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動画で学べるカラーグレーディング SpeedGrade&DaVinci Resolve

カラーグレーディングに対応する個人向け一眼カメラ5選

早速カラーグレーディングの作業に移りたいところですが、まずカラーグレーディングに適した撮影素材を用意する必要があります。

予算が潤沢なプロダクションで利用されるREDやARRIのAlexaのようなシネマカメラではカラーグレーディングに最適な映像を撮影することができます。

しかし個人ユーザー向けのカメラを利用する場合はそのほとんどがカラーグレーディングに適した撮影を行うことができません。

このエントリーでは予算が少ないプロダクション向けにカラーグレーディングに適した撮影ができるカメラや方法を解説しようと思います。

DSLRではカラーグレーディングできないって本当?

一眼レフカメラのムービーの多くはH.264ベースのビデオ方式で記録します。

カラーグレーディングに最適なビデオ形式はRAWであり、次いでMXFやQuickTimeムービーになります。

参考:知らないとクビになる?カラーグレーディングと撮影の常識

H.264はこれらのビデオ形式よりも圧縮率が高くなり、ほとんどの場合4:2:0でカラーサンプリングされます。

さらに詳しく解説しましょう。ココ重要です。

シネマカメラが出力する映像は4:4:4でカラーサンプリングされます。

カラーサンプリング

RGB画像を使用する場合、3つのカラー成分を保存するのに、同じビット数を使用します。しかし、YCrCbビデオを使用する場合は、前述した人の知覚の特異性を利用しています。つまり、人の目は、色に対してよりも画像の輝度の変化に対するほうが感度が高いのです。この特性を生かし、放送品質のビデオは、各YCrCb成分に対して同じ量の情報を保存するのではなく、輝度情報を保存する場合の半分の量のカラー情報のみを保存します。これは4:2:2カラーとも呼ばれています。輝度の値の4つのサンプルそれぞれに対し、各カラー信号の2つのサンプルのみがあるという意味です。これにより、伝送中の帯域幅を節約できると同時に、ストレージも節約することができます。

Adobeデジタルビデオ入門から引用しています

4:4:4とは100%の色情報を持っていることを指します。

つまりシネマカメラの映像は100%の色情報があり、カラーグレーディングで露出補正を行ったときほぼ無劣化で調整することができます。

後で色合わせしやすい映像になっているんですよ。

しかしこの4:4:4で記録されたデータは容量が大きく扱いにくいものになります。

そのため放送用の映像は 4:4:4から見た目には分からない程度に色情報を破棄し、データを圧縮します。これが4:2:2 サンプリングメディアとされています。

ProRes 422やDNxHDは4:2:2でカラーサンプリングされる形式です。

4:2:2のメディアでも十分にカラーグレーディング可能です。ノイズをほとんど発生させることなくコントラスト調整をすることが可能です。

しかし、個人向けのDSLR(一眼カメラ)では4:2:2からさらに色情報を削減した4:2:0のデータ形式で出力します。

RAW(シネマカメラの出力方式) 4:4:4
ProRes 422,DNxHD,XAVC(放送用機器の出力方式) 4:2:2
H.264(一眼カメラの出力方式) 4:2:0

4:4:4と比較すると4:2:0は4分の3の色情報を破棄しているのですが、見てもほとんど違いが分かりません。

データ量も小さいので小予算のプロダクションでは最適なメディアになります。

しかし、多くのカラー情報が破棄されているのでカラーグレーディングの際のコントラスト調整ではノイズが発生します。

4:2:0でカラーサンプリングされたデータはグリーンスクリーン合成などいろんなビジュアルエフェクトに不向きとなります。

H.264メディアをカラーグレーディングするときの最善策

H.264の映像に対して過度にカラーグレーディングを行いたい場合、4:4:4や4:2:2のサンプリング形式にトランスコード(ファイル変換)してから作業を行えば効果的なのでしょうか?

結論から先に言うとその作業は意味がありません。

カラーグレーディング前のメディアを他の形式に変換しても失われた色データが回復するわけではありませんので画質の向上にはつながりません。

録画時の圧縮によって失われた色データは永遠に失われたままとなります。

しかし、カラーグレーディングの作業を行った後、たとえ元のソースメディアが高圧縮の8ビット形式であったとしても、最終的なレンダリングは10ビットや12ビットの形式にレンダリングすることでソフトウェアの高品質な画像処理を維持できるので、各グレーディングソフトもそうするように推奨しています。

カラーグレーディングに最適な一眼レフカメラ人気ランキングTOP5

2016年12月時点でカラーグレーディングに対応する一眼レフカメラを紹介します。

ここで紹介するカメラは業務用カメラを除き、あくまでも個人ユーザーが手に入れることができる製品に限定してみました。

SONY α6500

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F23など数々のデジタルシネマカメラをそろえるソニーはS-Logガンマと呼ばれるカラーグレーディングに最適な録画設定があります。

S-LogガンマはS-Log、S-Log2、S-Log3があり(2016.12時点)、このどれも広範囲のダイナミックレンジで録画ができます。

出力した映像はそのままだと眠い色と呼ばれる色あせた映像となりますが、Davinci ResolveやSpeedGradeにも用意された専用のLUT(Look up table)を適用して簡単に正常な色に(正規化)することができます。

ソニーは個人ユーザー向けの一眼カメラにもS-Logガンマを備えた商品を多く取りそろえたカメラメーカーです。

最上位機種のα7RⅡ・α7SⅡにはもちろん、中級クラス機種のα7Ⅱやα6300にもS-Logを装備してます。(10万円以上するフルサイズ一眼のα7Ⅱやα6300を中級クラスと考えるのは少々悩みどころですが…)

α6300の後継機種で5軸手ブレ補正機構が搭載されたα6500は最近発売されたばかりのLog撮影対応機種です。しかもXAVC-Sフォーマットで4KやHD映像を出力できるのも魅力のひとつ。

カラーグレーディングのエントリー機として購入したとしても長く使える性能を持った上質なカメラでしょう。

Panasonic LUMIX GH4

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パナソニックのフラッグシップモデル LUMIX GH4もカラーグレーディングに対応できます。

できますというのはそのままでは対応できないのですが、ファームウェアの有償アップグレードを行うことでカラーグレーディングに適したLog映像を撮影することが可能になります。

参考:デジタル一眼カメラ「LUMIX DMC-GH4」に「V-Log L」機能を追加できる「アップグレードソフトウェアキー」発売

この記事を書いている時点で新型のGH5が発売予定となっています。

GH5を待つのもよし。値段のこなれたGH4を買うもよし。

Blackmagic Pocket Cinema Camera

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2013年にブラックマジックデザイン社から発売したBlackmagic Pocket Cinema Cameraです。

HD解像度のProRes 422(HQ) を出力することができ、カラーグレーディングに最適な収録ができることで人気となったカメラです。

4K撮影が主流となりつつあるので現段階ではBlackmagic Pocket Cinema Cameraよりも良いカメラがありますが、発売当時はポケットサイズのフィルムカメラとしてカラリストに人気の機種でした。

HD解像度で完パケ(納品)するのであれば、Blackmagic Pocket Cinema Cameraもまだまだ使えるカメラであると言えるでしょう。

EOS-1D C

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画像はCanon公式HPより引用しています。

一眼レフカメラと言えばCanonという先入観があるでしょう。
Canonにももちろんlog撮影できる機種があります。それがEOS-1D Cです。
この値段になると業務用機器のCanon C100と変わらない上に個人ユーザー用とは決して言えないと思うのですが(笑)

Canon独自のLogエンコードに適応するLUTもDavinci ResolveとSpeedGradeは備わっていますので、予算に余裕があればお馴染みCanonという選択もないわけではありません。

NikonD810

2016121306
Canonのオススメカメラを紹介したのなら、Nikonも外すことができませんよね。
ニコンはソニーのようなLogエンコードは出来ませんが、それに近い撮影モードがあります。

D810はピクチャーコントロールという機能があり「スタンダード」「ビビッド」「ニュートラル」「モノクローム」「ポートレート」「フラット」から選択できます。

参考:ムービーの撮影監督から見たD810の動画機能

この中の「フラット」がLogによく似た画像記録ができる機能です。

実際に撮影してみるとlogほどに精彩を欠いた色調ではありませんが、やや淡い色で表現されます。

フラットを用いた撮影では露出をローキー(暗め)、ハイキー(明るめ)のどちらで撮影してもかまいません。
カラーグレーディングの作業行程で再調整が可能です。

logと違いコントラストが低すぎた場合の調整が難しくなるという欠点もありますが、Nikonファンにとってはカラーグレーディング対応カメラの選択に、愛着のあるメーカーを選べるというのはこの上ない喜びですよね。

カラーグレーディングに対応する個人向け一眼カメラ5選 まとめ

ここで挙げた一眼レフカメラは価格的には業務用カメラと言っても遜色ない製品が含まれています。

予算が少ないプロダクションや、そもそもそこまで高価な一眼カメラの購入を考えていなかった映像クリエイターにとってカラーグレーディングに対応するカメラ選びは悩ましい選択とも言えるでしょう。

しかしそもそもカラーグレーディングは映画のプロダクションで実施される作業であり、一眼カメラ初心者が興味を持つものではないはずです。

たとえこれからカラーグレーディングをチャレンジしようと思ったばかりであったとしても、自分自身が「中級~上級クリエイターである」と自負しつつ、この機会に思いきって対応するカメラを手に入れてみるのも良いのではないでしょうか。

カメラの進化は日進月歩で次々に新商品が生まれます。
カラーグレーディング対応カメラの紹介はこれからも更新していこうと思います。

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