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4.152023
Ryzen9 3950X搭載パソコンで動画編集をやってみた【DaVinci Resolve16】

※2023年4月に更新しました。
AMDの第三世代Ryzenが大人気です。
インテルの第10世代CPUが発表されつつありますが、価格設定はやや高め。
競合のRyzenを全く意識していない感じです。
参考:Core i9-10980XEの国内価格が判明、11/29発売で13万8000円前後|アスキー.jp
過去にこんなツイートをしました。
価格コムのCPUランキングがRyzen で牛耳られていますね。
これ挽回するためにインテルはどんな手を打ってくるんだろう。
やり方失敗するとしばらくはRyzenの時代になりますな。 pic.twitter.com/eAJZU14Vm4— おーとふぉーかす@ブログと動画編集でメシを食う (@sonycameralove) March 11, 2020
第9世代インテルをRyzenが完全に抑え込んでいる感じです。
パソコンショップではクリエイター向けパソコンでRyzen搭載モデルが続々と増えております。
そこでドスパラからRyzenの最上位CPU Ryzen 9 3950Xを搭載したパソコンを借りて動画編集の検証をしてみました。
用いた編集ソフトはDaVinci Resolve 16です。
Ryzen 9 3950X搭載パソコンの性能がどんなものか検証してみますね。
Ryzen 9の性能と特長

AMD Ryzen 9
Ryzen 9 3950Xは16コア32スレッドのAMD上位CPUです。
最上位にはRyzen Threadripperシリーズがありますが、CPUだけでパソコン1台買えるぐらいのお値段です。
個人利用のCPUとして考えるとRyzen 9 3950Xが最上位と考えても問題ないですよね。
インテルで同クラスのCPUを探すとCore i9 10980XE(18コア36スレッド)が競合となります。
CPU比較
Ryzen 9 3950X | Core i9 10980XE |
16コア32スレッド | 18コア36スレッド |
定格クロック数:3.5GHz ターボブースト時:最大 4.7GHz |
定格クロック数:3.0GHz ターボブースト時:最大 4.6GHz |
最大メモリーサイズ:128GB | 最大メモリーサイズ:256GB |
TDP:105W | TDP:165W |
PCI Expressバージョン:Gen4 | PCI Expressバージョン:Gen3 |
内蔵GPU:なし | 内蔵GPU:なし |
販売価格:9.5~11万円 | 販売価格:14~15万円 |
Ryzen 9 3950XとCore i9 10980XEは2019年11月ほぼ同時期に発売開始しています。
販売価格はRyzen 9 3950Xのほうが低価格で消費電力も105Wと低めで費用面で考えればRyzen 9 3950Xが有利。
コア数はCore i9 10980XEのほうが多く18コア36スレッドとなっています。

Ryzen 9 3950X と Intel Core i9 10980XEの比較 PassMark
PassMarkのベンチマークを見るとRyzen 9 3950Xのほうが優れていることになっています。
その他に気になる点はRyzenがPCI Expressの最新バージョン Gen4に対応となっているので、最新規格のSSDを使用できます。
検証に使ったRyzen 9搭載PCはこちら

Ryzen 9 3950X搭載パソコン GALLERIA AXZ
Ryzen 9 3950X搭載のパソコンを探すとBTOパソコンショップのドスパラがまず挙がりました。
GALLERIA AXZです。
GALLERIA AXZはドスパラのゲーミングPCハイエンドモデルでRyzen 9 3950X、Ryzen 9 3900X、Ryzen 7 3700XとCPU違いで3種類発売しています。
どれもグラフィックカードが最高峰のGeForce RTX 2080 Tiと16GBメモリでSSDにNVMe M.2 SSDが選ばれています。
GALLERIA AXZの仕様
CPU | Ryzen 9 3950X |
メモリ | 16GB DDR4 SDRAM |
グラフィックス | GeForce RTX 2080 Ti 11GB |
ストレージ | 1TB Gen4 NVMe SSD |
CPUファン | SCYTHE 虎徹 MarkⅡ |
マザーボード | ASRock X570 Phantom Gaming4 |
3D Mark Time Spyスコア | 13120 |
販売価格 | 333,333円(税込。販売終了) |
マザーボードはASRock X570 Phantom Gaming4が選ばれていて、Gen4 NVMe SSDが使用できるのも魅力的ですね。
ドスパラのパソコンはネジ一本一本の締め付け具合まで規則があるそうで、固すぎず緩すぎず絶妙な加減でネジ止めされています。
なので自分でパーツ交換がやりやすいBTOパソコンと言えるでしょう。
GALLERIAはドスパラのゲーム用PCブランドですが、AXZで採用されているケースは冷却効果が高まるよう電源ユニットやCPU周りに大きな通気口があります。

SCYTHE 虎徹 MarkⅡ
またCPUを直接冷却するファンはドスパラのチョイス(静音パックまんぞくコース)でSCYTHEの 虎徹 MarkⅡが搭載しています。
大型のファンで冷却性能が高そうですね。
なのでCPUの温度上昇しやすい動画エンコーディング時でもパフォーマンスを下げないような構造になっています。

Palit NVIDIA GeForce RTX2080Ti 11GB
グラフィックカードはNVIDIA GeForce RTX2080Tiをベースに2つの大型ファンを搭載したPalit GeForce RTX2080Ti です。
ビデオメモリは11GBでベースクロック数は1350MHz。DisplayPort1.4aを3つも装備しています。
この記事を書いている時点でもブッチギリの最上位グラフィックカードです。
ドスパラのパーツ販売価格でも11万円前後なので、このパソコンの1/3の予算はRTX2080Tiに費やされていることになりますよ!

1TB容量のNVMe M.2 SSD
CドライブはNVMe接続のM.2 SSDのGen4です。
Gen4(PCIe4.0)は従来のPCIe3.0から大幅に性能アップしたM.2 SSDで、理論値では最大40Gbpsのデータ転送速度が出るようです。
参考:いまSSDを買うならGen4に決まり!|GAME Watch Impress
新しい規格のため対応しているマザーボードがまだ少ないのが現状ですが、GALLERIA AXZのマザーボード ASRock X570はGen4(PCIe4.0)対応です。

GALLERIA AXZのCドライブ(M.2 SSD NVMe Gen4)の読み書き速度
CrystalDiskMarkの実測値でも従来製品とは次元が違う読み書き速度を叩き出しました。
M.2 SSD NVMe Gen4 は動画編集ソフトの起動速度と作業中の快適さが期待できそうです。
DaVinci Resolve 16で編集してみるよ
今回の検証に編集ソフトはDaVinci Resolve 16を使用します。
映像素材はSONY α6500で撮影。XAVC-S 4K 記録設定は30P ビットレートは100Mです。
先日購入したNINJA Vで記録したいところでしたが、567の影響で撮影に出れず過去撮った撮影素材を使用しました。
SONYの記録形式 XAVC-SはH.264ベースのコーデックで圧縮率は高めです。
なのでDaVinci Resolveで編集する場合、CPUの使用率はやや高めになる傾向があります。
が..
エディットモードでのカット編集時はCPU使用率が5~7%、GPU使用率も同じ程度で推移。カクツキもなく快適です。
DaVinci Resolve 16のカラーモードで3D LUT(SLog3SGamut3.CineToSLog)を当てます。
CPU・GPU使用率もほとんど変化がありません。
編集した動画を書き出ししてみます。
DaVinci Resolve 16のデリバーページでレンダー設定は H.264 Master フォーマットはMP4、解像度は3840×2160 Ultra HDに設定して書き出ししてみます。
GPU使用率は変わらず、CPUの使用率は60%前後を推移しました。
CPUは4割遊んでいる状態です。
尺が13分53秒の動画を13分13秒で書き出しできました。
次に同じレンダー設定でフォーマットはQuickTime、コーデックはUncompressed、解像度は3840×2160 Ultra HDに設定して書き出ししてみます。
CPU・GPU使用率はともに15%前後で推移します。
書き出し時間は5分54秒で完了です。
Ryzen9 3950Xで動画編集の検証 まとめ
前回検証したPremiere Proによる編集よりもさらに余裕があり、ボクのできる編集の範疇なら完全にオーバースペックです。
4Kの書き出しであってもRyzen 9 3950Xは30~40%遊んでいる感じです。
4Kなら余裕で編集をこなせます。
今後6K、8Kの映像素材にも対応しなければならないプロのクリエイターさん向けで5年は余裕で運用できそうですね。
圧縮率の高いXAVC-Sを読み込んだ時もサムネイルの表示が速いので、PCIe Gen4の威力を体感できます。
メモリーが16GBで大丈夫かな?と思いましたが、そんな心配をよそにDaVinci Resolve16はサクサク動きます。
ボクがもし購入する場合は2ndストレージを3~4TBで追加すると思います。
予算が厳しいなら1段階下のRyzen 9 3900Xで構成されたGALLERIA AXZもあるので、そちらを選ぶかもしれませんね。

とにかくスゴイ性能のパソコンです。
Ryzen 9 3950Xはこの記事を書いている時点で最高峰。インテルCPUに比べて低価格設定です。
限られた予算の中で成果を上げなければならないクリエイターにとって最高の相棒になるでしょう。
マウスコンピューターのRyzen 9搭載動画編集用パソコン

DAIV FX-A9G80
CPU:AMD Ryzen 9 7900Xグラフィックス:GeForce RTX 4080 16GB
メモリー:32GB(PC5-38400)
ストレージ:M.2 SSD NVMe Gen4 2TB
479800円(税込)
パソコン工房のRyzen9搭載動画編集用パソコン

LEVEL-R7X7-LCR79X-UL2X
CPU:Ryzen 9 7900メモリー:32GB(PC5-38400)
グラフィックス:GeForce RTX 4090 24GB
ストレージ:M.2 SSD NVMe Gen4 1TB
496800円(税込)
ドスパラのRyzen9搭載動画編集用パソコン

GALLERIA XA9R-R47
CPU:Ryzen 9 7900グラフィックス:GeForce RTX 4070 12GB
メモリ:16GB PC5-38400
ストレージ:M.2 NVMe SSD Gen3 1TB
269980円(税込)
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