多くのカメラマンが注目しているSONYのミラーレス一眼α7Ⅲ・α7RⅢですが、小型コンパクトなボディでむしろ撮影しにくいという意見もあります。
ミラーレス一眼カメラは「一眼レフカメラだと大きすぎるので持ち歩きにくい」と考えるカメラのライトユーザーのために様々な工夫が凝らされ小型・高性能化が進んできました。
しかし最近ではミラーレス一眼カメラの性能がプロ仕様の一眼レフカメラを上回り、プロのカメラマンでさえも徐々にミラーレス一眼に乗り換えています。
ただしプロのカメラマンにとってはミラーレス機は小型すぎて、かえって撮影しにくいという不満もあるようです。
ここにきて、そのようなカメラマンの悩みを解決する便利なアイテムが次々にリリースされています。
そのアイテムはL型ブラケットと呼ばれています。
私も先日購入したα7Ⅲに合わせてついにSmallRigのL型ブラケットを購入しました
最終的にSmallRigのL型ブラケットに行き着くまでにいろんな製品を見つけることが出来ましたので、ここではミラーレス一眼カメラ用のリグ・L型ブラケットの長所・短所と一緒に関連アイテムも紹介してみようと思います。
私がSmallRig α7Ⅲ用L型ブラケットの購入を決めるには2つの理由がありました。
まず、ひとつめの理由はカメラを写真撮影と動画撮影のどちらの用途でも違和感なく使えること。
そして取り外しやすさと拡張性の良さでSmallRigのα7Ⅲ用L型ブラケットを選びました。
まず私が初めてSmallRigの製品を手に取ったのはα6500の専用設計されたケージです。
このケージはカメラを保護する役割とグリップのホールド感を増す役割があります。
α6500のボディはかなり小型なので、サイズが大きな望遠レンズを取り付けると前後の重量バランスが悪くなり撮影しにくいという欠点があります。
この欠点を見事解決してくれるのがSmallRigのα6500専用ケージでした。
このアイテムを取り付けることによってα6500ボディのサイズがひとまわり大きくなり、重量も増します。
望遠レンズを取り付けても前に重心が偏らないので撮影しやすくなりました。
カメラを握りやすくなり、手が操作ダイヤルに触れることもないので誤操作も起きません。
このようにα6500の専用ケージは非常に便利だったので、実はα7ⅢもSmallRigの専用ケージを装着しようと考えていました。
SmallRigはα7Ⅲが販売開始とほぼ同時期にα7Ⅲ用カメラケージをリリースしています。
α7Ⅲが先だって発売されていたα7RⅢと同サイズなのでこのカメラケージはα7RⅢにも兼用で使えるようです。
映像制作で一眼カメラを使うようになってだいぶ経ちますが、最近では動画撮影の際に写真も要望されることが非常に多くなりました。
ビデオカメラだと写真は撮れませんが、一眼カメラなら写真も撮れるから「ついでにお願いしちゃおう」って考えるクライアントさんがおられるのでしょう。
私の知り合いのフォトグラファーさんも最近、一眼カメラの動画撮影も取り組み始めました。
今後は写真・動画どちらか一方だけでは成り立たなくなるかもしれませんし、どちらもできる方は重宝されることは間違いないでしょう。
そんな理由で、カメラの機材は次第に写真・動画のどちらにも有効的なアイテムを選ぶようになってきています。
SONY α7Ⅲは動画撮影メインではありますが、写真を撮ることも想定して購入しています。
α7Ⅲのケージはデザイン面で写真撮影には向いていなさそうなので購入に悩んでいましたが、そんな折に見つけたのが同じSmallRigのLブラケットキットです。
この動画はSmallRigのL-ブラケットキットの公式動画です。
この動画や光の魔術師イルコさんの動画を拝見して、写真用途ならL型ブラケットのほうが良さそうってことが判明しましたので、α7Ⅲ用ケージをやめてL型ブラケットを購入することにしてみましたよ。
SmallRigは直販サイトかAmazonで購入できます。
直販サイトは中国から発送されるので、到着するまで時間がかかります。
Amazonで販売されている製品もなかにはSmallRigから配送される製品もあるので、その場合はすぐに届きません。
急いでいる方はAmazon配送を選ぶのがオススメです。
私は今回もAmazonで購入し、SmallRig配送だったので時間がかかることも予想していました。
Amazonからのメールでも到着が20日後だったのですが、なんと購入手続きして3日後に届きました。ちょっとびっくりしましたよ。
箱はSmallRigのいつもの箱と袋のシンプルな梱包です。
チャイナ製品はプチプチがちょっとねっとりすることがありますよね?注文したことがある方はご存知だと思いますが。
今回購入したSmallRigのLブラケットはプチプチのねっとり感もなく梱包にも清潔感があり、とても好感が持てましたよ。クオリティアップしていますね。
SmallRigの製品はシンプルな構造ですが、仕上がりがキレイでカメラにもぴったり馴染むようにデザインが洗練されています。
L型ブラケットもバリやガタもなく角も研磨されて丁寧に仕上がっています。
側面のプレートは付属の六角レンチで取り外しが可能になっています。
L型ブラケットの裏側です。
六角レンチがマグネットで引っ付いています。
この六角レンチでカメラと接続するんですね!
これでいつでも取り外しできますねえ。
早速α7Ⅲを取り付けてみましょう。
バッテリーカバーは問題なく全開してバッテリーを交換することができそうです。
SONY α6500の場合、SDカードスロットがバッテリースロットに隣接していますが、α7ⅢはSDカードスロットがボディ側面に用意されているのでL型ブラケットの影響はありません。
L型ブラケットを装着したα7Ⅲです。
側面プレートは裏のネジを緩めると横にせり出します。
側面プレートはカメラに沿うように調整した場合、ストラップの取り付け金具が邪魔になるので上に向けます。
私はPeakDesignのアンカーを取り付けていますのであんまり影響ありません。
α7Ⅲとα6500を横に並べてみましたよ。横幅はほとんど変わりません。
上の写真を見るとL型ブラケットとケージの高さがかなり違うことが分かります。
α6500+SmallRig専用ケージでもカメラを構えたときの右手の指余りは全くありませんが、α7Ⅲ+L型ブラケットのほうがさらに余裕がある感じです。
側面から見た写真です。奥のα6500についてはレンズフードの先が地面につきますが、手前のα7Ⅲではレンズと地面の間にもかなりの距離がありますね。
α6500用ケージは重量150g。それに対しα7Ⅲ用L型ブラケットは重量222gで、一見ボディ全体を囲うα6500用ケージのほうが重そうですが、L型ブラケットのほうが重いという結果になっています。
まずデメリットのほうから先に挙げてみますと、カメラ取り付けの六角レンチはL型ブラケットの底面に装着できるのに、側面のプレートを脱着する六角レンチは底面に取り付けられないのは残念です。
どうせならカメラ取付の六角レンチで側面のプレートも取り外すことが出来ればさらに良かったのに。と思いましたねえ。
次に重量がかなりあるので、女性や非力な方はL型ブラケットよりもSONY純正のグリップエクステンションのほうが良いかもしれません。
この製品だとカメラを地面に置いたときに斜めになるので、それがイヤな方や重さに対して問題ない方はL型ブラケットがオススメです。
このL型ブラケットの最大のメリットは底面がアルカスイス互換のクイックリリースプレートになっており、アルカスイスクランプに簡単に脱着できるようになっていることです。
アルカスイス互換の三脚を持っている方にはとっても便利なデザインとなっています。
またL型ブラケット側面もアルカスイス互換のクイックリリースプレートになっている点はフォトグラファーが喜ぶポイントでもあるでしょう。
こんな感じです。
L型ブラケットはこれからα7Ⅲにつけっぱなしで活用することになりそうです。
本格的な動画の撮影になった場合は、アルカスイス互換のプレートを利用しても高さが12cmぐらいなので、C字型ハンドヘルドスタビライザーを活用しても良いかも。と思っています。
C字型ハンドヘルドスタビライザーを購入したらまたレポしますね。
ちなみにいろいろ検索していたら、SmallRigからα6500用のL型ブラケットも販売されていました。
写真専門の方はこっちも良いかもしれませんね。