれぞれの方法を取ってみましょう。
なおもこの方法で解決しない場合は、他のキャプチャで配信するという手段もあるので、慌てずに対処してみてください。