ウェブによる動画配信が盛んとなり、映像制作のなかでも特に動画編集のスキルを持つ方は引く手あまたとなっております。
特に高いスキルを必要とする3DグラフィックデザイナーやAR・VR・MR動画クリエイターは需要がますます増えていますが、クリエイターの絶対数も少ない状態です。
そこで気になるのが動画クリエイターの年収ではないでしょうか?
いくら仕事が多いとは言っても、労力に見合った給与を得られないなら魅力はないですよね。
ここでは動画編集者の年収の実態や今後どの分野に進むと安定的な収入を得ながら創作活動を行えるのか解説します。
2023年 12月 監修者:ビデオ制作ディレクター / MDM合同会社 代表 水田吉紀
2012年 営業職から映像製作会社に転職し、アルバイト、正社員、フリーランスで映像製作の業務に携わる。
2020年 MDM合同会社を設立。ライブ配信業務を中心にビデオ撮影・動画編集の仕事を請け負っている。
動画編集の仕事は、基本としてはそれほど高額な年収となるわけではありません。
ですが、腕さえあれば年収が1000万円というのは、夢ではありません。
とはいえ、そのクラスの編集者がたくさんいるわけでもなく、平均で言えば300~400万円の間くらいですから、ひょっとするとサラリーマンよりも年収は低いかもしれません。
また時間給で考えるとサラリーマンよりもかなり低いと言わざるを得ない場合もあります。
というのも、動画編集者やその業界では、基本的に残業という概念がありません。
映像の品質を突き詰めれば時間はいくらでも費やしてしまうからです。
動画編集の仕事は長時間労働になります
そのため残業をしても残業代がつくことがほとんどない会社もいまだに多いです。
しかしそれをイヤイヤこなしているという人はほとんどいないのではないでしょうか。
収入が少ない、就業時間が長いということは承知の上でこの仕事をしている方が多いです。
むしろ映像制作が好きでやっているクリエイター達にとっては誰にも文句を言われることなく動画編集に没頭できるので、これほど楽しいことはないと考えるようです。
自分が動画編集の仕事に適性があるのか心配な方は「動画編集者の仕事に向いているのはどんな人?」を合わせて読んでみてください。
動画編集の業界は、知名度によってその待遇も大きく違ってきます。
有名な会社の場合は、給与面でもそうなのですが、待遇も一定の水準は満たされている傾向にあります。
動画編集の仕事も大手であるほど福利厚生が充実しています
ですが、無名の会社の場合ほとんどが下請けの仕事ばかりとなっており、予算カツカツの状態で仕事をしているので給与等の待遇をよくする余裕がありません。
実際に会社は従業員の頑張りで成り立っているということもあるのかもしれません。
そのような会社で待遇面に期待して入社すると、仕事は長続きしないということになってしまいます。
やはり、映像作品を作るということにやりがいを感じ、そのためであればどんな努力もできるといった人でなければ、成り立たない仕事と言えるのかもしれません。
もちろん、努力をしてその努力が認められれば出世することも可能ですし、そうなれば年収もアップすることになります。
下請けの会社で現場のスキルを磨き、元請けの会社や大手の制作会社に転職するという方法をとれば年収や待遇面を改善する方法にもなります。
スキルアップしてから大手に転職する方法もあります
特に大手の会社は出世することで待遇もかなりよくなるものです。
雇用形態も影響してくるのですが、正社員でチーフクラスまで出世すると年収が1000万円といった数字も見えてきます。
結論を述べますと、年収も考えて動画編集の業界で働くにはやはり大手の会社で正社員でなければならないということになります。
実際、動画編集の業界で働く人たちは、年収よりも自分の造りたい映像を目標として日々努力を重ねている方が多いでしょう。
動画編集者は仕事の内容がかなり過酷と言われていますが実態はどうなのでしょうか。
基本としては映像の編集をするのですから、机に座って動画編集ソフトで作業を行うのが基本です。
そのため土木作業のような体力勝負の仕事でも無く、営業マンのように毎月数字に追われて責任を追及されるといった仕事でもありません。
ですが、勤務形態が特殊で一般的な仕事とは大きく異なっているのが特徴です。
人によっては何の苦痛も感じないかもしれません
一般的なサラリーマンであれば、朝出社して夕方に退社します。
もちろん、残業をする場合もありますよね。
ですが、動画編集の場合、この定時という概念が基本的にはありません。
仕事は基本24時間体制となっている会社もあり、納品日直前には徹夜が2,3日続くというのも当然のように起こりうる業界なのです。
勤務している時間が年収に結びついていればいいのですが、そうではないことが過酷と呼ばれるゆえんです。
ですが、自分の行った仕事が映像という形で世に残ることになります。
それが世間で評価されることになれば、これほど嬉しいことはないですよね。
さらにみんなで一つの作品を作り上げるといった点も魅力の一つともいえます。
動画編集は技術職という面があるので技術さえ身に着けてしまえば、この仕事がなくならない限りは仕事に困るということはなさそうです。
ブラック企業への転職を避けたい方は「こんな会社は要注意!映像制作会社の求人情報でわかるブラック企業の特徴」も合わせてお読みください。
映像業界で求められる人物像は新しいものにもチャレンジでき、忍耐強く一つの仕事に取り組むことができる人です。
年収を重視して仕事を選ぶならなるべく大手の会社を選ぶことが重要です。
学歴や経験がなくて大手の会社を選べない理由があるなら、中小零細の制作会社で経験を積み実力アップしてから大手に転職しましょう。
アルバイトや派遣社員で大手のプロダクションに入り込むというのも手段の一つです。
たとえそれが短い期間の経験だったとしても、次の転職で有利になるのは間違いありません。
映像業界での転職活動で重要なことは、正社員としての採用だけにこだわらずとにかくチャレンジしてみることです。
未経験OKの企業も多いので、積極的に転職支援サービスにエントリーしてみましょう。
転職サイトと転職エージェントの違いを知らない方は以下の記事も合わせて読んで見てください。
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