あなたはステディカムをご存じでしょうか?
ステディカムはビデオカメラ撮影の手ブレを軽減する撮影道具です。
ステディカムにはいろんな種類があります。
様々な形状をしているがこれらは全てステディカムです。
ステディカムを使って動画撮影したらこんな感じになりますよ。
私はこのような動画を見て「ステディカムかっこいい!」って思いました。
そして今日Flycam C5 を購入したきっかけでもあります。
ここではカメラスタビライザー FlycamC5を購入に至った経緯とカメラスタビライザーの購入で注意したいポイント、FlycamC5の組立・改造・使い方について徹底解説します。
実はどのステディカムを買うかめちゃくちゃ迷いました。
候補に挙げたのが以下の4つです。
マーリン
ワイルドキャット
フライカムnano
フライカムC5
まずはそれぞれどうして候補に挙げたのか、また購入しなかった理由、そしてフライカムC5を購入した理由を解説しましょう。
ステディカムを選択する際に重要視した点は3つあります。
・ステディカム初心者の自分でも慣れたらなんとかカッコいいぬるぬる動画(※)が撮れる。
・価格はなるべく安く。でも安すぎると性能が落ちそうなので1万円台~3万円ぐらいがベスト。
・見た目もカッコいい。撮影している自分に酔うことができるステディカム
(※まるでカメラが浮遊しているように見えるステディカムで撮影した動画を「ぬるぬる動画」と呼ぶそうです)
そこでまず最初に候補に挙がったのがフライカムnanoです。
実はどんなステディカムでも簡単に手ブレのない動画が撮れるわけではありません。
ステディカムはカメラの重量に合わせた微調整が必要です。
ぬるぬる動画の完成度はカメラをステディカムに装着した段階でおおよそ決まってしまうのです。
つまり設定が命。この設定はミリ単位の微調整が必要です。
Flycam nanoはステディカムの中では割と安価で、小型軽量。
評判が良いFlycamC5の弟分的存在。まずはこれを購入しよう。
と思っていましたが、この調整の部分でつまずきました。
他のステディカムに比べると、カメラ取り付け時、バランス調整する機構がややシンプルでミリ単位の調整が難しくなっているのです。
カメラのセッティングに毎回時間がかかりそうなので断念しました。
購入時、実は私はステディカムを経験済みでした。
使用したことがあるステディカムはこちらのマーリンⅡです。
まるでやじろべえみたいな形をしているのは、下にぶら下がった錘の重さとカメラとの距離でバランスを取ることができるステディカムです。
マーリンⅡは調整する機構がかなり細かくて、バランス調整がしやすいのが特長です。
バランス調整が完璧であれば片手でのオペレーションも可能になります。
あれこれ機材を持ち運ばなければならない撮影現場向きとも言えるでしょう。
しかし風が吹くとバランスが簡単に崩れてしまい、屋外での操作はかなり難しいという欠点もあります。
また、価格も少し高いです。当初の私の予算の倍近くの価格です。
しかし少し使い慣れているマーリンⅡも選択肢に入れていました。
「マーリンⅡよりもWildCatⅡのほうが絶対いいよ!」
撮影仲間からのアドバイスを受けて検討・候補に入れてみたのがWildCatⅡです。
WildCatⅡは今回候補に挙げた中では最小・最軽量のステディカムです。
ステディカム WildCatⅡはバランス調整も比較的簡単です。
価格は予算以上だけど、マーリンⅡよりは少し安価。
軽量なのでカメラを装着した状態でも片手で余裕で持てます。
持ち運びも便利。
しかし、撮影は片手でオペレーションできないのが欠点です。
理由はカメラの向きがくるくる簡単に回転するようになっているので、カメラの向きを常に前に向かせるために手を添えておく必要があるからです。
最終的に私はFlycamC6の旧モデル FlycamC5を選びました。
選んだ理由は重さです。
実は私がすぐにFlycamC5に飛びつけなかったのは重量で、なんと5キロ近くあるのです。
FlycamC5ユーザーの多くがブログやYouTubeで重くて長時間の撮影は無理と言っています。
特に日ごろから体を鍛えているわけではない私には無理かもと思いました。
しかし、後に実はこの重さがステディカム撮影の安定感を生み出すことを知ります。
FlycamC5 であれば、ステディカム初心者の私でも安定した画が撮れるかもしれない。
それなら「長時間撮影できるよう体を鍛えよう」
そう思った私は迷わず購入クリックを押しました。
それでは次はFlycam C5 が家に到着し、開封したレポート 「カメラスタビライザー FlycamC5を開封してみた!」をご覧いただきたい。
とうとう購入したFlycamC5。
FlycamC5 は家電量販店で販売しているのを見たことがないので、ほとんどの場合インターネット通販で購入することになるはずです。
私が購入したサイトはAmazonです。
ステディカムはそのほとんどが海外製品なので、購入の時に気をつけておいた方が良い点がいくつかあります。
Amazonで購入する場合の発送ルートが実は2つある。
一つ目はAmazonから配送されるケースです。
このケースは販売店やメーカーがAmazonに商品を在庫しているため、Amazonの倉庫から発送されることになるでしょう。
もう一つはメーカーや販売店から直接発送するケースです。
Amazonでは当日お急ぎ便が利用できない上に商品によっては海外からの発送になり、届くのがかなりかかる場合があります。
注文からおよそ2日後で到着しました。
早速開けてみることにします。箱の中にまた箱が二個…さらに開封。
フライカムスタビライザー!! やった!
ちなみにこの小さい箱には何が入っているのかな?
小さい箱を先に空けてみることにしました。
ぎゅうぎゅう詰めに押し込まれて何か入ってるぞ。
同梱品のアームブレイスだ。FlycamC5を腕に固定できるサポーターです。
こっちがFlycamC5と取り付けるための金具。
説明書。全部英語。
返品保証書ってこと?
というわけで小さいほうの箱にはステディカムのオペレーションをサポートするアームブレイスが入っていました。
FlycamC5アームブレイスなしで購入した場合は同梱されていないのでしょうね。
では改めてFlycamC5の箱を開封してみます。
なんと段ボールぴったりにFlycamC5のケースが入っていました。
持ち上げてみました。
「重っ!!!!」
見てこれ。腕のスジ。細くて非力な手に走る青い血管(汗)
さあ、FlycamC5のケースを遂に開封!
おお!なんだかスポンジだらけ。
フライカムの中心部分。ジンバルとシャフトを取り出しました。
これだけだとそんな重くないなーー。
これはたぶんストラップですね。
私はカメラストラップ同様、ステディカムを使用するときにストラップは絶対に取り付けないことにしています。
ストラップがあると安定しないし、邪魔にしかならないからです。
お。これがフライカムの雲台部分ですね。金具が一杯ついています。
これも結構重いぞ。
フライカムC5の足… じゃなかった錘だ。
重っ!!
あとは細かい部品がいろいろついていました。
六角レンチとマイナスドライバーの代わりになりそうな見たことない工具。
そしてその他ワッシャーなどなど。
カメラ取り付け金具も。これね。親切なことにカメラ取り付け金具は予備が付いています。
部品は全て出してみたので早速組み立ててみよう。
FlycamC5の後継機種FlycamC6が発売されています。錘部部分の全長を調整することができるので安定感も増します。こちらをオススメします。
それではカメラスタビライザー FlycamC5を組み立てていきましょう。
実はステディカム FlycamC5には取扱説明書や組み立て方に関するマニュアルも全く存在しないことが分かりました。
もしステディカム FlycamC5を購入したら戸惑うと思いますので、フライカムC5の組み立てからバランス調整まで引き続きレポートしていきます。
ここで衝撃的なことを伝えよう。
FlycamC5には組み立て説明書がないという書き込みをネットでも見かけたので、恐らくデフォルトで取説はなしなのでしょう。
無いものにブツブツ言ってもしょうがない。とにかく分かるところまで自分で組み立てていきます。
まず見ただけですぐに分かる部分から先に取り付けていってみました。
FlycamC5の中心部分であるシャフトにFlycamC5のカメラ雲台を取り付けます。
雲台の取り付けは簡単です。ついていた六角レンチを用いて締め付けるだけ。
雲台は微調整ができるようになっていました。
今手に持っているツマミは重心を左右どちらかに調整するためのものです。
回すと雲台部分が左右どちらかにスライドします。
シューを前後にスライドさせて調整するのは下向きに出っ張った青いツマミを回せばゆるみます。
横に出っ張ったツマミをまわすとシューが前後にスライドします。
シューにカメラを取り付ける際は、シューの裏側から写真のようにネジをしのびこませてネジを締めます。
フライカムC5についたカメラ取り付けネジ。サイズを大きくするアタッチメントもついていました。
付けるとこんな感じ。大型のカメラを取り付ける時に使うのかな?
筆者は小型のミラーレス一眼レフカメラを装着する予定です。なのでちいさなぽっちんネジは必要ないので外しておきましょう。
さて、次はフライカムC5の足(錘)の部分を取り付けます。
シャフトは写真のツマミをまわせば伸縮できるようになっています。
錘は雲台と同じようにネジを六角レンチで回して締め付けるようになっているわけですが…
あれれ。ネジがない!!
こここれは不良品か??
と思ったらケース内に落ちていた。
これがネジの正しい置き場所かもしれない。うん。そうだ。
ステディカムはカメラの取り付け位置が少し変わっただけでバランスが崩れてしまう。
しかし、撮影中FlycamC5からカメラを取り外したいときがある。
バッテリー交換やSDカードの交換時だ。
バッテリー交換の度にバランス調整していたのでは面倒だ。
そこで必要になってくるのがカメラのクイックシューだ。
合わせて購入したのはVelbon(ベルボン)QRA-635LⅡです。
このクイックシューがサイズ的にちょうど良いでしょうう。
私がこのクイックシューを購入した理由がもう一つあります。
それは自分のカメラ(SONY NEX5R)にステディカム撮影で必須の広角レンズを装着した場合、クイックシューなしではステディカムに載せることが難しいからです。
このようにして取り付けることで、出っ張った超広角レンズを装着したNEX5RもFlycamC5の雲台に載せることができました。
実はVelbon(ベルボン)QRA-635LⅡを購入する前に、同じメーカーでもう一つ小型のQRA-4を購入したのですが、カメラを取り付けてステディカムを少し傾けるとネジがゆるんでガクガクになりました。
QRA-4は使い物にななかったので返品し、Velbon(ベルボン)QRA-635LⅡを購入しました。
同じメーカーなのでどうかな?と思いましたが、QRA-635LⅡはカメラをしっかり固定できました。良かった~。
フライカムC5が無事に完成!やった!取説なしでも組み立てることができましたよ。
装着しているカメラはSONY NEX5Rと超広角レンズ SEL1018です。
ついでに説明しておくとステディカム フライカムC5にアームブレイスを装着する際、グリップ部分の先端にアームブレイス取り付け金具を装着して、ベルトを腕に巻き付けます。
アームブレイスを取り付けない場合は付属の黒いネジをFlycamC5のグリップ部分にとりつけてフタにします。
以上でなんとかフライカムC5の組み立ては完了しました。
では早速バランス調整して撮影していきたいと思うところですが…
実はフライカムC5は改造が必要なことがわかりました。
以降で解説する改造を実施することでさらに安定が増します。
インターネットで検索して見るとカスタマイズ FLYCAM C5 の秘密というブログ記事を発見しました。
こちらがFlycamC5のカスタマイズ写真です。
私のステディカムとは全く違う。両サイドに足みたいなものまでついている(汗)
組み立てが完了した私のステディカム FlycamC5の写真です。
購入したままのFlycamC5の錘部分は動画のようにステーが付いていたりしません。
FlycamC5はこのように錘の長さを延長することでさらに安定した撮影が可能になるそうです。
これは私もやらねばならぬ。と思ったわけですよ。
部品もどんなものが良いのか調査してみました。
そして購入したネジや部品の山です。
錘に取り付けるステーやらネジやらで2000円以上購入しました。
こんなにたくさんネジとか購入してテンション上がっているのは生まれて初めてかもしれません。
売っていないかなと思ったけどありました。足みたいなステー。
こちらも。6穴と8穴のステー(ジョイント金具)を購入。
今回使用するネジとして採用したのがM6の六角穴付きネジです。長さは20mm。
普通のネジでもいいと思うけど、ステディカムFlycamC5を組み立てるのに6角レンチを必ず使用します。
なので、これらのネジも六角レンチで締めることができるようになっていれば撮影現場でも締めることができるようになると思いました。
こちらは六角穴なし。ちょいと短めのM6×15mmネジも購入しました。
ナットも統一しておきたい。
このナットを購入M6 蝶ナットって言うのですって。知ってます?
ワッシャーも購入。M6×16mm(直径)
少し大きめのワッシャーも購入した。ごめんなさい。直径何ミリか忘れました。
FlycamC5の錘部分です。
まず赤色の部分はM6×20mmの六角レンチ穴つきネジを下から通してワッシャーをかまして蝶ナットで締めました。
Aについてははみ出さないようワッシャーは小さめの16mmを利用します。
オレンジ色の部分はステーです。
ステーは錘の上と下に左右2枚づつ取りつけました。
これで錘をたくさん乗せても曲がったりしないでしょう。
上の方に短い6穴のステーを取り付けました。
両方8穴のステーにしても良かったかもしれません。
黄色の部分は足の役目を果たすステーを止めるネジに使った蝶ナットです。
穴が無いので電動ドリルで穴をあけてステーを取り付けました。
下から見たFlycamC5です。Aは下からネジを差し、ワッシャーをかまして挟み込むようにしています。
Aで使用したワッシャーはM6×16ワッシャーです。
黄色のB部分はやや短いM6×15mmのネジを装着します。
ちなみに底部に取り付けるステーはやや長め。そのほうが安定します。
このようにして改造を施したフライカムC5。
安定して自立します。
ネジやらステーやらを取り付けたのでさらに重量は増してしまった...
元々重かったのですが、ここまでやるともう根性で体を鍛えるしかないと割り切れます。
(追記 現在はFlycamC5の後継機種でFlycamC6が発売されました。FlycamC6では長さをステーや取り付け金具を購入しなくても調節できるようになっているのでオススメです。)
さあ。これでFlycamC5は完成です。あとはバランス調整をして撮影に臨みます。
ここではFlycamC5 の改造がどうして必要なのか?
そして改造することによってどんな恩恵があるのか?
FlycamC5(フライカムC5)初心者のためのバランス調整方法も含めて、もう少し具体的に解説していきたいと思います。
念のためにお伝えしておきますが、私もステディカムの知識はそんなに深くはありません。
ここで記載する内容は私の備忘録でもあります。
ステディカムについてインターネット検索で調べついたものをまとめていますが誤っている部分もあると思います。
もしあなたがステディカムを理論的なアプローチで深く学びステディカム撮影を極めたいと思うなら、引用元のサイトも紹介していますので是非そちらも参考にしてください。
私も書きっぱなしにはするつもりはなく今後、間違いに気がついたら随時修正するつもりです。
ステディカムに代表的な商品でマーリン(steadycam merlin)があります。
これに対してFlycamC5またはGlidecam タイプのステディカムをスレッド型と呼ぶそうです。
スレッド型とマーリン型の特徴をそれぞれ簡単に述べてみますね。
業務用ステディカムの多くはスレッド型が主流です。スレッド型は改造・改良も簡単で、比較的簡単に安定したステディカム映像が撮影できます。
スレッド型でジンバル部分を上下自由に動かせることができるステディカムはドロップタイム(※)も調整しやすくて使いやすくなっています。
ステディカムの最高級品 SteadyCam Pilot や tango もジンバルの位置を上下に調整できるようになっています。
尚、Glidecamはジンバルを上下調整できません。FlycamC5はジンバルを上下調整できます。
2~3万円台のスレッド型ステディカムでジンバルを上下調整できるのはFlycamC5 だけであり、その点でもFlycamC5はバリュー価格ではないでしょうか。
けど、初心者でも比較的安定した映像が撮れるスレッド型にも一つ難点があります。
それはとても重いことです。
FlycamC5 はカメラを装着せずに5kg近くあります。
慣れないうちは一分も撮影すれば腕が痛くなるでしょう。
長時間撮影するには体を鍛えるしかありません。
これに対しマーリンタイプはとても軽量で、長時間の撮影でも無理なくできます。
慣れれば片手でもオペレーション出来るでしょう。
また、半分に折りたたむことができるので持ち運びしやすいのも便利です。
マーリンもバランス調整は比較的簡単です。
マーリンはスレッド型に比べると安定感は劣ります。
ステディカムは重いほど安定し、軽いほど揺れが目立つようになります。
また、マーリンは風に弱いという欠点があります。
風の強い屋外での撮影ではスレッド型に軍配が上がるでしょう。
ステディカムはマーリン型・スレッド型いずれも揺れを最小限におさえて滑らかな移動撮影をおこなう撮影補助機材です。
ステディカムで撮影をする際に、軽減したい「揺れ」についてそれぞれ解説します。
カメラを装着したステディカムを持って前に進もうとすると、カメラが上下に揺れます。この縦揺れをピッチングと呼びます。
この縦揺れはセッティングを完璧に行ってもかならず起こります。
ステディカムのオペレーションが上手くなればかなり解消することが可能ですが、全く揺らさないで撮影するのはプロでも難しいと言われています。
ステディカムの操作中、左右に揺れるのがローリングです。
カメラを左右に振った時、ローリングが起きます。
軽量なステディカムは横揺れが起きやすいです。
スレッドタイプとマーリンタイプを比較すると、スレッドタイプのほうが比較的防ぎやすいです。
カメラの向きが左右に振れてしまうことをヨーイングと言います。
ステディカムにカメラを装着し、実際に直進してみるとカメラの向きが風や空気抵抗で左右に振れてしまうのです。
この揺れがヨーイングです。
通常ステディカムの操作は両手で行います。
きき手でハンドルを持ち、もう一方の手をジンバル近くにそえてヨーイングを防ぎます。
ヨーイングはマーリンタイプよりもスレッドタイプのほうが顕著に起こりやすいです。
特にワイルドキャット2のように軽量なスレッドタイプはヨーイングが起こります。
FlycamC5では錘部分の長さを延長する改造を施すことでヨーイングがほとんど現れなくすることができます。
(追記:後継機種でFlycamC6が発売されています。FlycamC6では改造しなくても錘側の長さを延長できるのでこちらをお勧めします。)
この主な3つの揺れを解消するのがステディカムの役割です。
ローリング・ピッチング・ヨーイングはステディカムのバランス調整を万全にすることでかなり軽減することができるでしょう。
ステディカム初心者さんはとにかくセッティングを丁寧に行なうことをオススメします。
バランス調整が万全であればステディカムオペレーションの難易度はかなり低くなるでしょう。
FlycamC5では写真のツマミを緩めることでシャフトの長さを調整することができます。
スレッドタイプのステディカムは縦に長いほど揺れを防ぐことが可能です。
長すぎると歩きにくくなるので、自分の身長に合わせて歩きにくくならない程度にできるだけ長めに調整しましょう。
では次にカメラを装着しましょう。
雲台を取り外してネジでカメラを取り付けます。
FlycamC5は一眼レフカメラはもちろん、業務用ビデオカメラも装着できます。
ステディカムはカメラの取り付けからバランス調整が始まります。
カメラを外すともう一度バランス調整が必要になります。
実際の撮影ではステディカムからカメラを取り外したくなることがあるでしょう。
その場合、何度もバランス調整をするのは面倒ですよね。
ステディカムユーザーの多くはこの面倒な設定を軽減するためにクイックシューを利用しています。
クイックシューをステディカムに取り付けることで撮影中カメラをいつでも取り外すことができるし、何度もバランス調整を行う必要がありません。
私はFlycamC5用にQRA-635LIIを購入しました。
まず左右のバランスを調整しましょう。
スレッドタイプはカメラを装着した雲台側の重心がちょうどシャフトの位置にくるように設定します。
FlycamC5はカメラ位置を左右前後に調整することができます。
一ミリ単位で調整することができるので、バランス調整をかなりシビアに追い込めます。
持ち上げてみて傾いていなければまず第一段階終了です。
では次に前後のバランス調整です。
まずはロックを緩めて前後にスライドさせてちょうどカメラが水平になるように調整します。
そして次に持ち上げたFlycamC5を回してみます。
カメラ雲台側の重心を完璧にとらえることができたら横揺れなくきれいに回るはずです。
まずはこの調整を完璧にしましょう。
錘側を左右どちらかに持ち上げてその手を放し、錘が真下に振れるまでの時間をドロップタイムといいます。
目安ではドロップタイムは1秒程度が良いとされています。
FlycamC5はジンバルを上下に調整することができます。
ジンバルを調整することでドロップタイムを変更することができます。
重心部分にジンバルを設置するのではなく、重心部分よりもやや上にジンバルがくるように調整します。
ジンバルが重心に近いほど、ドロップタイムが遅くなります。
ドロップタイムがおよそ1秒程度になるようジンバル位置を調整すると良いでしょう。
スレッドタイプであれば長さが長くなるほど慣性モーメントは大きくなって安定するとのことです。
私も完全に理解できているわけではないですが、体感として重いほど安定するというのは分かる気がします。
重いと操作が大変ですが身体を頑張って鍛えましょう(笑)
ステディカムのセッティングについて参考にしたサイト・動画のリストです。
参考になると思いますので是非ご覧ください。