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ライブ配信に必要なネットの速度とWiFiルーターの選び方を解説します


※2023年7月に更新しました

ライブ配信にベストな
インターネット回線はどれ?

ライブ配信を部屋で行うなら光回線を引くのがベストなのは言うまでもありません。
だけど屋外でライブ配信をする場合や、インターネット回線のない場所でのライブ配信はどうすればよいのでしょうか?

一般的な解決策はWiFiルーターを契約またはレンタルして利用することになりますが、どの回線を利用するのが良いのか分からないですよね。

ここでは

この記事のポイント

✅安心してライブ配信ができるWiFiルーターの選び方
✅プロのライブ配信会社が利用している回線整備方法
✅おススメのWiFiルーター

について解説していきます。

これからライブ配信をやりたい方や、ネット環境のない場所でのライブ配信を実施しようとしている方はぜひ参考に読んでみてください。

自宅でライブ配信なら光回線一択。だけど問題は色々ある

光回線の回線終端装置

ライブ配信は動画データのインターネット転送をリアルタイムで行うものです。

ライブ配信の発信者と視聴者のどちらにも相応のインターネット回線が必要です。

特にライブ配信者側はデータの送信(アップロード)を行うため、より安定した速度を保てるネット回線が必要になります。
インターネット回線には光ファイバーを利用した光回線、テレビ線を利用するケーブルTVのネット回線、5GやLTEといったモバイル(WiFi)回線など様々あります。
この中でもデータ送信(アップロード)の速度と安定性が一番なのが光回線です。

自分の部屋でライブ配信をするなら光回線を引き込み、ONU(光回線終端装置)からLANケーブルでつなぎます。
光回線は通信大手のNTTやau、ソフトバンク、電力会社系の光回線、ソニーのNURO光などがあります。

マンションタイプと部屋に直接引き込むタイプに分かれており、後者の方が速度が安定しています。
戸数の少ないマンションの中には光回線を直接引き込む場合もありますが、マンションタイプの光回線の多くは各部屋までメタル線(電話回線)を利用してデータ転送を行います。

メタル線によって速度がやや遅くなりますが、それでもアップロードの速度は他の回線よりも安定しています。

一方でデメリットもあり、利用するには回線工事が必要で利用開始まで時間がかかります。
建物の場所やマンションによっては光回線を引き込めない場合もあるので注意が必要です。

その点モバイルWiFiルーターはどこでも利用でき、持ち運ぶことができるためスマホ中心でインターネットを利用している方にとってはメリットが大きいです。

ライブ配信用にも最適なデータ転送速度が速いWiFiルーターがあるので、屋外でもライブ配信を行いたい方はWiFiルーターを慎重に選ぶのが良いでしょう。

WiFiルーターの選び方

WiFiルーター

ライブ配信をする上で重要なのがWi-Fiルーター選びです。
他にも配信をするための機材なども必要なのですが、やはりWi-Fiルーターの通信速度は最重視しなくてはいけません。

通常の画質にてライブ配信をするのなら、実測値でだいたい上り速度が3Mbpsあれば問題ないと言われています。
ですが高画質でのライブ配信を希望するのなら、最低でも上り6Mbpsの速度が必要となるでしょう。

参考情報:必要なネットワーク帯域を教えてください|Zoom × 日商エレクトロニクス株式会社

さらにライブ配信では参加人数によっても、必要とされる速度が異なってきます。
参加人数が多くなるほど、インターネットの回線速度が必要とされるのです。

回線の速度テスト 計測は https://fast.com/

リモート会議などで利用されるZoomですが、参加人数が多ければ送信速度20~30Mbpsほど必要とされます。

このような回線速度は光回線などの宅内LANであればそれほど問題なく実現できますが、WiFiルーターではアップロードが遅いサービスもあるので注意が必要です。

また、回線速度は回線の種類だけでなくインターネットプロバイダーによっても速度が変わります。

安定して高速通信をしたいのであれば、光回線+評判の良い大手のプロバイダー(OCNやSo-net、ぷらら、BIGLOBE等)が一番安定します。
特にパソコンを使って配信を行うのであれば、固定回線を引くのをおすすめしておきます。

一方のポケットWi-Fiは固定回線ではなく、無線によるインターネット回線です。固定回線ほどアップロードの速度が出ません。

Wi-Fiの規格について

Wi-Fiルーターの選び方で前提として知っておきたいのが規格です。

最も新しいのが2019年に認証されたIEEE 802.11axになります。
この規格はWi-Fi 6と呼ばれるものです。

1つ前の規格であるIEEE 802.11acはWi-Fi5です。
Wi-Fi5の場合だと理論値における最大通信速度は6.9GBで、Wi-Fi6は理論値による最大通信速度が9.6GBと大きく進歩しています。

このようにライブ配信を行うのなら新しい規格、最低でもWi-Fi 5に対応しているルーターを選ぶ必要があります。

さらにもう1つルーター選びで押さえておきたいのが、周波数帯域による違いです。

無線LANの周波数帯域には、2.4GHzと5GHzの2つのタイプがあります。

前者の2.4GHzは壁や床などを通過して、遠くにまで電波を届けられるのが特徴です。
汎用性が高くWi-Fi対応機器の数がここ数年で非常に多くなっています。
つまり周囲にある機器からの影響を受けやすいというデメリットがあるのです。

もう1つの5GHzはWiFi専用で、他のWiFi機器の影響を受けにくく2.4GHzと比較すると通信速度が速いのがメリットです。
一方で障害物を透過する力があまりないというデメリットがあります。

2.4GHz メリット:壁や床を通過できる電波
デメリット:WiFi家電が近くにあると電波が干渉する
5GHz メリット:WiFi専用のため他の家電の影響を受けない
デメリット:壁や床などの影響を受ける

Broad WiMAX Speed Wi-Fi NEXT WX06のスペック詳細 画像引用元

最新のWiFiルーターは2.4GHzと5GHzのどちらにも対応し、状況に合わせて自動的に切り替えることができるためそれほど心配はいりません。

しかし格安WiFiの中にはルーターの規格を明記していないものがあるので、そんな場合は注意が必要です。

クレードルがある無線ルーターを選ぶ

画像はAmazonから引用

Wi-Fiルーターにはクレードルがついているものがあります。
クレードルとはスタンド型の拡張機器のことです。

そこに置くだけで充電ができたり、クレードル本体に有線LANケーブルの接続ができたりします。
ライブ配信をする時に、ポケットWi-Fiなどの無線ルーターを使うのなら、このクレードルがあるかないかで大きく利便性が違ってくるのです。

充電ができるというのもメリットの一つですが、最大のメリットはLANケーブルでの接続です。
やはりWiFiルーターとパソコンをLANケーブルで接続した方が、安定して速度が出せるのが強みになります。

もしライブ配信のために一時的にWiFiルーターをレンタルする場合は、クレードル付きでレンタルできる会社を選ぶのがおススメです。

無線ルーターを使わなければならない時の注意点

宅内でのライブ配信で光回線の終端装置からLANケーブルでパソコンを接続することをおススメしましたが、光回線の終端装置とライブ配信をする部屋が離れていたり、LANケーブルをどうしても使えない状況もあると思います。

特にマンションタイプの光回線は電話線のモジュールがある場所に終端装置を設置することになるので、作業場所と終端装置が離れてしまうことはよくあります。
そんな場合は無線ルーターを使うしかありません。

そこで無線ルーターの選び方についても少しだけ解説します。

無線ルーターは外部アンテナタイプがおすすめ

無線ルーターの種類

無線ルーターにはアンテナが内蔵するタイプと、外付けタイプの2つがあります。
一般的な用途なら、内蔵型アンテナのWi-Fiルーターで問題ありません。

ですがライブ配信用のWi-Fiルーターとして考えるのなら、外付けタイプがおすすめです。

アンテナ外付けタイプはアンテナの角度を調整することで強い電波を送ることができます。

外付けタイプなら戸建てで、2階や3階があるような家でも電波を転送できます。
またアンテナの本数は多ければ多いほど強い電波を飛ばせます。

CPUの多い無線ルーターを選ぶ

無線ルーターにはパソコンと同じようにCPUが搭載されています。
一般的な使い方をする場合あまり気にする必要がありませんが、転送速度、特に上りの速度を気にするなら知っておいて損はありません。

無線ルーターのCPUが優れているメリットは接続台数が多くても安定する、通信速度が速くなるのが代表的です。
他にも遅延が少なくなるなどのメリットがあります。

シングルコア、デュアルコア、クアッドコアなどの種類があり、後者になるほど性能がよく値段も高くなります。
無線ルーターの価格はピンきりで、数千円クラスのものから数万円まで幅広くあるのはこのためです。

低価格の無線ルーターはCPUについて情報がない場合もあります。
しかし通信速度の速さで評判の良い無線ルーターはCPUのコア数やWiFiの規格(ax・ac)、WiFi 5か、それともWiFi 6かも仕様に明記されています。

無線接続でライブ配信を安定させるなら、性能の良い無線ルーターを選ぶ必要があるでしょう。
ただ何度も言いますが、ライブ配信はLANケーブルでの接続がおススメです。

業務用途のライブ配信ではどんなインターネット回線を使う?

個人のYouTubeライブ配信などは通信が途中で途絶えても視聴者の方に「ゴメンナサイ」と言えばそれで済むかもしれません。
だけど業務でライブ配信を請け負っているプロの方は通信の失敗が許されないときもあります。(ほとんどそう)

ではどのように対応しているのでしょうか?

実はプロであっても個人であっても使うインターネット回線は同じです。
厳密な意味でのライブ配信専用の回線はありませんので、転送速度がなるべく速い安定したネット回線を利用しています。

業務で行う場合、予算があるので何でも使えるわけではなく、むしろ厳しい環境の中でライブ配信を行うこともあります。

ライブ配信を実施する会場に光回線がある場合は利用させていただいたり、それと併用でWiFiルーターを持ちこんで行うといったことがほとんどです。

業務用途のライブ配信の例

個人のライブ配信と違うところはWiFiルーターを複数レンタルして予備の回線を用意する点でしょう。

WiFiの回線はNTTやau、ソフトバンクやWiMAXなどがありますが、会場でどの回線が最も強い電波が来るのか現場に行かなければ分かりません。

このため複数のキャリアのWiFiルーターを持ち込んでどちらが安定した速度が出るのか確認した上で使います。

現場を下見するときに回線の確認をするのも良いでしょう。

そしてライブ配信時も複数のWiFiルーターを持ち込んで、ライブ配信中に万が一ネット接続が途絶えてもすぐにもう一つの回線に切り替えて配信できるようにバックアップを整えます。

Blackmagic Design ATEM Mini Pro ISO

例えばライブ配信用のスイッチャーでよく利用されているATEM Mini Proでは接続方法の優先順位をイーサネットまたはモバイルデータから選択できる機能を追加しています。

LiveU Solo 画像はシステム5から引用

ライブ配信用のネットワークとして利用できるLiveU Soloも人気があります。

WiFiルーターと同じような使い方ができるネットワーク機器で、これ一つで2~6回線を束ねて使うことができます。

ボンディングという機能で、ひとつの回線が途中で切断しても別の回線で維持できるという機能を持っているので、失敗が許されないライブ配信で重宝します。

LiveU Soloを所有する場合、この機器の他にWiFi回線の契約も必要になります。
LiveU SoloはWiFi回線の契約もパックになったレンタルサービスもあるので、常時使わない場合はレンタルで十分です。

参考までにLiveU Soloをレンタルできる会社をリストアップしてみたので参考にしてください。

LiveU Soloをレンタルできる店

パンダスタジオレンタル 22,000円(税込)~/1日
アークベル 44,000円(税込)~/1日
サンテックレンタル 33,000円(税込)~/1日

※レンタル価格は2023年1月に調べたもので変更している可能性があります。詳しくは会社HPをご覧ください。

オススメ記事:ライブ配信の機材をレンタルできる業者さん5選

ライブ配信にオススメのWiFiルーターベスト4

ライブ配信にオススメの送信(アップロード)速度が速いWiFiルーターを4種類紹介します。

Broad WiMAX

Broad WiMAXはポケットWi-Fiの1つで首都圏・名古屋・京阪神地区で提供されている通信サービスです。
UQWiMAXの提供する回線の1つで5Gも対応しライブ配信を行うのに必要な通信速度が得られるのが特徴です。

月額定額制で使い過ぎて超過料金の請求が来ることもありません。

ポケットWi-Fiで気になるのが通信速度です。

Broad WiMAXの通信速度

WiMAX2+ 下り:440Mbps
上り:112.5Mbps
ハイスピードプラスエリアモード 下り:758Mbps

ライブ配信を過不足なく行うには、先述したように3~6Mbpsの回線速度が最低でも必要となってきます。
Broad WiMAXは場所や時間などにもよるのですが、上りでも実測値30Mbps程度の速度が出ると言われています。

そのため高品質なライブ配信をするのにも問題がありません。

またライブ配信を行う際には、ポート開放とグローバルIPアドレスが必要となる場合があります。

この2つの設定がないポケットWi-Fiも多いのですが、Broad WiMAXでは両方ともに対応しているのです。
他社だとポート開放ができないケースが多いので、やはり安定したライブ配信をしたいのなら、Broad WiMAXがおすすめです。

またBroad WiMAXのルーターは別売りのクレードルが利用できます。

クレードルには有線LANを接続するためのポートがあるので、ライブ配信に安定して利用できるのもポイントです。
ちなみに有線で接続していても、別場所にある他の機器はそのまま接続できるのも魅力です。

Broad WiMAX

ギガ放題とライトプランの二種類の料金プランで、月額料金が安いのが魅力です。
初期費用も条件次第で無料にすることができるのでコスパ十分のWiFiルーターです。

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ドコモ回線モバイルルーター

ドコモ回線モバイルルーターは、ドコモの携帯電話の回線契約者が利用できるものです。
最新の機器であれば5Gに対応していて、受信時の最大速度は4.2Gbpsとなります。

上りだと最大で480Mbpsの速度が期待できるので、4Kや8Kといった高画質なライブ配信でも利用できるのがポイントでしょう。

ちなみに最新のWi-Fi6にも対応可能ですので、ライブ配信を行うだけのスペックは十分にあります。

ドコモ回線モバイルルーターは、ドコモで購入が可能です。
それ以外にもライブ配信の機材をレンタルできる業者などで取り扱いがあります。
その際には回線速度に注意しておきましょう。

Wi-Fi STATION SH-52Aの通信速度

通信速度 5G  下り 4.2Gbps / 上り 480Mbps
通信速度 4G  上り 1.7Gbps / 上り 131.3Mbps

Wi-Fi STATION SH-52A 製品スペックより引用

基本的にレンタル業者ではパケット無制限のルーターを利用可能です。
バッテリーの容量は4000mAhで5G回線を最大290分通信できます。

NTT Wi-Fi STATION + 5G

5G専用のルーターの料金プラン「5Gデータプラス」はドコモのギガプランのオプションで、単独の契約は不可。
モバイルルーターを購入する必要があります。

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au回線モバイルルーター

ドコモ回線と同様にau専門のモバイルルーターもあります。

最新の物は2021年の7月に発売となりますが、5G対応で通信速度が大幅に向上しているのが特徴です。
それ以前の機種であっても、ライブ配信をする程度であれば特に問題はありません。

基本的にルーターのスペックで、ライブ配信の質も決まってきます。
ですのでできるだけスペックの高い製品を選ぶようにするといいでしょう。

Speed Wi-Fi 5G X01の通信速度

通信速度 5G  下り 4.1Gbps / 上り 481Mbps
通信速度 4G  上り 1Gbps / 上り 記載なし

Speed Wi-Fi 5G X01 製品スペックより引用

このau回線専用のモバイルルーターも、専用業者からのレンタルが可能となっています。

モバイルルータープラン 5G

auのモバイルルータープラン 5Gは月間のデータ容量上限なしでWiMAX 2+と同等のエリアで利用可能です。
WiMAX 2+エリア外はデータ容量上限を超えると速度が下がります。

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ソフトバンク回線モバイルルーター

最後にソフトバンク回線モバイルルーターを紹介しておきます。
ドコモ・auと同じようにソフトバンクの回線を使ったモバイルルーターです。
最新の機種だと5Gが使えるようになっています。

また比較的に安価で利用できるのもポイントです。
このソフトバンク回線モバイルルーターも、専門業者からレンタルできます。

Pocket WiFi 5G A004ZTの通信速度

通信速度 5G  下り 3.0Gbps / 上り 298Mbps
通信速度 4G  上り 838Mbps / 上り 46Mbps

Pocket WiFi 5G A004ZT 製品スペックより引用

オプションでクレードルが利用できます。

Softbank 5G

サービスエリアは都市部のNTT・auがカバーしていないエリアが多く、予備で使うのに最適です。

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ライブ配信に必要なネットの速度とWiFiルーターの選び方 まとめ

5G回線はまだまだ提供エリアが限られているので、ルーターの仕様通りの速度は出ません。
ライブ配信は4G/4G LTEの速度でも十分利用できるので、個人利用のライブ配信ならWiFiルーターでも十分です。

5Gのエリアはキャリアごとにエリアマップが公開されているので、確認してからルーター購入・契約しましょう。

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