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4.232022
GH6に最適なパソコンスペックとは?DAIV Z9-MVPRで動画編集検証

LUMIX GH6に最適なパソコンは
一体どんなスペック?
LUMIX GH6を発売日に手入れることができました!
LUMIX GH6はマイクロフォーサーズセンサーを搭載したパナソニック Gシリーズのフラッグシップモデルです。
6K解像度や4K120p、フルHD240Pで撮影できるミラーレス一眼カメラで、多くの映像クリエイターの方々がレビューしている通りの素晴らしいミラーレス一眼カメラです。
どこまでも高画質な動画が撮影できるカメラを手に入れると必要になるのが編集マシンのハイスペックパソコンです。
ここではLUMIX GH6に最適な動画編集用パソコンのスペックはどの程度必要なのか?
またBTOパソコンのハイスペックモデルを使ってGH6の撮影データで動画編集を検証します。
ここでの検証を参考にしていただければ、必要なスペックと予算が分かるはずです。
それではいってみましょう!
検証で使用したパソコン
マウスコンピューターと当ブログのコラボ企画のパソコンでお買い得な製品です。
カスタマイズでCore i9-12900に変更可能です。

DAIV Z9-MVPR
CPU:Core i7-12700メモリ:32GB PC4-25600
グラフィックス:GeForce RTX3060 Ti(8GB)
ストレージ:M.2 SSD NVMe 512GB + HDD 2TB
Thunderbolt 4拡張カード・DVDドライブ・UHS-II SDカードリーダー
電源:850W
227,091円(税込 249,800円)
目次
マウスコンピューター DAIV Z9-MVPRのPR案件でLUMIX GH6の検証込み動画を制作しました。
合わせてご視聴ください!
動画で語っていないGH6の記録方式については以下で解説しています。
LUMIX GH6の画質設定詳細とおすすめ設定

動画で良く分からない専門用語
GH6の動画記録性能は解像度で最高6Kで記録できるようになっています。
また4K設定では最高120fps、フルHDでは240fpsの高フレームレートで撮影可能です。
映像制作初心者の方にとってはなんのこっちゃわからないかもしれませんね(汗)
ハイエンドのミラーレス一眼カメラが映画を撮影するシネマカメラと同等性能になっていることで、録画を始める前に決める動画の画質設定はさらに複雑になってきています。
例えばYouTube動画の用途で使用する一般的な解像度はフルHDですが、4Kの高画質で記録した撮影データを使って編集し、フルHDの解像度で書き出しすると、フルHDの撮影データを使うよりも映像がキレイに仕上がる傾向があります。
ノイズの低減:画像のノイズが見た目に大きく低減されることも、撮影した 4K/UHD 映像
を HDにダウンコンバートすることのメリットである。4K/UHD 映像を 1080p に変換すると、
UHD の 2×2 画素ブロックが HD の 1 画素になる。2×2 画素ブロックを合体させることで
ノイズが「平均化」、均等化されて大幅に目立たなくなるのである。
例えば、YouTubeの動画を見ていると、解像度はフルHDなのに見た感じの画質が明らかにキレイな動画があります。
これはLUMIX GH6やS5、SONY α7SIIIのようなハイエンド機でしか設定できない様々な高画質記録設定の撮影データを用いられているのが理由の一つです。
せっかくGH6を手に入れたのなら、やっぱり画質設定は吟味して選びたくなります。
MOV、MP4、Apple ProRes。GH6の記録方式はどれを選ぶ?

GH6の記録方式
GH6の画質設定をする際、まずは記録ファイル方式をMOV・MP4・Apple ProResの3つから選びます。
MP4:PCでも再生などに適した動画を撮影できます。
MOV:動画からの写真作成や、編集を前提とした、映像制作に適した高画質な動画を撮影できます。
Apple ProRes:Apple ProResコーデックで記録します。編集を前提とした、映像制作に適した高画質な動画を撮影できます。
GH6の設定画面には以上のような説明書きがなされています。
MP4を選んで記録した撮影データでも、もちろん動画編集できますが、画質はMP4<MOV<Apple ProResの順番で高くなります。
GH6の記録方式別でみる解像度・ビットレートの範囲
MP4 | 解像度の種類:フルHD・4K(3840×2160) ビットレート:24Mbps~100Mbps HLG(ハイブリッドログガンマ):一部の記録方式で対応 |
MOV | 解像度の種類:フルHD・4K(3840×2160)C4K・4.4K・5.7K・5.8K ビットレート:50Mbps~800Mbps HLG(ハイブリッドログガンマ):全ての記録方式で対応 |
Apple ProRes | 解像度の種類:5.7K ビットレート:1Gbps~1.9Gbps HLG(ハイブリッドログガンマ):全ての記録方式で対応 |
私が一眼カメラで動画を撮影し始めた頃はハイエンド機でビットレート100Mbpsがやっと。
それでも鼻血が出そうなほどリッチな画質だと思っていましたが、GH6に至っては最高1.9Gbps… もはやバケモノです。
ビットレートが大きくなるほどデータ容量が大きくなるのでパソコンにデータ移動したり、ハードディスクの容量を確保するのが大変になるのでApple ProResを選ぶ方はごく少数の方でしょう。
なのでApple ProResはひとまずパス。MP4またはMOVの二択でOK。
迷うことなくHLGを選ぼう

GH6の記録方式
注目したいのはHLG(ハイブリッドログガンマ)の対応有無です。
HLG(ハイブリッド・ログ・ガンマ)=NHKと英国のBBCが共同開発したHDR映像をディスプレイに送信するためのテレビ放送向け配信規格。画像の明るさの特性を表すガンマカーブを設定する際、暗部から中間部までは従来の標準画質(SDR)に合わせ、中間部から明部にかけて輝度の情報量を増加させることにより、HDR非対応のテレビなどの映像機器と互換性が保たれる。
HDR映像はHDR非対応テレビまたはモニター(SDR)で視聴した場合には黒つぶれや白飛びが目立ち、HDRの持つ階調表現を全く生かせません。
そこで現れたのがHLG。
HDR映像のような人間の視覚特性に近い見え方をしつつ、SDRテレビでも自然な感じで見ることができるハイブリッドなヤツです。
HLGのほうが、Logで撮ってカラーグレーディングをするよりもノイズが少なく手間をかけずに鮮明で美しい画質を得られるので、過度に色編集をしない映像作品には最適です。
初心者の方なら迷わずMP4。背伸びしてHLGを選択。
頑張ってクオリティアップしたい中~上級者がMOVを選ぶ。といった感じでしょうね。
フレームレートはどれを選ぶ?
フレームレートは映像においては基本的なことなので、ここでは詳しい解説を割愛しますが、フレームレートが大きくなるほどパソコンへの負荷が大きくなります。
例えば4K30Pよりも4K60Pのほうが編集時に重く感じたり、プレビュー画面がカクついたりします。
高画質・高フレームレートになるほどパソコンのスペックが必要になります。
4:2:0 10bitって何?

LUMIX GH6の画質設定画面
MP4またはMOVを選んでから、動画の画質を選ぶと422/10bitの表記があります。
GH6で選べるのは422/10bit・420/10bit・420/8bitの3種類です。

10bit・8bitについて
bitは1画素(ピクセル)あたりにRGB(赤・緑・青)を何階調あるか表した数値で、8bitは赤・緑・青それぞれ256階調になります。
これが10bitになると1ピクセルあたりの赤・緑・青それぞれ1024階調あります。
そうすると10bitは1ピクセルあたり約10億6433万色の色データを保有することになります。
ただし1ピクセルあたり10億以上もの色データがあっても、実際人間の目ではすべてを識別できません。
なので一般的なカメラはこの膨大な色情報を削減してデータを圧縮して記録するようになっています。
4:2:2は平たく言えば色データ圧縮の度合いです。
4:4:4が非圧縮で4:2:2は半分に圧縮、4:2:0は1/4に圧縮しています。
従来の民生用カメラは4:2:0で、業務用のカメラやGH6のような一眼カメラハイエンドモデルは4:2:2で記録できます。
GH6 おすすめの記録設定
ここまでの解説で
「結局どれを選んだら良いか分からん」
と思う方のために参考までに私が選んでいる記録設定を紹介します。
私はYouTubeの動画は4K解像度で撮影しています。
中でも作品として作り込みたい場合は「MOV 4K(3840×2160)29.97p 422/10bit/LongGOP,LPCM 150Mbps」を選んでいます。
スローモーションを使う場合は同解像度の59.94pを選びます。
長時間記録する場合はMP4に変更して低ビットレートを選択すれば4K解像度でもMOVの2倍程度の時間で撮影できます。
GH6 おすすめのパソコンスペック

第11世代Core i7 と第12世代Core i7の性能比較 画像引用元:PassMark
インテルCPU搭載パソコンで選ぶなら第12世代Core i7搭載デスクトップパソコンがおススメです。
前世代から大幅に性能アップしているので、第12世代Core i7搭載のパソコンを選べば大きく外すことはありません。
つまりクリエイター用やゲーミング用のミドルクラスで十分です!
と言いたいところですが、円安や部品の高騰でミドルクラスがハイエンドモデルの価格まで上昇しているのでもう少し詳しく解説します。
グラフィックカードはどれを選ぶべきか?
パソコン選びで悩ましいのがグラフィックカード(ビデオカード)です。
半導体不足とマイニング需要で一時価格が跳ね上がっていたグラボの値段が2022年に入ってようやく下落傾向となりましたが、円安が進んだことで依然と割高な状態を維持しています。
BTOパソコンの高画質動画編集向けパソコンはGeForce RTX 3070、RTX 3060 Tiが採用されています。
グラボ単体の価格はRTX 3070が10万円前後、RTX 3060 Tiが7~8万円です。

ビデオカード性能比較 画像引用元:PassMark
グラボの値段がパソコンの価格に直接響くので、高価なグラボを選べばその分パソコン本体の値段も高くなるのは避けられません。
性能重視ならRTX 3070。コスパがイイのはRTX 3060です。
その間をとってRTX 3060 Tiがおススメです。
編集ソフトにPremiere ProやDaVinci Resolveを使う方には強く推します。
新発売のRTX 3050も気になるところですが、エントリーモデルの位置づけなのでやっぱりRTX 3060以上を狙うのが良さそうです。
SSDスロット数とマザーボード
GH6で撮影する高画質データを使って動画編集する場合におすすめのスペックがダブルM.2 SSDです。
起動ディスクにM.2 SSDを装備したパソコンに、撮影データの保存先としてM.2 SSDを用意します。

起動ディスクのM.2 SSDはCPUのすぐ下。GPUの下には空きスロットがある
ここ最近発売されているマザーボードの多くはM.2 SSDのスロットが複数備わっています。
データ保存場所を分けることで、OSや動画編集ソフトをインストールしている起動ディスクの速度低下を防ぐことができます。
ビデオカードのランクを一つ下げてでもダブルM.2 SSDを搭載するのがおススメです。
空きスロットがあるのが確認できれば、財布に余裕があるときにでもM.2 SSDを追加購入して自分で取り付けるのもアリです。
USB Type-Cは必須。理想はThunderbolt 4
GH6の4K記録ビットレートは最低で72Mbpsです。
子どものイベントで撮影する数時間の短いクリップでも数GB単位になるので、パソコンに転送する時間もかなり長くかかります。
データ転送でぜひ使いたいのがThunderbolt 4端子です。
Macやハイエンドスペックのクリエイターノートパソコンには標準装備されるようになってきているので、すでに使っている方もおられるかもしれません。

Thunderbolt 4拡張カード
BTOパソコンならマザーボードに対応するThunderbolt 4拡張カードを追加することで使えるので、USB経由で外付けのSSDにデータを転送して動画編集に取り掛かれます。
(※Thunderbolt 4拡張カード非対応のマザーボードもあります)
Thunderbolt 4はUSB Type-Cと同じ形状の端子になっているので、GH6のUSB端子に挿し込むことでメモリーカードを抜き差しすることもなくデータ移動が可能です。
電源のワット数
最後に電源ユニットです。
GH6をメインのカメラにして動画編集する場合は、映像データを保存するハードディスクを追加する必要があります。
保存ディスクの搭載数が増えるほど電源が必要になるため、GH6用の動画編集パソコンは最低でも750Wを選びたいところです。
ワット数が大きくなると電気代もかかるので悩ましいところですが、800W前後あれば安心でしょう。
電源の規格は80PLUSのブロンズとかゴールドとか色々ありますが、あんまり気にしなくていいと思います。
(30万クラスのBTOパソコンで電源80PLUS ブロンズ使ってたけど5年以上壊れなかったし。)
DAIV Z9-MVPRでGH6の動画編集を検証

LUMIX GH6とDAIV Z9-MVPR
検証で使用する動画素材はLUMIX GH6で撮影したクリップを使用しています。
検証内容は以下のとおりです。
検証内容
✅6K30P動画編集(MOV LongGOP 6K29.97p 420 10bit 200Mbps HLG)
✅4K60P動画編集(MOV LongGOP 4K59.94p 422 10bit 200Mbps HLG)
✅4K120P動画編集(MOV LongGOP 4K119.88p 420 10bit 300Mbps HLG)
✅フルHD240P動画編集(MOV LongGOP フルHD239.76p 422 10bit 200Mbps HLG)
動画編集ソフトはAdobe Premiere Proを使います。
ここでの検証はPremiere Proのプログラムモニターの画質設定を常にフル画質設定で検証します。
コマ落ちインジケーターを表示してプレビュー中に発生するコマ落ちフレーム数をチェックします。
6K30P動画編集
まずはMOV LongGOP 6K29.97p 420 10bit 200Mbps HLGの撮影データです。
LUMIX GH6は6K解像度の内部記録ができるミラーレス一眼カメラです。
厳密には5760×4320のアナモルフィック(4:3)と5728×3024(17:9)を選ぶことができ、最高画質の5760×4320のアナモルフィックはフレームレートが29.97pです。
また6Kは全て420 10bitでもあるので、422 10bitに比べると色差成分が間引かれているために、カラーグレーディングが前提の映像制作ではやや不向きです。
とは言え10bitフォーマット・HLG対応で色編集なしでも十分キレイな画質となっています。
最終的に4Kに出力するけど、ガンガンクロップして編集したい。
一段階上の解像度でアーカイブを残したいという場合には最適です。
私もアナモルフィック(4:3)で作品を作ることがないので、ここでは4K30Pのシーケンスに6K29.97pの撮影素材を乗せて検証します。
また文字タイトル・BGMもタイムラインに追加して再生してみます。

LUMIX GH6 MOV LongGOP 6K29.97p 420 10bit 200Mbps HLG カット編集 写真拡大
CPU使用率は20%前後を推移し、GPUの使用率は32%前後を推移します。
再生はとても快適でサクサクとカット編集が捗ります。
この程度の負荷なら全く問題なさそうですね。
もっとカクカクすると想像していましたが、意外に軽快です。
やはり420 10bitである点と、フレームレートが29.97pだからでしょうか。

MOV LongGOP 6K29.97p 420 10bit 200Mbps HLG 編集時のコマ落ち
2分のシーケンスを最初から最後まで再生したときに発生したコマ落ちは1フレームとなりました。
検証機のDAIV Z9-MVPRでLUMIX GH6の6K29.97p 420 10bitは非常に快適に動画編集をすることができます。
4K60P動画編集

GH6 MOV LongGOP 4K59.94p 422 10bit 200Mbps HLG 写真拡大
次にGH6のMOV LongGOP 4K59.94p 422 10bit 200Mbps HLGの撮影データで検証してみます。
GH6で422 10bit内部収録できる解像度およびフレームレートは4K59.94pが最高になります。もちろんHLG対応で高画質です。
422 10bitでカラーグレーディングにも最高の素材で、プロの方はこの設定で撮影することが多くなるのではないでしょうか。
この記録方式で撮影したデータはパソコンの負荷が大きく、スペックの高いパソコンでないと編集ができません。
DAIV Z9-MVPRでどこまで動画編集が可能か非常に興味深いところです。
4K60Pのシーケンスにクリップを並べてカット編集し、タイトルとBGMを追加して再生します。
CPUの使用率が80~100%前後に大きく乱れて推移しつつ、時折70%ぐらいまで下落し常時高いCPU使用率となります。
なお、GPUの使用率は6K30Pの時と大きく変わらず20%前後を推移します。
Premiere Proの環境設定ではメモリの使用率を初期設定のまま(32GBのうち26GB)にしておりますので、メモリ使用量は20GBを超えています。

MOV LongGOP 4K59.94p 422 10bit 200Mbps HLG 編集時のコマ落ち
2分程のシーケンスを最初から最後までプレビューしたときのコマ落ちは1フレームとなっています。
再生ヘッドをスライドするとデコード負荷がかなり大きいのでカクカク動きますが、倍速なしの編集なら問題なく出来そうです。

LongGOP 4K59.94p 422 10bit カラーグレーディング 写真拡大
次に同じシーケンスでカラーグレーディングを実施します。
元素材で十分キレイなので微調整をする程度ですが、Premiere Proのカラーワークスペースを選んで作業を進めるとCPUの使用率はやや上昇し、常時90%前後を推移します。
メモリの使用量は15GBぐらいまで減少し、GPUの使用率は同程度で56%前後まで上昇して推移しております。

LongGOP 4K59.94p 422 10bit カラーグレーディング
調整レイヤーで色調整をして、2分のシーケンスを最初から最後まで再生した場合のコマ落ちは12フレームとなりました。
再生ヘッドをスライドするとややカクカクするので、GH6の4K60P 422 10bitクリップで作りこむ編集作業をするにはもう少しスペックが高いほうが安心かもしれません。
ただ、カット編集や軽めの色補正ならDAIV Z9-MVPRのスペックで十分です。
4K120P動画編集

α7SⅢ XAVC S 4K120P 420 10bit 写真拡大
次にDAIV Z9-MVPRでGH6の4K120Pの撮影データを使って動画編集してみます。
記録方式はMOV LongGOP 4K119.88p 420 10bit 300Mbps HLGで検証します。
フレームレートが60Pの倍になる120PになるとCPUの負荷はさらに大きくなるはずです。
120Pはクイック&スローモーションの映像制作に最適です。
4K30Pのシーケンスに撮影素材と文字タイトル・BGMを乗せた状態でプレビューします。
CPUの使用率は常時13%前後を推移し、GPUの使用率は51%前後、メモリの使用量は11GB前後となっています。
120fpsでも420 10bitなら負荷は少ないようですね。

α7SⅢ XAVC S 4K120P 422 10bit 編集時のコマ落ち
2分のシーケンスを再生完了したときのコマ落ちは0フレームとなりました。
これなら余裕で編集できます。
フルHD240P動画編集

GH6 MOV LongGOP フルHD239.76p 422 10bit 200Mbps HLG 写真拡大
最後にGH6のフルHD240Pを確認してみましょう。
記録方式はMOV LongGOP 4K239.76p 422 10bit 200Mbps HLGを選びます。
解像度がフルHDですが、フレームレートは120Pのさらに倍!30Pのシーケンスで8倍スローモーションの映像が作れます。
また422 10bitなのでカラーグレーディングにも最適。4K解像度にこだわらない場合はぜひ挑戦してみたい撮影素材です。
フルHD30pのシーケンスに240pの撮影素材を乗せてカット編集・BGM・タイトルを挿入後プレビューしてみます。
CPU使用率は40%前後を推移し、メモリの使用量は11GB、GPUの使用率は6%前後を推移します。

GH6 MOV LongGOP フルHD239.76p 422 10bit 200Mbps HLG 編集時のコマ落ち
2分のシーケンスを再生したときにコマ落ちは0フレームとなりました。
DAIV Z9-MVPRではカラーグレーディングを伴うフルHD240Pの動画編集は快適です。
GH6は240fpsの高フレームレート設定でも、フルHDに設定すれば422 10bitのカラーグレーディングに最適な映像を得ることができます。
4K⇒4Kの書き出し
次にDAIV Z9-MVPRで4K60P 422 10bitのシーケンスを書き出しするときに必要な時間を確認します。

GH6 4K120P 422 10bit を4K60Pで書き出し 写真拡大
書き出し設定はH.264(mp4)、ビットレート設定は VBR(可変ビットレート)に設定し、ターゲットビットレート50Mbpsに設定して書き出しします。
DAIV Z9-MVPRではハードウェアエンコーディング(GPU支援のエンコーディング)が使用できます。
エンコーディング設定でハードウェアエンコーディングを選べない場合は、グラフィックカードのドライバーを最新にすることで解決できるはずです。
関連情報:ハードウェアエンコーディングに悩む方が知っておきたい5項目
ここではソフトウェアエンコーディングとハードウェアエンコーディングの書き出し時間を比較検証してみましょう。
DAIV Z9-MVPR エンコーディング時間 2分04秒の動画
Premiere Pro ハードウェアエンコーディング | 1分40秒 |
Premiere Pro ソフトウェアエンコーディング | 3分43秒 |

GH6 4K60pハードウェアエンコーディング時

GH6 4K60p ソフトウェアエンコーディング時
ハードウェアエンコーディング時のCPUの使用率は98%前後を推移します。
GPUの使用率は71%前後で推移します。グラフィックカードの支援を得るハードウェアエンコーディングでもCPU・GPUともにフル稼働していますね。
メモリ使用量はやや上昇し、17GB(56%以上)使用しています。
動画の尺は2分04秒なので、書き出し時間は尺の2/3ぐらいの時間で完了しました。
一方、ソフトウェアエンコーディングを選んだ場合はCPUの使用率が常時100%を推移し、GPUは15%ほどで推移します。
ソフトウェアエンコーディングでもグラフィックカード支援が効いていますが、書き出し時間は延長されておおよそ尺の1.5倍となります。
DAIV Z9-MVPRではエンコーディング時間も短く済み、連続の書き出しでも時間のロスはかなり少なく済みますね。
GH6に最適なパソコンスペック まとめ

撮影素材はLUMIX GH6で収録
ここでGH6のおすすめスペックをまとめます。
どこまでも高画質で撮影できるGH6の記録設定で、どれを選ぶか悩ましいところですが…
やっぱりこんな素晴らしいカメラを手に入れたのなら4K60Pをベースに使うのが良いのではないでしょうか。
MOV設定でどこまでも映像のクオリティを高めたい方はCore i7-12700またはCore i7-12900をCPUに備え、メモリは32GBを抑えておきましょう。
少しづつ価格が下落しているビデオカードはRTX 3060 Tiがねらい目と言えます。
今回の検証で使用したDAIV Z9-MVPRのようにThunderbolt 4拡張カードを搭載していれば、GH6の大容量映像データを楽にパソコンに移動できてとても便利です。
ぜひGH6を満喫できるパソコンを手に入れてくださいね!
LUMIX GH6におすすめのBTOパソコン
ここではBTOパソコンショップで販売しているGH6におすすめのパソコンを紹介します。
マウスコンピューターのゲーミング&クリエイターパソコン
マウスコンピューターのクリエイター向けパソコンDAIVシリーズ製品の多くはM.2 SSDの空きスロットを備えたマザーボードが採用されており、空きスロットの有無も通販サイトで確認できます。
DAIV PCはThunderbolt 4拡張カードもアップグレードで追加可能です。

G-Tune EN-Z-3060Ti
第11世代Core i7にM.2 M.2 SSDとHDDを搭載した4K編集対応モデルCPU:Core i7-11700K
グラフィックス:GeForce RTX 3060 Ti 8GB
メモリ:32GB PC4-25600
ストレージ:M.2 SSD NVMe 512GB + HDD 2TB
252,780円 ⇒ 234,800円(税込)
マウスコンピューターと当ブログのコラボ企画のパソコンでお買い得な製品です。
カスタマイズでCore i9-12900に変更可能です。

DAIV Z9-MVPR
CPU:Core i7-12700メモリ:32GB PC4-25600
グラフィックス:GeForce RTX3060 Ti(8GB)
ストレージ:M.2 SSD NVMe 512GB + HDD 2TB
Thunderbolt 4拡張カード・DVDドライブ・UHS-II SDカードリーダー
電源:850W
227,091円(税込 249,800円)
パソコン工房のゲーミング&クリエイターパソコン
パソコン工房ではRTX 3060 Ti搭載クリエイターパソコンを豊富に揃えています。
値段が比較的安価なのも魅力です。

SENSE-F069-LC127-DUX
Core i7-12700にM.2 SSDを搭載したパソコンCPU:Core i7-12700
グラフィックス:Radeon RX 6700 XT 12GB GDDR6
メモリ:16GB PC4-25600
ストレージ:M.2 SSD NVMe 500GB
214,980円(税込)
ドスパラのゲーミング&クリエイターパソコン
ドスパラのクリエイターパソコン Raytrekもハイエンドマザーボードが多く、M.2 SSDの空きスロットが期待できます。
PCケースの拡張性が抜群で、GH6で撮影してHDDをどんどん追加したいパソコンには最適です。

raytrek XD
ドスパラのCore i7 + GeForce RTX 3060 TiのパソコンCPU:Core i7-12700
グラフィックス:GeForce RTX 3060 Ti 8GB
メモリ:16GB PC4-25600
ストレージ:M.2 SSD NVMe 500GB
224,980円(税込)
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