22Nov
映像制作では動画編集で色補正や色をカスタマイズし、品質を高めることがあります。
これらの作業をカラーコレクションやカラーグレーディングと呼んでいます。
ではカラーコレクションとカラーグレーディングとはどのような違いがあるのでしょうか?
このエントリーではカラーコレクションとカラーグレーディングの違いについて解説します。
この動画は映像技術交流会のYouTubeチャンネルで2012年のInterBEEで行われた勉強会「カラーグレーディング ワークフロー入門 」です。
セミナー冒頭でカラーグレーディングとカラーコレクションの違いについても解説されており、3分40秒以降から DaVinci Resolveをハブとしたカラーグレーディングワークフローが解説されました。
初心者でも分かりやすく解説されていますのでぜひ見てみましょう。
カラーコレクションとカラーグレーディングはどう違うの?
DaVinci Resolveの解説でもカラーコレクションとカラーグレーディングを同じ意味で併用していますので、その違いは明確ではありません。
映画製作でそれぞれの言葉の意味は以下のように分けられています。
カラーコレクション | ビデオのカラー調整に関する作業 |
カラーグレーディング | 映画フィルムのカラータイミングの工程を指す |
実は映像制作会社でも意味を混同して使用していることも多く、初心者さんには混乱を招いています。
そのため、カラーコレクションとカラーグレーディングを分けて認識するほうが賢明といえます。
本来のカラーコレクションとは?
映像制作において本来のカラーコレクションとは画像(映像)の明らかな質の問題を修正して適切な状態に戻す作業をカラーコレクションと考えます。
撮影の際、ホワイトバランスの設定を100%正確に行うことは難しいです。
また、屋外で撮影する場合は時間経過に伴って太陽の傾きが変わります。
その都度ホワイトバランスを直したとしても編集時に異なる色味の映像をつなげていかなければならない場合があります。
このような際にPremiereProやFinal Cut等の編集ソフトに搭載されている色補正機能で色の補正を行うのが一般的です。
これらをカラーコレクションと考えると、カラーグレーディングとは一体何なのかが明確になります。
本来のカラーグレーディングとは?
本来、カラーグレーディングはプログラムのストーリーおよび芸術面での要求に応じてスタイル全般を適切にすることを意味します。
例えば映像全体を古いネガフィルムのような色味に変更するなど、作品としての品質を高めるために編集の最終段階で施される作業のことを指しています。
カラーグレーディングってやったほうが良いの?
企業VP(ビデオパッケージの略 企業紹介や商品紹介の動画など)や映画、CMやプロモーションビデオの制作ではカラーグレーディングの工程や人員が用意されます。
しかしテレビ局の番組制作でもカラーグレーディングは施されず、撮影素材そのままの色で編集されています。
カラーグレーディングはこれまで高品質な映像制作に携わる人たちが行ってきた専門分野でした。
現在は安価なカメラでもカラーグレーディングに適したlogによる撮影が可能になっているので、これからも動画に携わる方にとってカラーグレーディングは重要なスキルになると言われています。
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