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動画編集のパソコン購入で失敗しないための27のチェックリスト
※2023年4月に更新しました
これから動画編集を始める人にとっては、ユーチューバーや動画クリエイターの方たちが一体どんなパソコンを使っているのか気になるのではないでしょうか。
ここでは初心者さんのために、動画編集用のパソコン購入に失敗しないための27のチェックリストを詳しく解説しています。
>>チェックリストをダウンロード<<
動画編集初心者の方向けにパソコンの選び方を解説してみました。ぜひご覧ください。

左:自作パソコン(4K60P・120P編集用) 右:パソコン工房カスタマイズPC(4K30P・フルHD編集・DVD書き出し)
パソコンは主にBTOパソコンショップでカスタマイズしてもらうか自作パソコンを組んでいます。
MACを使っていたころもありますが、コスト面で考えると断然Windowsの方が安くて性能の良いパソコンを手にすることができます。
今はWindows一筋です。

2022年に購入したBTOパソコンのノートPC
ノートパソコンは外出先での動画編集や出張ライブ配信サービス用にBTOパソコンショップの14インチ・15.6インチノートパソコンを使用しています。
これ以外には事務用途にノートPCを2台(デル製・マウスコンピューター製)を持っています。
2年に一度のペースでパソコンを買っています。
また、BTOパソコンメーカーからパソコンを借りて、検証作業を年間に20台ほど実施しています。
定期的にパソコンショップに行って最新スペックや新パーツの情報も収集しています。
Bロール(4K120P 422 10bit)の動画編集に対応可能なパソコンスペックというテーマで、4K120Pの動画編集検証を実施しました。使用したパソコンのスペックは以下です。
◆DAIV Z9-MVPR◆
Core i7-11700
32GBメモリ DDR4-3200
GeForce RTX 3060
M.2 SSD ×2撮影データはSONY α7SⅢのものです。
— おーとふぉーかす@ブログと動画編集でメシを食う (@sonycameralove) December 15, 2021
なので私はパソコンを用途に合わせたり、編集者の技術力に合わせたパソコンを選ぶことに関して誰よりも詳しい自信があります。
予算の都合もあると思いますが、本気で動画制作を始めようと決意したのなら、少し無理してでも性能の良いマシンを購入してください。
YouTubeのおかげで編集を依頼する人が増えているので、副業や独立のチャンスが広がります。
しかしパソコンの性能が低いと書き出しに何時間もかかり、数をこなすことができません。

動画制作が上手になるにはやはり数をこなすことが一番の近道です。
ここでは動画クリエイターの頼れる相棒となるパソコンと出会うための情報を、現役の動画クリエイターであるワタシがまとめ、随時更新しています。
あなたが理想のパソコンを手に入れられるようぜひ参考にしていただけると嬉しいです。
そんな27項目も読んでいられない。今すぐベストなパソコンを教えてほしいという方は以下の記事を参考にしてください。
以下ではパソコンパーツ選びで失敗しないポイントを解説しています。
動画編集のパソコン購入で失敗しないための27のチェックリスト
CPU・マザーボードの選び方
コンピューターの中枢部分としてデータ処理を行う司令塔。PCの頭脳ともいわれるパーツがCPUです。
このCPUの性能によって価格に大きな違いが出てきます。
ポイント
・CGを多用するかどうか?
・どんな解像度やフレームレートの動画なのか?
・編集ソフトは何を使うか?
によって選択は異なってくるので一概には言えませんが、目安を設定したので参考にしてください。
CPU選びの目安【2023年版】
フルHD・YouTube動画向け | Intel Core i5 または Ryzen5 |
シンプルな4K編集(1トラック) | Intel Core i7 または Ryzen7 |
4:2:2 10bitや複雑な4K編集 | Intel Core i9 またはRyzen 9 |
RAW動画の編集・4Kのマルチカメラ編集(3トラック以上) | Intel Core i9Xシリーズ |
この他にもCPUとマザーボードについてチェックしておきたい項目については以下のページで解説していますので参考にしてください。
1. 三年後も使えるパソコンを買う。
2. CPUは1ランク上を狙うと長持ちする。
3. フルHD編集ならCore i5の低価格PCでOK 第三世代Ryzen5もイイ
4. Adobe系編集ソフトはコア数よりも定格クロック数が重要。
5. マザーボードはCPUに合わせて選ぶ。
6. 最大メモリ搭載量は確認すべし。
メモリの目安
メモリはCPUの演算処理データを一時的に保存する場所で、メモリ量が多いほどCPUのパフォーマンスを最大限に発揮することができます。
メモリ量の目安(一般論)
メモリ8GB | Word、Excelなどの事務作業、インターネット、メールソフトを利用 |
メモリ16GB | 画像処理、PC用ゲームの利用 |
メモリ32GB~ | 高画素の画像処理、高画質(4K)ハイフレームレートのゲームプレイ |
パソコンショップの店員さんに相談すると動画用のパソコンでは16GBが理想と言われることが多くなっています。
厳密に言うと、同時に立ち上げる可能性があるソフトの数や、使用する編集ソフトの種類によって慎重に選ぶ必要があります。
メモリ容量の目安
8GB | 編集ソフトだけを起動して編集するならなんとか使える。 ブラウザを起動したり、他のソフトを使うと動作が重くなる。 After Effectsは不向き。Aviutlなら問題なし。 |
16GB | 複数のソフトを起動しても快適に使える。フルHDの編集ならこれで十分。 ただし4K画質や高解像度の画像処理になるとやや重くなる。 |
32GB~ | 4Kや高画質の画像処理も耐えうる性能。 カラーグレーディングなど負荷の大きな作業も十分できる。 10bit 4:2:2の映像処理も32GB以上を用意したいところ |
16GBと32GBのどちらにするのか悩ましいですね。
例えばAfter Effectsではメモリ容量が増えることで書き出し速度が大きく変わることが分かりました。
7. YouTube動画なら16GBで十分。
8. After Effectsはメモリ量が多いほど書き出し速度が速くなる。
9. 4K編集 10bitカラーの映像制作は32GBが理想的。
4K動画やAfter EffectsによるCG制作の使用頻度が高いならメモリ容量は32GBを選ぶのが良いでしょう。
ストレージ(SSD・HDD)
パソコンはストレージにSSDを使うことで立ち上げ・動画の書き出し速度が速くなります。
近年はSSDの過剰供給によって値段が下がっており、ビジネス向けPCにもSSDが搭載されるようになりました。
一般的なパソコンのディスク容量の目安
ビジネス向けPC | 128~256GB |
クリエイター向けPC | 256~512GB |
普及価格帯が256~512GBで、1TBのSSDよりも512GBのSSDを二基のほうが安上がりになる場合もあります。
性能と価格の順番は
HDD < SATA III SSD < M.2 SSD NVMe
となります。
BTOパソコンの場合、CドライブにSSD、保存用ディスクに2TB以上のHDDを搭載したパソコンが映像制作向けとして販売されています。
データ容量の目安
フルHD~シンプルな4K編集 | C:ドライブ⇒256~512GB 内蔵HDD⇒1~2TB |
4K・複雑なCG 10bitカラー映像 | C:ドライブ⇒512~1TB(512GB 2基) 内蔵HDD⇒3TB以上 |
SSD・HDDについて
10. 動画編集のパソコンは大容量のストレージがマジで必要。
11. デュアルストレージが理想。
12. システムドライブ(C:)はSSDを選ぶのが常識
13. フルHDなら256GB SSDでOK
14. 4K編集なら512GB SSDと3TB以上のHDDが良い。
15. SSDはM.2 SSDが爆速。次がSATA SSD。編集速度にも影響する
ビデオカード(グラフィックボード)
ビデオカードはグラボやグラフィックカードとも呼ばれることがあるPCパーツの一つで、画像・映像処理で重要視されています。

YouTube動画ならエントリーモデルで十分事足りるでしょう。
編集ソフトによっては、ハイエンドのグラフィックカードを搭載していてもその力を発揮せず宝の持ち腐れとなる場合もあります。
そしてビデオカードは価格が高いことから、パソコンの予算を押し上げる一番の原因となっており、この選択を誤ると金銭的ダメージが大きいです。
グラボの誤解△映像編集では性能の良いグラボが必要
〇エントリーモデルで十分。新型グラボの性能はすでにオーバースペック気味
一番の失敗は、中途半端な性能のCPUと最高品質のグラフィックカードを組み合わせることです。
グラフィックカードよりもCPU性能とメモリー量の方が影響が大きいです。
グラフィックカード選択の目安【2023年版】
YouTube動画・フルHD編集 | GeForce GTX1650 GDDR6版・GTX1660 SUPER |
4K | GeForce RTX3050~ |
カラーグレーディング 10bitカラー | Quadro RTX 2200・GeForce RTX 3070 |
16. ハイスペックグラボは宝の持ち腐れになるので注意
17. PCのパーツの重要性は CPU > メモリ容量 > ストレージ > グラボ
18. YouTube動画ならエントリーモデルでも十分。
19. 4Kで編集するならRTX 3070がオススメ&人気
ソフトで選ぶ動画編集用パソコン
パソコンを選ぶ場合に見落としがちなことの一つにソフトウェアとの相性が挙げられます。
高額なハイエンドクラスのPCでもソフトウェアとの相性が悪いと性能を十分に発揮できないばかりか、書き出し時間がバカみたいに長くて余計に効率が悪くなるなんてことになりかねません。
各編集ソフトとパソコンの相性
Premiere Pro | OpenCL と CUDAに対応。MacのみMetal推奨
フルHDのカット編集ならGeForce GTXエントリーモデルで十分。 Premiere ProがGPUを上手く使えるようになってきた。 参考:Adobe Premiere Pro の GPU で高速化された書き出しでコンテンツ クリエイターの作業がより迅速に|NVIDIA |
DaVinci Resolve | SONY系コーデック(XAVC,H.264)は多コアCPUが有利
動画の解像度・フレームレートで推奨スペックが変わる。 グラフィックボード性能を上げるとパフォーマンスが顕著に向上する。 |
After Effects | メモリ容量が多いほど、レンダリング・エンコーディング時間が短縮する。
書き出すデータ量が大きくなりがちで大容量ストレージを用意する必要がある。 |
EDIUS Pro | CPU性能重視。内蔵GPUがないCPUを使うとパフォーマンスが落ちる場合がある。 |
20. PremiereProはCore i7 + GeForce GTXエントリーモデルがオススメ
21. After Effectsはメモリ量とデータ容量を重視
22. DaVinci Resolveはグラフィックカードのスペックアップで性能向上
23. EDIUS ProはCPU性能(内蔵GPU)重視
ノートPCとデスクトップどっちを選ぶ?
デスクトップとノート型どちらを選べばいいのだろう…と悩みませんか?
BTOパソコンでSSDやグラフィックボードを搭載、乗せ換えしていくなら当然デスクトップのほうが便利です。
だけど持ち運びができるノートPCも捨てがたいですよね。
ノート型のメリット・デメリット
〇カメラの外部モニターの代用にも使える
×ノートPCのCPUはデスクトップ用よりも性能が劣る
×冷却性能が低いので負荷のかかる作業ができない
×パーツのアップグレードに限界がある
×デスクトップPCに比べて割高
一番後悔しない買い方はメイン機にデスクトップPCを購入した後に、ノートPCを買うという順番です。
ノートパソコンはカッコイイですが、実際に編集作業やってみるとストレス感じます。
動画編集は長時間の作業になるので、カフェのテーブルよりもパソコン用デスクの方が快適です。
どうしてもノートパソコンで動画制作したい方向け
低スペックのノートで動画を制作する良い方法にプロキシ編集があります。
プロキシ編集のやり方を憶えれば低価格のノートでも快適に作業出来るのでオススメですよ。
24. メイン機はデスク、サブ機がノートがおすすめ。
25. ノートPCのCPUはデスクトップ用よりも性能が劣る
26. デスクトップPCに比べてノートは割高
27. 低スペックのノートPCでもプロキシ編集をすればOK
動画編集で必要なその他の機器

特に液晶ディスプレイ(パソコンのモニター)は安価な製品を使ってしまいがちです。動画編集を仕事で携わっている方の多くは専用のモニターを使用しています。
ここでは液晶モニターの選び方や動画編集向けのパソコンで見落としがちなパーツについての記事を用意しました。
2023年1月更新
(更新されていない場合はチェックリストを開いてCtrl+F5キーを押してください)
動画編集で使うならオススメのパソコン6選
マウスコンピューターでオススメのデスクトップパソコン
マウスコンピューターと当ブログのコラボ企画のパソコンでお買い得な製品です。
カスタマイズでCore i7-12700に変更可能です。

DAIV Z7-MVPR
CPU:インテル Core i5-12400メモリ:16GB PC4-25600
グラフィックス:GeForce RTX 3050(8GB)
ストレージ:M.2 SSD NVMe 512GB + HDD 2TB
DVDドライブ・UHS-II SDカードリーダー
電源:700W
184800円(税込)
マウスコンピューターでオススメのノート型パソコン

DAIV Z6-I7G5TSR-A
只今DAIV 6P-RT-WA(旧モデル)がセール対象ですCPU:Core i7-12700H
メモリ:16GB PC4-25600
グラフィックス:GeForce RTX3050 Ti Laptop GPU(4GB)
ストレージ:M.2 SSD NVMe 256GB
液晶モニター:16型WQXGA(ノングレア/Dolby Vision対応)
199800円(税込)
ドスパラでオススメのデスクトップパソコン

raytrek 4CXVi
CPU:Core i7-13700Fグラフィックス:GeForce RTX 3060 Ti 8GB
メモリ:16GB PC4-25600
ストレージ:M.2 SSD NVMe 1TB
189979円(税込)
ドスパラでオススメのノート型パソコン

raytrek R5-RL6
CPU:インテル Core i7-13700HXグラフィックス:NVIDIA GeForce RTX 4060 8GB
メモリ:16GB PC5-38400
ストレージ:M.2 SSD NVMe 1TB Gen4
液晶モニター:15.6型WQHDノングレア液晶
211979円(税込)
パソコン工房でオススメのデスクトップパソコン

SENSE-M07A-137-SAX
CPU:Core i7-13700グラフィックス:GeForce RTX 3060 Ti 8GB GDDR6
メモリ:16GB PC5-38400
ストレージ:M.2 SSD NVMe 500GB
198800円(税込)
パソコン工房でオススメのノート型パソコン

SENSE-16FX154-i7-PLSX
CPU:インテル Core i7-13700HXグラフィックス:GeForce RTX 4050 6GB GDDR6
メモリ:16GB PC5-38400
ストレージ:M.2 SSD NVMe対応 500GB
液晶モニター:16型フルHDノングレア液晶
209800円(税込)
パソコンを選ぶならこのショップがオススメ!
映像制作会社で実際に使われているBTOパソコンショップを人気ランキング順に紹介します。
BTOショップでは画像処理向けPCのことを「クリエイターパソコン」と呼んでいます。

動画編集向けのパソコンといえばBTOパソコンショップのマウスコンピューターDAIVシリーズが有名です。
パソコンショップの規模では日本最大で24時間年中無休のサポートダイヤルがあるので、故障時もすぐに対応してもらえるのが特長です。

ゲーミングPCに力を入れているパソコンショップで、他社で購入したパソコンもカスタマイズしてくれる包容力のあるメーカーです。

全体的にリーズナブルな価格設定になっているので、予算が少ない方はパソコン工房がオススメです。

BTOパソコンショップのFRONTIER(フロンティア)では動画編集に最適なハイスペックモデルも低価格で販売しています。電源やCPUクーラーも映像編集のプロ向けに安心のパーツが搭載され、信頼性の高いパソコンショップです。
高いパソコンを買うなら、本当に納得できる選択をしてください
性能の良いパソコンを買うのは時間を買うことと同じ意味があります。
マジこれ。動画編集始めたばかりの頃、プロの方に「これ買っとけ」と言われたのが40万PC。騙されてるとかいう奴もいたが、おかげで編集の数はこなせたぞ。最初はチェックミスで書き出し作業が多いのでパワフルPCがむしろ必須。ちなみにそのPCはSSDでRAID0。今も現役で書き出し用PCとして活躍中。 https://t.co/Pnr2iVmGbX
— おーとふぉーかす@動画編集教えるよ (@sonycameralove) November 26, 2019
動画編集が上達するにはやっぱり数をこなすことが必要です。
最初は編集ミスを見落として、何度も何度も書き出しをやり直すこともあります。
お客さんの動画を作った場合は、何度も修正をお願いされるかもしれません。
広告用動画を作った場合は、動画内のキャッチコピーを変更してテストを繰り返すこともあります。
そんなときハイスペックのパソコンがあれば、作業の待機時間が減って制作がはかどります。
私たちクリエイターにとって、時間はとても大切です。
制作にかかる時間が短縮されれば、映像表現やソフトの操作の研究にもっともっと時間を注げるはずです。
ここで紹介したチェックリストを使って、あなたが映像制作の最高のパートナーを見つけ、動画クリエイターとして活躍するのを心から願っています。
お知らせ
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