9Dec

DaVinci Resolve14はLogで撮影した映像を編集・カラーグレーディングできるソフトです。
これ一つでファイル書き出しもできるので便利ですが、これまで使ってきた動画編集ソフトから離れるのがイヤって方もいるでしょう。
映像業界ではカラーグレーディングのお仕事についてはDaVinci Resolveが定番になりつつあります。
しかし動画のカット編集はDaVinci Resolve以外の編集ソフトを使うことのほうが多いので、ここではDaVinci Resolveでカラーグレーディング、動画のカット編集はPremiereProで併用して使う方法を解説していきます。
目次
DaVinci Resolveと他の編集ソフトを連携させる方法
この動画はBlackmagic Design Japan公式チャンネルに用意されたDaVinci Resolveのラウンドトリップの解説です。
DaVinci Resolveと他の編集ソフトを併用して使うことをラウンドトリップと呼んでいるようです。作業の一連の流れを動画で解説してくれており、とってもわかりやすいのでぜひ視聴してみましょう。
PremiereProはユーチューバーさんに人気のある動画編集ソフトで、定期的にバージョンアップしています。
プロの動画クリエイターにも人気があるソフトウェアの一つと言えるでしょう。
まずここでは例として、SONY α6500を使って4K解像度・ ピクチャープロファイル「PP8」で撮影した映像をDaVinci Resolve14で読み込んで、LUTを適用して色を出します。
一度XML出力してPremiereProで読み込み、カット編集を終了します。そして次に再度DaVinci Resolveで最終的な色の調整を行います。
DaVinci Resolve14で動画にLUT適用する
撮影した素材をすべてDaVinci Resolveのメディアページで読み込みます。
次に使用するすべてのクリップをエディットページのタイムラインに乗せます。
次にカラーページに移って、すべてのクリップにLUTを適用します。
今回PP8([S-Log3]ガンマとS-Gamut3.Cineのカラーモードを用いた設定例)で撮影しましたのでSLog3SGamut3.CineToCine+709を適用します。
ここでの解説ではこのまま映像をデリバーページで出力します。
もし実際にPremiereProと併用する場合は、DaVinci ResolveでLUTをあてた後、コントラストの調整まで完了しておくのが良いでしょう。
それではこれからPremiereProで編集しますので、PremiereProXMLに出力します。
DaVinci ResolveでPremiere用のファイルを書き出す
次にDaVinci ResolveでLUTをあてたクリップを書き出します。
この時、PremiereProに最適なファイルを書き出します。
出力する際の設定はこんな感じです。
フォーマットはQuickTime コーデックはUncompressed(非圧縮)RGB-8bitに設定しています。
α6500の内部収録は8bitなのでRGB 8bitを選択します。
4K映像のクリップ合計1分4秒のPremiere XML書き出しが17分ほどかかりましたよ。
ちなみに今回のようにDaVinci ResolveでLUTをあててから他の編集ソフトで編集する場合はデータ保存容量に注意してください。
非圧縮ファイルが生み出されてメチャクチャ膨大なファイルサイズになります。
今回のファイルサイズは173GBになりましたよ。あなおそろしや。
PremiereProで動画を編集する
次に出力したファイルをPremiereProで読み込んでカット編集を行います。
PremiereProの「読み込み」を選択し、DaVinci Resolveで書き出したXMLを選択します。
そうすることでDaVinci Resolveで書き出したファイルをすべて読み込み、PremiereProで編集することが可能になります。
DaVinci ResolveとPremiereProを併用するときのデメリット
DaVinci Resolveで出力したデータをPremiereProで読み込んで編集する場合、パソコンのスペックの問題なのか?ファイルサイズの問題なのかわかりませんが、動画のプレビューがかなり重くなります。
とにかくプレビューはスムーズに行いたいのでプレビュー画質を下げることにします。
私のPCだと1/8まで下げるとなんとか再生できるようになりました。
ただしこれでもスムーズとは決して言えません。なるべく高いスペックのPCを使うことをお勧めします。
PremiereProで編集したタイムラインをDaVinci Resolveで開く手順
PremiereProで編集が終わったら、次にDaVinci Resolveで最終的な色調の調整を行います。
そのためには次にPremiereProでAAFと呼ばれるファイルを出力します。
そして、書き出したAAFをDaVinci Resolveで読み込むことでpremiereProで編集したタイムラインをDaVinci Resolveでも反映することができます。
まずはPremiereProのメニューバー「ファイル」⇒「書き出し」⇒「AAF…」を選択します。
するとAAF書き出し設定のウィンドウが開くので、「ビデオをミックスダウン」にチェックを入れて「OK」を押します。
再びDaVinci Resolveを起動して、新規プロジェクトでPremiereProから書き出したAAFを読み込みます。
すると「AAFをロード」ウィンドウが開くので「プロジェクト設定を自動で設定」と「メディアプールにソースクリップを自動読み込み」にチェックを入れて「OK」を押します。
「クリップが見つかりません」という表示が出る場合は、「はい」を選択し、DaVinci Resolveから書き出したクリップが入っているフォルダを選択することで解決できます。
するとPremiereProで編集したタイムラインがDaVinci Resolveで読み込むことが出来ました。
ではDaVinci Resolveのカラーページで最終的な色味の調整を行いましょう。
全体の色のトーンに少し赤を加えてみたり、色々できますよ。
DaVinci Resolveと他の編集ソフトを連携させる方法 まとめ
DaVinci Resolveでは白飛びしていた空の部分だけを抽出して、青い空の色を戻すことができます。
参考⇒DaVinci Resolveで青空をきれいにカラーグレーディングする方法
なお、Premiereで使用していたものと同じクリップをDaVinci Resolveで使っているにもかかわらず、DaVinci Resolveでは滑らかにプレビューされます。
DaVinci Resolveで動画編集・カラーグレーディングを行う方がプレビューのストレスもなく作業が進むかもしれません…
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