mouse K5-I7G50BK-A
mouse K5-I7G50BK-A
マウスコンピューターから第12世代インテルCore i7-12650Hを搭載した「mouse K5-I7G50BK-A」をお借りして動画編集性能を検証・レビューします。
ビジネス向けのmouse シリーズの中でもCore i7とビデオカードを搭載したmouse K5-I7G50BK-Aは簡単な動画・画像編集を楽にこなせる人気のモデルです。
ビデオメモリ 4GBのGeForce RTX 2050を搭載して15万円以内の価格設定はかなりお買い得です。
これから動画編集を挑戦したい方におすすめのスペックです
手軽に撮影してサクサク動画編集を進めたいYouTuberにもおすすめのノートパソコンです。
ここではmouse K5-I7G50BK-Aの動画編集性能やライブ配信の性能を検証してまとめています。
mouse K5-I7G50BK-Aの購入を検討している方はぜひ読んで見て下さい!
>>mouse K5-I7G50BK-Aの検証をすぐに確認したい方はこちら
mouse K5-I7G50BK-A
CPU:Core i7-12650H139800円(税込)
2018年からBTOパソコンを使った動画編集の検証を実施し、これまで年間20台以上 累計100台以上のパソコンレビュー記事を執筆しました。PC通販サイトとコラボで動画編集用のパソコンの企画・販売や当サイト限定クーポンの配布を行っています
マウスコンピューターはWeb会員・メルマガ読者向けに公式通販サイトに掲載していないシークレットセールを実施しています。
当サイトはMouse様より特別に許可を頂いてシークレットセールのページを紹介しています。
マウスコンピューターのハイエンドPCが対象になっているので、動画編集用途にパソコンを買い換えたい方はぜひ一度確認してみましょう。
mouse K5でStable Diffusion Web UI ForgeによるAI画像生成と4K動画編集の検証を動画でまとめています。
ぜひ参考にご視聴ください。
mouse K5-I7G50BK-A
mouse K5-I7G50BK-Aはマウスコンピューターのビジネス向けノートPCの人気製品で、2024年7月に仕様を変更してリニューアルしています。
インテル 第12世代CPU Core i7-12650H(10コア16スレッド 定格クロック 3.50GHz ブースト時4.70GHz)を採用しています。
メモリ16GBとビデオカードも搭載しているため、簡単な画像編集や動画編集、ライブ配信にも対応できる十分な性能を持っています。
公式通販サイトのユーザーレビューでは二度目の購入(Mouse K5)をしている方も少なくないようです。。
マウスコンピューター公式サイト: mouse K5-I7G50BK-A の購入者レビューを確認する
mouse K5-I7G50BK-A(公式販売ページから引用)
また、mouse K5-I7G50BK-Aの起動ディスクはM.2 SSDが装備されています。
M.2 SSDの容量は500GBで読込性能は中程度。(性能について詳しくは後で記載しています)
とはいえフルHDの動画編集には十分な性能があり、そしてなにより低価格を実現しています。
Mouse 通販サイトのSSD追加オプション
mouse K5-I7G50BK-Aは公式通販サイトで購入する場合、起動ディスクをアップグレードすることができます。
4TBまで容量アップ、または6,700MB/s の読込性能を持つM.2 SSD NVMe Gen4に交換することもできます。
また、mouse K5-I7G50BK-AはM.2 SSD NVMeのスロットが起動ディスクの他に1スロット空いているので、データ保存先としてもう一基M.2 SSDの追加ができます。
(空きスロットはM.2 SSD NVMe Gen3となります。)
撮影データの保存先として2つめのM.2 SSDを選ぶことで、起動ディスクの保存容量を圧迫することがないためソフトウェアの高速読込を維持できます。
これにより動画編集ではコマ落ちの少ないプレビューが可能です。
後の検証でも解説している通り、Premiere ProによるGH6の撮影データでの動画編集が快適に実行できます。
>>mouse K5-I7G50BK-AでLUMIX GH6 動画編集検証を見る
mouse K5-I7G50BK-A
mouse K5-I7G50BK-Aの主な特長は
✅GeForce RTX 2050搭載。前モデルMX550から映像処理性能が向上
✅バッテリーマネージャー搭載。バッテリー寿命が向上
✅DolbyAtmos対応で臨場感あるサウンド視聴ができる
といった感じでビジネス用ノートパソコンでありながらもクリエイターが喜ぶような装備・機能が充実しています。
mouse K5-I7G50BK-Aはリニューアルでグラフィック性能がアップ
mouse K5-I7G50BK-Aの動画編集性能
旧モデルのmouse K5は4GBのビデオカード「GeForce MX 550」を搭載していましたが、今回のリニューアルで「GeForce RTX 2050」に更新しています。
mouse K5-I7G50BK-AのCPU「Core i7-12650H」の内蔵GPUを併用することで、前モデルのmouse K5からグラフィック性能が41.9%アップしています。
ビデオ編集のベンチマークスコアも29.7%アップし、画像・映像の編集で高いパフォーマンスが期待できます。
mouse K5-I7G50BK-Aのバッテリーマネージャー
また、mouse K5-I7G50BK-Aは今回のモデル更新でバッテリーマネージャーを登載し、3段階の充電レベルを選択できるようになっています。
例えば、メインのデスクトップパソコンを所有していて、mouse K5-I7G50BK-Aは外出時のみ使うといった場合はACアダプターを持ち運ぶケースが多いでしょう。
特に動画編集はバッテリー消費量も多く、ACアダプターの有無でパソコンのパフォーマンスも変わることもあり、私は外出先の作業でも必ずACアダプターを持ち運びます。
こういった場合は常にフル充電せず80%充電にとどめて使い続けることでバッテリー寿命の低下を抑制することができ、mouse K5-I7G50BK-Aを長く使うことができます。
mouse K5-I7G50BK-AのDolbyAtomos機能
さらにmouse K5-I7G50BK-AはDolbyAtomosに対応し、専用のヘッドホンを使うことで立体音響を体験することができます。
DolbyAtomosはこれまで一部のクリエイター用PCやゲーミングPCで対応していましたが、mouse K5-I7G50BK-Aも今回の仕様更新で追加されています。
対応のヘッドホンを使用している方にとっては嬉しい機能でしょう。
立体音響で映像の没入感は変わります。
HDMIケーブル・Mini DisplayPortでmouse K5-I7G50BK-Aの画面をデュアルモニターに
この他にもmouse K5-I7G50BK-Aには背面にHDMI端子とDisplayPort端子が備わっており、mouse K5-I7G50BK-A本体のディスプレイと合わせて最大3つのモニターに映像を出力することができます。
USB Type-Cが画像・映像出力に対応していないのはちょっと残念ですが、最近排除されつつあるMini DisplayPortもまだ健在している点は +評価です。
古い液晶モニターはUSB入力の対応はしていませんし、長く使っているディスプレイを買い替えるタイミングではない方にとってはむしろ好都合です。
mouse K5-I7G50BK-AはLANポートが標準搭載
そしてmouse K5-I7G50BK-Aは旧モデルから引き続きLANポートを備えているので、ライブ配信をする方にとっては大きなメリットと言えます。
LANポートを排除したノートパソコンが増えており、その場合はUSBのLANアダプターが必要になります。
ノートパソコンでライブ配信をする場合、本体にLANポートを標準装備しているほうが断然良いです。
mouse K5-I7G50BK-A
CPU | インテル Core i7-12650H |
グラフィックス | NVIDIA GeForce RTX 2050 (4GB)/ インテル UHD グラフィックス(CPU内蔵GPU) |
メモリ | 16GB DDR4 (PC4-25600) |
起動ディスク | M.2 SSD NVMe 500GB |
液晶ディスプレイ | 15.6型 フルHD液晶(1920×1080ドット表示)/ リフレッシュレート 60Hz |
その他 |
USB Type-C:USB3.1(10Gbps) x2 (背面・右側面) |
重量 | 2.13kg |
バッテリー駆動時間 | 動画再生: 約 5時間 アイドル状態: 約 9時間 |
販売価格 | 139,800 円(税込) |
※価格は2025年1月に調べています(変更の可能性あります)
mouse K5-I7G50BK-AのCPUは第12世代Core i7-12650Hで10コア16スレッド、内蔵GPUにインテル UHD グラフィックスが備えています。
ターボブースト時の最大周波数は4.70GHzでCPUキャッシュは24MB。最大メモリサイズは64GBまで対応しています。
Intel i7-13700H vs Ultra 7 155H vs Apple M2 Pro 12 3480 MHz vs i7-12650H 性能比較 画像引用元:PassMark
この記事を書いている時点でインテルの最新CPUは第13世代でCore i7-12650Hの上にCore i7-13700H、そしてAI対応CPUのCore Ultra 7 155Hがあります。
PassMarkのベンチマークスコアを調べるとCore i7-13700Hが最も高いスコアを出しており、Core i7-12650Hはそれらと比べるとスコアが劣ります。
Core i7-12650H vs 12700H vs 1260P vs 11800H vs 10750H 1スレッド性能比較 画像引用元:PassMark
ただし、シングルスレッド性能ではCore i7-12650HとCore i7-13700Hの差は大差がなく、第12世代(Alder Lake)CPUの性能の高さは見逃せません。
動画編集においてシングルコア・シングルスレッド性能の高さのほうが重視されるので、mouse K5-I7G50BK-AはCore i7-13700Hと遜色ない性能を持っていると考えても良いかもしれません。
mouse K5-I7G50BK-AでPCMARK10を実行し、ベンチマークを計測すると総合スコアは5,877となりました。その他のスコアは以下になります。
Digital Contents Creation:6,978
Photo Editing Score:8,495
Rendering and Visualization Score:9,470
Video Editing Score:4,225
また、Blackmagic RAW Speed Testを実行してBlackmagic RAWの編集性能を確認すると、CPUは8K30Pまで対応でき、GPUはフレームレート50Pで8Kまで対応できるという結果となりました。
mouse K5-I7G50BK-AではシンプルなRAW動画の読み込み・カット編集も問題なくできるようです。
mouse K5-I7G50BK-Aの起動ディスクにはM.2 SSD NVMe接続の500GBが標準搭載しています。
CrystalDiskMarkで読み書き速度を実測
CrystalDiskMarkでmouse K5-I7G50BK-Aの起動ディスクの読み書き速度を計測してみました。
シーケンシャルリードは3,613MB/s、シーケンシャルライトは3,096MB/sとなります。
そしてランダムリードは456K、ランダムライトは624Kとなりました。
クリエイティブ用途ではもっと読み書き速度が速いM.2 SSDを使いたいところですが、動画の解像度がフルHDならこれでも十分です。
マウスコンピューター公式通販サイトでは起動ディスクの容量や性能をアップしたい場合、注文時にアップグレード可能です。
mouse K5-I7G50BK-Aではバックアップ用のM.2 SSDを追加することもできるので、mouse K5-I7G50BK-Aをベースにスペックアップするとコスパが良いでしょう。
>>mouse K5-I7G50BK-Aを公式通販サイトで確認する
mouse K5-I7G50BK-Aの液晶ディスプレイ
mouse K5-I7G50BK-Aの液晶モニターは15.6インチのフルHD液晶です。
ノングレア(非光沢)で映り込みはほとんどなく、長時間使用しても目が疲れにくい仕様になっています。
旧モデルのmouse K5はマウスコンピューター クリエイターブランドのDAIVシリーズと違って、液晶ディスプレイのsRGBカバー率は明記されていませんでした。
更新したmouse K5-I7G50BK-AはsRGBカバー率が100%と明記されており、より高品質な液晶モニターを搭載したようです。
カラーグレーディングを実施する動画編集やプリントを伴うRAW現像でも、mouse K5-I7G50BK-Aで事足りるようになったと言えるでしょう。
プロの映像制作者やフォトグラファーの方はキャリブレーション対応済のDAIV S4がお勧めですが、予算に限りのある方はひとまずmouse K5-I7G50BK-Aでも全く問題ないでしょう。
mouse K5-I7G50BK-Aの液晶ディスプレイのベゼル
mouse K5-I7G50BK-Aの液晶ディスプレイはベゼルがかなり狭く、上部9mm、左右6.5mmでかなり広々としています。
上部ベゼル中央にあるウェブカメラは100万画素で解像感は並。感度耐性は良好です。
mouse K5-I7G50BK-Aの左側面
mouse K5-I7G50BK-Aの接続端子は左側にUSB Type Aポートが2つ備わり、青く着色のあるUSB3.0ポートは5Gbpsのデータ転送と常時給電の機能を備えています。
その他ケンジントンロックやヘッドホン出力端子・マイク入力端子(3.5mmジャック)があります。
mouse K5-I7G50BK-Aの右側面
mouse K5-I7G50BK-Aの右側にはマイクロSDカードスロット(SD/SDHC/SDXC, UHS-I)とUSB Type-C(USB3.1 10Gbps)が1ポートあります。
またLANポート(1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T)も備えています。
mouse K5-I7G50BK-Aの背面
背面には右側面のものと同等性能のUSB Type-Cポート(USB3.1 10Gbps)と、HDMI端子、Mini DisplayPort、そして電源ポートがあります。
mouse K5-I7G50BK-Aの前面
厚さは接地面から計測すると、最薄部(前面)で約23mm、最厚部で約28mmになります。
mouse K5-I7G50BK-Aのキーボードとタッチパッド
mouse K5-I7G50BK-Aのキーボードはユニバーサルデザインフォントを採用した日本語配列キーボードで、LEDバックライトが点灯します。
mouseのノートパソコンは15.6インチノートPCでテンキーを標準搭載しているので、AfterEffectsのようなCG用のソフトで数値入力の機会が多い方はテンキーがあるほうが断然編集作業が捗ります。
小さいながら、テンキー側にもEnterキーが備わっているので使いやすいテンキー配列でしょう。
mouse K5-I7G50BK-Aのキーボード
約19mmのキーピッチ、キーストロークは1.8mm程でまずまずの打ちやすさです。
タッチパッドも大きく(12 × 7.2cm)動画編集において不満のない操作性ですよ。
動画編集の検証で利用したLUMIX GH6
それではmouse K5-I7G50BK-Aによるミラーレス一眼カメラの撮影データで動画編集を検証してみます。
カメラはPanasonic LUMIX GH6で撮影します。
GH6の4K30P・4K60P撮影データで動画編集を実施します。
それぞれの詳しい記録方式は以下になります。
使用した映像データ
✅LUMIX GH6 4K30P動画編集(MOV LongGOP 4K29.97p 422 10bit 150Mbps HLG)
✅LUMIX GH6 4K60P動画編集(MOV LongGOP 4K59.94p 422 10bit 200Mbps HLG)
Panasonic LUMIX GH6は422 10bitの4K映像が撮れるミラーレス一眼カメラで、4:2:0 10bitよりも色成分が間引かれておらずカラーグレーディングに最適なリッチデータです。
その分パソコンに対する負荷が大きくなりますが、mouse K5-I7G50BK-Aではどうでしょうか。
さらにACアダプターの有無でノートPCのパフォーマンスがどう変わるかも検証してみます。
mouse K5-I7G50BK-AでGH6 4K30P 編集 ACアダプターあり 画像を拡大
まずはACアダプターを接続した状態で4K30Pのカット編集を行います。
LUMIX GH6のMOV LongGOP 4K29.97p 422 10bit 150Mbps HLGを使って、カット編集・字幕・BGM追加・カラーグレーディングを実施して再生します。
CPUの使用率は42%前後で推移し、内蔵GPUは11%、GeForce RTX 2050は92%前後を推移します。
メモリ消費量は13.9GB(89%)と高いため、mouse K5-I7G50BK-Aで4K動画編集する場合は32GBのメモリ容量アップが推奨です。
コマ落ちインジケーターで8フレームのコマ落ち
3分03秒のシーケンスを再生して発生したコマ落ちフレームは8フレームとなりました。
mouse K5-I7G50BK-Aによる4K30Pのプレビューは、ACアダプター接続状態でとてもスムーズで目立つほどのカクつきが発生することもありません。
mouse K5-I7G50BK-Aで4K30P 編集 ACアダプターなし 画像を拡大
次にACアダプターによる電源供給がない状態(内蔵バッテリーで運用)で同じ編集データをプレビューします。
この時のCPUの使用率は52%前後で推移し、内蔵GPUは7%、GeForce RTX 2050は62%前後を推移します。
内蔵バッテリーで運用するとGPU使用率が30%近く低下しています。
コマ落ちインジケーターで540フレームのコマ落ち
3分03秒を最初から最後まで再生したときに発生したコマ落ちフレームは540フレームとなりました。
コマ落ちはやや増加していますが、特に問題なく動画編集できます。
mouse K5-I7G50BK-AによるGH6の4K30P 10bit動画編集はACアダプターの有無に関わらず快適に進めることができるでしょう。
mouse K5-I7G50BK-Aで4K60P 422 10bit 編集(ACアダプターあり) 画像を拡大
次にLUMIX GH6で撮影した4K(UHD)59.94P 4:2:2 10bit(MOV)の素材を使って編集してみます。
フレームレートが倍になった分、映像処理の負荷は大きくなります。
まずはACアダプターで電源供給している状態で使ってみましょう。
CPUの使用率は75%前後の高い数値で推移し、内蔵GPUは10%前後を推移します。
GeForce RTX 2050は94%前後の高い数値を推移してします。
コマ落ちインジケーターで2082フレームのコマ落ち
3分03秒のシーケンスを再生して発生したコマ落ちフレームは2082フレームとなります。
PremiereProの編集モードでの再生時にもカクつきがやや目立ち、エフェクトを多用すると編集の効率は低下します。
mouse K5-I7G50BK-Aで4K60P 422 10bit 編集(ACアダプターなし) 画像を拡大
次にACアダプターなしでプレビューしてみます。
再生中のCPU使用率は74%前後を推移し、内蔵GPU(インテル UHD グラフィックス)の使用率は16%前後を推移します。
GeForce RTX 2050は65%前後を推移し、メモリの消費量は16GBのうち13.6GB(87%)となりました。
コマ落ちインジケーターで7480フレームのコマ落ち
3分02秒のシーケンスをフル画質設定で最初から最後まで再生して発生するコマ落ちは7480フレームとなりました。
mouse K5-I7G50BK-Aでは内蔵バッテリー運用で4K60P 422 10bitの1トラックカット編集・カラーグレーディングはカクつきが目立ちスペック不足を感じるでしょう。
mouse K5-I7G50BK-Aで4K60P 422 10bit 書き出し 画像を拡大
次にmouse K5-I7G50BK-AとPremiere Proで書き出しテストを実施します。
書き出したのはMOV LongGOP 4K59.94p 422 10bit の編集したシーケンスです。
書き出し設定は4K60Pシーケンス(3分03秒)からH.264の4K60P(UHD 3840×2160)、ターゲットビットレートは50MbpsのVBR 1パス。
ソフトウェアエンコーディングとハードウェアエンコーディングでそれぞれ書き出し時間を計測します。
書き出し時間はそれぞれ以下のようになりました。
ソフトウェアエンコーディング | 8分22秒 |
ハードウェアエンコーディング | 7分25秒 |
ソフトウェアエンコーディング時
ハードウェアエンコーディング時
書き出し時のCPUやGPUの使用率もチェックしてみました。
ソフトウェアエンコーディングではCPUの使用率が100%前後で推移し、内蔵GPUは7%前後で推移します。
GeForce RTX 2050の使用率は常時2%でほとんど働いていません。
続いてハードウェアエンコーディングではCPUの使用率が31%前後で推移し、内蔵GPUは1%前後、GeForce RTX 2050の使用率は97%前後で推移します。
mouse K5-I7G50BK-Aではハードウェアエンコーディングの書き出し時、CPU使用率は下がりGeForce RTX 2050がフル活動しているのがわかります。
mouse K5-I7G50BK-Aの4K⇒4K書き出し時間はハードウェアエンコーディングを使っても書き出し時間の短縮はわずかです。
ビデオカードのGeForce RTX 2050はエンコーディングで過度な期待はしないほうが良さそうです。
mouse K5-I7G50BK-Aの画面をモバイルモニターとカラーマネジメントディスプレイに拡張
そしてmouse K5-I7G50BK-Aは複数の液晶ディスプレイでも安定して映像出力できることがわかりました。
ACアダプターなしで運用すると外部出力している映像の切り替わりが遅い場面も見られますが、ACアダプター運用では何ら問題ありません。
カラーマネージメントディスプレイはDisplayPortによる映像入力の方が安定して運用できるので、その面でもDisplayPortを備えるmouse K5-I7G50BK-Aの拡張性は評価できる点の一つです。
Roland V-8HDとmouse K5-I7G50BK-Aでライブ配信
次にmouse K5-I7G50BK-AにOBSをインストールしてライブ配信を実施してみます。
mouse K5-I7G50BK-Aをキャプチャーデバイス経由でライブ配信用スイッチャー Roland V-8HDと接続します。
利用したカメラはCanon XF605でRoland V-8HDとHDMIケーブルで接続します。
Roland V-8HDは最大解像度フルHD(1920×1080)でライブ配信できるので、今回の検証でもフルHD配信に設定してみます。
Streamlabs OBSのビデオ設定
OBSはインストール後の初回起動時に自動構成ウィザードが起動します。
ここでパソコンの性能やインターネットの回線速度から最適な配信設定をOBSが自動で提案してくれます。
ここでは「配信のために最適化し、録画は二次的なものとする」を選択します。
OBSの自動構成ウィザードはYouTubeまたはTwitchアカウントのログインが必要です。
Streamlabs OBSのビデオ設定
ログインして自動構成ウィザードのテストを行うと、mouse K5-I7G50BK-Aと私の自宅のネット環境では1920×1080 60FPS 10Mbpsが理想的と判定されました。
ここでは自動構成ウィザードの設定を適用せずに個別に設定してみます。
Streamlabs OBSのビデオ設定
OBSの設定から「出力」を選び、出力モードを「詳細」⇒配信設定の「エンコーダ」を確認してみると「NVIDIA NVENC H.264」が選べるのが分かりました。
NVIDIA NVENC H.264を選んで配信することで、GPU(GeForce RTX 2050)を活用してハードウェアエンコーディングを行えます。
こうすることでmouse K5-I7G50BK-Aではライブ配信中のCPUの負荷を減らすことができます。
mouse K5-I7G50BK-Aは問題なく最新のハードウェアエンコーディングを選べますよ。
Streamlabs OBSのビデオ設定
つぎに録画設定を確認してみましょう。
エンコーダーでもNVIDIA NVENC H.264が選べます。
この設定でフルHD(1920×1080 30FPS)の配信同時録画を実施してみましょう。
Streamlabs OBSのビデオ設定 画像拡大
ライブ配信中のタスクマネージャーのCPU使用率は9%前後を推移し、GPU0(Intel UHD Graphics)は5%、GPU1(GeForce RTX 2050)は54%前後を推移します。
OBSのハードウェアエンコーディングによるライブ配信同時録画ではGeForce RTX 2050の支援を十分に得ることができるようですね。
Streamlabs OBSのビデオ設定
約60分程ライブ配信同時録画を実施してみてドロップフレームは発生せず「接続状態は非常に良好」となりました。
mouse K5-I7G50BK-Aによるライブ配信は非常に快適です。
mouse K5-I7G50BK-A
mouse K5-I7G50BK-Aはインテル第12世代 Core i7-12650Hを採用し、前モデルのmouse K5(Core i7-10750H)からCPUが2世代更新することで大幅に性能アップしています。
ビジネス用途でもパワーのあるノートパソコンが欲しい方や、これから動画編集を始める方に強く推奨できます。
mouse K5-I7G50BK-AのACアダプター+ケーブルを合わせた重量
ただ一方、mouse K5-I7G50BK-AのACアダプターは480g程あるため、ノートパソコン本体と合わせると2.6kgほどになり持ち運びには覚悟が必要です。
インテルのハイエンドCPUは世代更新のたびに消費電力が増えてるので、ACアダプターがやや重みがあるのはやむを得ないのかもしれません。
mouse K5-I7G50BK-A
mouse K5-I7G50BK-Aは低価格なので売れ筋の製品になるのは間違いないでしょう。
いまどきのビジネスマンはちょっとした画像加工や動画の編集もこなすぐらいのスキルを持っておかないとやっていけませんよね。
スペック不足のノートパソコンだとコリコリ固まりがちですが、mouse K5-I7G50BK-Aなら間違いなく捗ります。
最新世代のCPUを搭載したノートパソコンで低価格なものを選びたい方にはmouse K5-I7G50BK-Aがイチオシです。
LANポート搭載でライブ配信にも最適ですよ。
mouse K5-I7G50BK-A
CPU:Core i7-12650H139800円(税込)