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あなたは人物を撮影するときにどのぐらいのサイズで撮影するか明確に決めてから撮影していますでしょうか?
スナップカメラマン(写真)もムービーカメラマン(動画)も人物撮影をする時は必ず被写体をどのサイズで撮るか決めてから撮影しています。
もしあなたがサイズを決めずに何となく録画ボタンやシャッターを押しているのなら、以下の解説をご覧ください。
撮影サイズを理解すれば、あなたの作品は1ランク上に仕上がるでしょう。

フルフィギュア
フルフィギュア
被写体の頭からつま先まですべて収まるように撮影することをフルフィギュアまたは全引(完全にズームアウトした状態)で撮ると言います。
この撮影サイズは人物だけではなく背景も撮影できますので情報量が多くなります。
動画でフルフィギュア撮影するのは「状況説明」をしたいときです。
対象の人物が今どんな環境で、どんな立場でそこに在るのか視聴者に判断させることができます。
これから説明するサイズの中では一番迫力に欠けますが、動画撮影では必ず取らなければならないサイズです。
また、全引き(ズーム0)で撮影するので手ブレの影響が少なく安定した画になります。
(ズームにするほど手ブレしやすくなります。)
ニーショット・ウェストショット
ニーショット
ニーショットは膝から上にかけて撮影します。
動画では主に被写体の人物が歩いている時はこのサイズで撮影することが多くなりますね。
ウェディングムービーの撮影では入場・お色直し入退場・キャンドルサービス・各卓写真撮影など、新郎新婦が移動する場合ニーショットからウェストショットを撮影します。
ウェストショット
こちらはウェストショットの写真です。
腰から頭のてっぺんまで枠に収めます。
ウェストショットは頭の上が枠におさまらないこともありますが問題ありません。
ここで一点注意してほしいことがあります。
視聴者が飽きないようにズームを利用して撮影する動画サイズを変更する場合があります。
その場合、ニーショットからウェストショットへの変更ほとんど行われません。
その理由は画がほとんど変わらないからです。
アップは強調を意味します。
例えば、ウェディング撮影では新郎新婦の笑顔や涙を流す表情、両親・来賓客が感動しているシーンで
その表情をアップで撮影します。
だけどニーショットから被写体人物をアップする時、ウェストショットでは
サイズがほとんど変わらないので、画を強調しているというよりも
サイズを微調整したようにも見えて、へたくそな撮影に見えてしまいます。
ウェストショットからバストショットも同様です。
アップ撮影はメリハリが大切です。
動画撮影にまだ自信がないのであれば、ニーショットからウェストショットへのズームイン・ズームアウトは控えておいたほうが良いでしょう。
バストショット
バストショット
バストショットは胸から頭上にかけて映像枠に収める画のことです。
ウェディングムービーでも頻繁に利用されるバストショット。
セミナーで講師を撮影する場合もこのバストショットが多いように思います。
このサイズになると人物を強調することができて迫力も増します。
また、ズームを使って人物のアップを撮影をしたい場合
距離が遠すぎるとブレたり、ピントが合わないことが多々あります。
そのようなときはウェストショットやバストショットまでズームし
しばらく動きを止めて、そのあとにアップを撮るという2段階のズーム撮影も行います。
ちなみに私は撮影見習いのころは
フルフィギュア⇒ウェストショットあるいはバストショット⇒アップショット
でズームの練習をしていました。
アップショット
アップショット
アップショットになると迫力も十分。
結婚式では涙を流す新婦の表情を抜けた時の快感はカメラマンの誰もが感じるのではないでしょうか?
アップショットは被写体人物を強調できますので、必ず撮影したいサイズでもありますが、やはりここでも何点か注意したほうがよいことがあります。
アップショットの注意点1 アップショットはメリハリよく使いましょう。
アップは強調です。
だけど、迫力が出るからといって、アップショットばかり撮影すると、結局どこを強調したいのか分からなくなるのです。
また、被写体をズームすればするほど迫力はでますが、情報量はその分削られます。
視聴者が状況把握しにくく、不安感を感じてきます。
情報量の多いフルフィギュアやウェストショットを間に挟みながら動画を構成するようにしましょう。
アップショットの注意点2 手ブレに注意!
ズーム撮影は手ブレの影響が大きくなりますので、少し揺れただけでも映像は大きくブレます。
アップショットで撮影しながら移動をしたら最悪です。その動画を見る視聴者は車酔いをするような感覚に陥るでしょう。
アップショットはハンディ撮影のときはできるだけ動かないように構えます。
それでも揺れるようであれば三脚を使用しましょう。
あと、被写体人物が動くようであれば、ズームアウトしてウェストショットやニーショットぐらいまでサイズを変更してから人物を追いかけます。
アップショットの注意点3 ズームはピンボケしやすい
アップショットはピンボケしやすいです。
特にオートフォーカスのカメラで撮影するとき(家庭用カメラはほとんどオートフォーカス機能のみ)は要注意です。
カメラは明るいものや細かいもの、小さく揺れ動くものに対して自動でピントを合わせようとします。
例えば新婦を遠距離からアップで撮影していた場合
新婦の背後が窓ガラスで外光がある場合
またはディテールの細かいオーナメントなど背景にあれば
それらにピントを持っていかれやすいです。
また、披露宴会場ではキャンドルがテーブルに用意されていたりします。
キャンドルに点いた火にピントが合い、狙った人物ばピンボケする場合もあります。
対策としては
・撮影中にオートフォーカスからマニュアルフォーカスに変える
・またはAFアシスト機能(オートフォーカスで撮影しながらフォーカスを細かく合わせることができる機能)のあるカメラであれば利用する。
・もしくはピンボケにならないようにアップしすぎない。
アップショットの注意点は以上です。
解説が長くなってしまいましたが、動画の被写体の9割は人物です。
人物撮影が上手になれば、カメラマンとしての腕が上がったことを意味しますので頑張って習得しましょうね♪
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