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1.52017
WildCatⅡで知っておきたい設定方法と便利なアイテム

過去のエントリー「Flycam C5 をついに購入!ステディカム選択のポイント」ではステディカムを選ぶときのポイントを解説しました。
私は最終的にFlycam C5を購入しましたが、実はWildCatⅡも人気が高いステディカムです。
WildCatⅡはブライダル映像の撮影でも使用されることが多く、小型軽量で自立することができるのも魅力の一つです。
このエントリーではWildCatⅡのセッティング方法・WildCatⅡと合わせて使用すると便利なアイテムなどを紹介しようと重います。
WildCatⅡの付属パーツ・取扱説明書と設定前にやるべきコト
さっそくWildCatⅡの付属部品から見ていきましょう。
WildCatⅡはアイフッテージ社のスタビライザーで専用のバッグも付属しています。
ちょっとお値段しますけど、専用バッグ付きならお得な感じがしますね。
※現行で発売されているモデルはバッグの形状が異なるようです。(さらにカッコよくなっています)
こちらは2015年ぐらいに購入したときに付属してきたバッグです。
このケースに折りたたんだWild CaTIIがすっぽり入るようになっています。
Wild CaTIIには取扱説明書が付属しています。なんと日本語の解説書ですよ。
ステディカムで日本語の取扱説明書があるものはほとんどないことを考えると、とても親切な感じがしますね。
今回Wild CaTIIに取り付けるカメラはソニーα7Ⅱです。
フルサイズのミラーレス一眼カメラですね。装着するレンズはE 10-18mm F4 OSS SEL1018です。
APS-Cサイズ専用のレンズなので、Eマウントのα7Ⅱに装着は可能ですが、画像はクロップされてAPS-Cの画角になります。
WildCatⅡをカメラに取り付ける前にやるべきコト
カメラの本体にレンズを装着します。そしてレンズを装着したら必ずレンズキャップも外します。
そして次にバッテリーとメモリーカード(SDカード)を挿入しましょう。
WildCatⅡを装着してからバッテリーやメモリーカードの入れ忘れ、レンズキャップの外し忘れに気がつくと、またバランス調整し直さなければならなくなります。
二度手間にならないように必ず設定前にこの二つを挿入したかどうか確認しましょう。
ステディカムは予備バッテリーにも注意!
私が所有しているソニーのバッテリーは上の写真のように3種類あります。ソニー純正バッテリー2個(日本製・中国製)と互換バッテリー1個です。
ソニーは何年か前から純正バッテリーを中国生産に変更しているようで、一番手前にあるソニー純正バッテリーNP-FW50はNEX-5R購入時、本体に付属していたものです。
中央にある同じくNP-FW50はMade in Chinaと表記されています。
互換バッテリーも中国製品となっています。
実はこの3種類のバッテリーはそれぞれ重量が異なります。
そのためバッテリー交換をした場合、若干ですがステディカムのバランスが崩れるためセッティングをやり直す必要があります。
実際に重さを計ってみましょう。
まず日本製のバッテリーです。58グラム。
日本製のバッテリーが一番重く、持った感じもずっしりしています。
次に中国製の純正バッテリーです。
なんと42グラムしかありません。持った感じも軽くてなんだか安物っぽい感じがしますね。
次にNP-FW50の互換バッテリーです。
なんとMade in Chinaの純正バッテリーよりも重いことが分かりました。
ステディカムを使用するカメラのバッテリーはなるべく同じものを複数用意する方が良いです。
バッテリー交換後のバランス調整の手間が省けます。
ついでにカメラの重さも計量してみましょう。
ソニーα7ⅡにソニーEマウントの超広角レンズ SEL1018を装着した場合825グラムになりました。
次にカメラにWildCatⅡのカメラシューを取り付けます。
ついでにこのカメラシューの重さも計ってみましょう。
59グラムです。
WildCatⅡと合わせて使用すると便利なアイテムはこれだ!
ベルボン QRA-635LⅡです。これムチャクチャ便利なアイテムです。
ステディカムでは必須のアイテムですね。
実はステディカムで撮影中カメラを取り外して撮影したくなるときがあります。
「ステディカム FlycamC5を組み立ててみた!」でも解説した通り、そんなときに役に立つのがベルボン QRA-635LⅡです。
カメラをWildCatⅡに付属のカメラシューに直接取り付けてしまった場合、カメラとWildCatⅡを取り外し、再度WildCatⅡを使うときはバランス調整をまた一からやり直さなければなりません。
しかしカメラにQRA-635LⅡを装着して使用すれば、ステディカムとカメラの脱着がスムーズになります。
また取り外した後、再びステディカムに装着するときにバランス調整をする必要がありません。
またソニーα7Ⅱに超広角レンズ SEL1018を装着するとレンズのサイズが大きくてカメラシューに干渉してしまう恐れもありますが、QRA-635LⅡを装着することでWildCatⅡのシューと間隔が生じて広角レンズを傷める心配もありません。
超広角レンズはメーカーが違っても性質が同じなので形状が似ています。
広角レンズはレンズ側に向かって直径サイズが大きくなりますので、レンズとカメラシューの間隔ができるクイックシューは重宝しますよ。
ステディカムは超広角レンズを使って撮影することが多いのでQRA-635LⅡは非常に便利です。
WildCatⅡのバランス調整の手順
WildCatⅡは説明書に取り付け方やバランスの調整方法も記載しています。
他のステディカムでは取扱説明書などほとんどありません。付いていても英語表記になっています。
WildCatⅡはステディカム初心者にもやさしい製品であると言えますね。
まずはWildCatⅡの本体から錘りをすべて取り外します。
底部分のツマミを回すと足が開きます。
錘りはネジ式に取り付けられていますので、すべて外します。
錘りの重量は大・中・小と3種類あって、それぞれ146g・47g・35gとなっています
カメラとWildCatⅡを取り付けます。この時は調整する必要はありません。
錘りをつけてから調整しますのでひとまず取り付けのみ行います。
次にWildCatⅡを使いやすい長さに調整します。
WildCatⅡのようなスレッドタイプのステディカムは長くするほど慣性モーメントが大きくなり安定しますので、無理がない程度に長さを出しましょう。
参考:FlycamC5(フライカムC5)初心者のためのバランス調整方法
次にWildCatⅡの足側に錘りを取り付けていきます。
重いカメラを取り付けるほど錘りをたくさんつけることができます。
ソニーα7Ⅱを装着した場合は重さ148グラム(大サイズ)の錘り3つだけでバランスがとれそうです。
このように傾いていますが、錘り側が下になって少し傾く程度で静止できれば錘りの量はこれで十分となります。
あとは前後左右のバランスをとります。
カメラシューを装着するときに使う縦横のツマミでカメラの位置を微調整します。
WildCatⅡはミリ単位で調整が可能になっています。
また、ネジを締めるとしっかり固定されるステディカムは性能が良いと言えます。
調整ネジが緩んですぐにカメラ位置がずれてしまうステディカムは撮影中のちょっとしたショックでバランスが崩れてしまいます。
WildCatⅡは調整ネジの締まりも良く優れたステディカムでしょう。
上の写真のように左右の重さのバランスがとれたら横向きで静止します。
この状態になったら次はWildCatⅡの長さをすこし伸ばしてドロップタイムの調整を行います。
ドロップタイムとは上の写真のように錘りを持ち上げて、手を離し振り子のように錘り側が振れたとき真下の位置に到達するまでの時間がおよそ1秒程度になる状態が最適となります。
ドロップタイムは使う人それぞれだと思いますが、私個人の経験では速すぎても遅すぎても安定しません。
1秒程度にするとぬるぬるっとした浮遊動画を撮ることができますよ。
WildCatⅡで知っておきたい設定方法と便利なアイテム まとめ
WildCatⅡのセッティングは慣れるまでは少し時間がかかるかもしれませんが、他のステディカムよりも軽量で扱いやすいです。
とくに自立させることができますので、カメラに傷がついてしまう危険性も少ないと言えます。
同じような形状の類似製品が販売されています。
WildCatⅡは性能が良いですが、お値段もしますので安価な類似品を購入したくなるのも無理はありません。
中国製品の中にはカメラとステディカムの設置部分(カメラシューやステー部品)が弱く、ネジでしっかり締めているのに操作中緩んでしまうものが意外と少なくありません。
ほんの数ミリで安定感を失ってしまうステディカムはなるべく評判が良い製品を使うことをオススメします。
Flycam C5 をついに購入!ステディカム選択のポイントで他のおすすめステディカムも紹介していますので気になる方は合わせて読んでみてくださいね。
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