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2.202017
α7SⅡがブライダルの撮影で最強かもしれない理由

2019年11月に更新しました。
これまでこの業務用カメラの紹介コーナーに民生機のソニーα7SⅡを紹介することに抵抗感ありましたが、最近現場で利用されているのをよく見かけるようになり、お値段も30万円以上するので紹介してみようと思います。
α7SⅡは業務用と言っても全く問題ない性能を備えています。
特に高感度撮影を得意とし、暗所でもISO感度をガンガン上げても全然ノイズが出ないです。
脅威の盗撮カメラですよこれ(汗)
目次
α7SⅡがブライダルの撮影で最強かもしれない理由
α7Ⅱは暗所での撮影頻度が高いブライダルでの一眼ムービー撮影では一番人気のカメラです。
上の動画はα7SⅡでブライダルビデオを撮影するときのヒントや使い方を解説してくれています。
ブライダル撮影の機会がある人は是非視聴してみましょう。
特に4分15秒以降の夜間シーンでの撮影はα7SⅡが高感度でどの程度使えるのかよくわかりますよ。
ちなみにここではα7SⅡをムービー機として利用することを前提としてお話ししますので、フォトグラファーさんには参考になりませんのでよろしくです。
動画クリエイターが知りたい α7SⅡのスペック
まずは基本スペックをご覧ください。
表はソニー公式 デジタル一眼カメラα7S II 仕様表からビデオ撮影のハンドリングに関係するものだけを掲載しています。その他は公式HPで確認してください。
イメージセンサー | フルサイズ(35mm)センサー。APS-C用レンズ装着でAPS-C切替もできる |
有効画素数 | 1220万画素 |
記録モード | 4K(3840×2160)30Pまたは24P、フルHD(1920×1080)120P・60P・30P・24P |
ファイル記録方式 | XAVC S・AVCHD・MP4 |
音声収録機能 | 音声レベル表示あり・録音レベル調整可能・外部マイク端子あり(3.5mmステレオミニジャック) |
HDMI映像出力 | YCbCr 4:2:2 8bit/RGB 8bit |
ホワイトバランス | 色温度設定マニュアルモードあり(2500K-9900K) |
オートフォーカス | コントラスト検出方式 測距点は169点 |
ISO感度 | 動画撮影時はISO100からISO102400まで |
ビューファインダー | 電子式 視野率100% |
液晶モニター | タッチパネル機能なし ゼブラ・マーカー・ピーキング表示可能 |
ピクチャープロファイル | PP1~PP9(うちPP7~PP9がS-Log) |
手ブレ補正 | ボディに手ブレ補正機構搭載。 レンズ側の手ブレ補正と合わせて5軸手ブレ補正となる。 |
α7SⅡではピクチャープロファイルを変更してS-Log2、S-Log3を選択すればカラーグレーディングに最適な状態で撮影できます。
Blackmagic Design のVIDEO ASSISTを利用して8bit 4:2:2出力も可能です。
仕様書には書いていませんがインターレース収録もできますよ。
でもこれからは60Pですね。
α7SⅡを使いこなす!動画撮影の設定方法
それではα7SⅡを動画撮影用カメラとして使用するときにやっておきたい設定や操作方法を解説します。
ソニーαシリーズを一度でも触ったことがある人はご存知でしょう。このモデルはRECボタンがとても押しにくい位置に用意されています。
カメラグリップ部分の上にRECボタンがあり、親指で押すようになっています。
これすごく押しにくい。
三脚や一脚、カメラスライダーに据えて撮影するならともかく、カメラをハンディで持って撮影するとき親指でREC操作をするとハンディ操作が緩んで手ブレの原因になりかねません。
「ソニーよ。なんでこんなところに…」
そんなユーザーの声がSONYに届いたのでしょうか。ファームウェアのアップデートでRECボタンを変更できるようになりました。
カスタムボタン(C1~C4)や中央ボタンに録画ボタンを割り当てることができるようになっています。
今回は中央ボタンに設定してみました。
Canonの一眼ムービー撮影に慣れているならC3あたりにRECボタンを割り当てると良いのではないでしょうか。
その他にもカスタムボタンにはお馴染みピーキング機能やゼブラの表示・非表示、ピント拡大表示(フォーカスマグニファイア)、ホワイトバランス設定の呼び出しなどを割り当てることができます。
α7SⅡでソニー以外のレンズを取り付ける方法
ソニーのレンズはズームリングとフォーカスリングが備わり、アイリス(絞り)操作はカメラ側のダイヤルで行います。
ズームリングは時計回しでズーム、反時計回しでワイド
フォーカスリングは時計回しでマクロ側、反時計回しで無限遠側になります。
ズームリングがCanon製レンズと逆になりますので、Canonユーザーにとってソニーのレンズはとっつきにくいかもしれません。
どうしても慣れ親しんだCanonのレンズをソニーα7SⅡに使用したい場合はマウントアダプターという手があります。
今回用意したのがシグマのマウントコンバーター MC-11です。
MC-11はソニーEマウントのαシリーズにCanonのEFレンズを装着するためのアダプターです。
MC-11以外にもおなじようなマウントアダプターはありますが、オートフォーカスや絞りが効かなくなるものがあります。
必ず電子接点があるのか確認するのが良いです。信頼性が高いのがSIGMAのMC-11かMETABONES製のマウントアダプターです。
MC-11のほうがお手ごろ価格ですね。
写真はMC-11を装着してCanon 50mm単焦点レンズ EF50mmF1.8Ⅱを取り付けています。
こちらはCanon 標準ズームレンズ EF24-105mm F4L IS II USMをα7SⅡに装着した状態です。
α7SⅡにマウントアダプターを装着して動画を撮影するときの注意点
オートフォーカスが弱い
ソニーα7SⅡでは動画撮影時のオートフォーカスがけっこう使えるとは言うもののそれはあくまでソニー純正レンズを使う場合です。
マウントアダプターを装着して他社レンズを装着した場合、AFの精度はかなり落ちますので、マニュアル操作によるピント合わせを覚悟する必要があるでしょう。
手ブレ補正の精度が落ちる
α7SⅡにはボディ内に手ブレ補正を搭載しています。
レンズ側にも手ブレ補正機構があるソニー純正レンズを使用すると手ブレ防止効果は最大となりますが、マウントアダプターを装着して他社のレンズを使用する場合は手ブレ補正の精度が落ちます。
APS-C・フルサイズの自動切り替えが効かなくなる
α7SⅡはEマウントレンズに限り、APS-Cとフルサイズを自動で切り替えることができます。
例えばAPS-C用のEマウントレンズを装着した場合、α7SⅡは自動でAPS-Cに切り替わりケラレが生じることがありません。
しかしAPS-C用のCanon EFマウントレンズを装着した場合センサーサイズの自動切り替えが実行されずケラレが生じるので注意が必要です。
その場合はメニュー画面からAPS-Cに手動で切り替える必要があります。
α7SⅡがブライダルの撮影で最強かもしれない理由 まとめ
こんな感じ!
Canonレンズを装着する場合は色々注意が必要ですが、純正レンズを使用するなら心配はいりません。
オートフォーカスを活用して暗いチャペルや照明が暗転した会場内でもメリハリのある一眼ムービーを撮影することができますよ。
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